「 恋 を して 、愛 を 注いで 、 」
もとぱ
若井side
「 おわっ … !? ご、ごめんなさいっ、… !! 」
廊下の曲がり角、ぶつかってきた人がいた。
背丈は小さくて、1年生の上靴を履いていて、最近入ってきた子か…
抱えていた重たそうな本は床に散らばって、あわあわしながらも俺の目を見て謝ってきた。素直な子なのかな。いい子。
「 ん、俺は大丈夫ですよ、 貴方は? 」
「 あ、僕は全然大丈夫です っ … 、ごめんなさいっ …周り見れてなくて …ッ 、 」
散らばった本も気にせず、俺が怪我をしていないか、指の先から顔まで見てくる。めちゃくちゃ困惑しながらだけど。
そんな彼が可愛くて、口元が思わず緩んでしまいそうになる。
小動物みたいに、うるうるした目でこちらを見てくるのがとっても愛らしい。
「 ぁ、 拾いますよ、 」
「 えぁ、っ 、ありがとうございます っ !! 」
「 …これ、図書室までですか? 」
「 は、はいっ … !! 先生に頼まれて…笑 」
「 俺も運びます、 てか運ばせてください、笑 」
鍛えてるんで、と笑ってみせるが、鍛えてなんかない。全くの嘘だ。
サッカー部で軽くは鍛えていて、足には結構筋肉はついてきているけど…笑
まぁ、高身長ってこともあって筋肉がありそうには…見える、と思う。
でも、初めてこんなに人が可愛い、なんて思ったかもな。
普段なら絶対思わないし、用事があるから、なんていってそそくさと俺はどこかに行くだろう。
なんか、この人と居ると狂うな。笑
大森side
「 おっも … はぁぁぁっ … 」
どうも、大森元貴です。
最近この高校に入ってきた1年生。早速先生に頼まれて、めちゃくちゃ重い本を結構離れてる2階の図書室まで持って行ってほしい、との事。僕弱そうに見えないの…??中学の頃は引きこもって曲作ってた奴だよ…?まぁいまでもだけどさ…
そんなことを考えていると、ぶつかってしまった。それも高身長イケメンな人に。それに先輩…
「 おわっ … !? ご、ごめんなさいっ、… !! 」
「 ん、俺は大丈夫ですよ、 貴方は? 」
「 あ、僕は全然大丈夫です っ … 、ごめんなさいっ …周り見れてなくて …ッ 、 」
ペコペコと頭を下げていると、そんなに謝らなくていいですよ、とニッコニコで微笑まれた。こりゃモテるな…
キラキラ笑顔だ…
「 ぁ、 拾いますよ、 」
「 えぁ、っ 、ありがとうございます っ !! 」
「 …これ、図書室までですか? 」
「 は、はいっ … !! 先生に頼まれて…笑 」
「 俺も運びます、 てか運ばせてください、笑 」
オマケに性格も良くて…罪悪感を感じさせない言い方。
ほんと、みんなに慕われてるんだろうな。メガネで運動もできないし、曲作りくらいしかしてない僕とは大違い…
なんか、胸がドキッとしたけど、それは僕との違いに傷ついただけ、だよね。
それじゃなかったら病気かな、と悪い考えが浮かんでくるが、とりあえずこの先輩の優しさに甘えて一緒に図書室へ向かうことにした。
#1.「 出会い 」
恋愛って感じ…(?)
コメント
4件
うわぁぁあ(?) こういう系が胸に刺さってしまう…(?) 自然とドキッとしてしまうのが 大好きすぎる……!!!
うわぁ初々しい…!! ほんとに恋愛って感じだね…(? 大森さんあわあわしてるの可愛い!!