テラーノベル
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今日は最強無敵連合の撮影があった。
撮影用のライトが落ちて、
さっきまでのテンションが一気に現実に戻る。
「お疲れ〜!」
「今日めっちゃ良くなかった?」
りぃちょとキャメロンが楽しそうに言う。
機材を片付けながら、みんなそれぞれ話し出す。
「いやでもあそこ絶対カットだろ!」
弐十が笑いながらツッコむ。
「え、なんでだよ」
ニキがすぐに食いつく。
「テンポ悪かった」
「いやいや、あそこでボケ入れたから流れ繋がっただろ」
軽く言い合いながらも、空気は柔らかい。
するとキルシュトルテが口を開いた。
「まぁでも結局ニキくんが全部まとめてたよね」
「そうそう、あれ無かったら終わってたでしょ」
「ほんと助かってるよ」
キャメロンとはとねががニキの方を見ながら言う。
一気にニキに視線が集まる。
「……いや別に」
ニキが少し視線を逸らす。
耳が、ほんのり赤い。
(出た)
りぃちょがニヤつく。
「ニキニキまた照れてる〜」
「照れてねぇし!!」
即否定。
でも声ちょっと上ずってる。
その様子を、少し離れたところから見てる二人。
しろせんせーと、シード。
「……相変わらずじゃの」
シードが小さく笑う。
「…何がや」
「褒められるとすぐああなる」
しろせんせーは一瞬だけ視線を向けて、
すぐまたニキを見る。
(……分かっとる)
誰よりも。
その“ちょっとした変化”に気づいてる。
「……飯行くか」
しろせんせーがぽつりと言う。
りぃちょが反応した
「え、行く!!」
「賛成〜」
一気に決まる。
ニキも頷く、けど。
「……じゃあ軽くな」
まだちょっと照れが残ってる。
それを見て、シードがふっと目を細める。
⸻
店に着く。
いつもの居酒屋。いつもの個室。
狭くて、ちょっとだけ騒がしい空間。
自然と距離が近くなる。
ニキは真ん中。
左にしろせんせー。
右にシード。
(配置完璧すぎん?)
りぃちょは心の中でガッツポーズ。
170
乾杯して、最初は普通の雑談。
でも、酒が回ってきた頃。
シードがふと、グラスを置く。
「…ニキ」
「ん?」
顔を向ける。
「ほんま、ようやっとる」
一瞬、空気が静かになる。
「……は?」
戸惑った顔。
「高校の頃からそうじゃった」
ゆっくり、言葉を続ける。
「誰よりも早く動いて」
「誰よりも努力しとった」
ニキの視線が泳ぐ。
「……いやいや」
笑って誤魔化そうとする。
でも。
「変わっとらん」
まっすぐな声。
「今も、ずっと頑張っとる」
ニキの耳が、じわっと赤くなる。
「……やめろって」
声が小さい。
完全に照れてる。
その瞬間。
「は?」
しろせんせーが低い声で言う。
「なんでお前がそれ言うねん」
空気が一気に変わる。
「事実じゃろ」
シードは落ち着いてる。
「俺のほうが知っとるし」
「は?」
しろせんせーのスイッチが完全に入る。
「俺のほうが知っとるわ」
「配信始めてからずっと一緒なんは俺や」
「高校の頃から見とるんは俺じゃ」
バチバチ。二人の間に火花が散る。ニキを挟んで。
ニキ、固まる。
「ちょ、待てって」
止めに入るけど。
もう遅い。
「ニキが無理して笑っとるときもあるじゃろ」
「それも全部分かっとるわ」
「誰よりも周り見とる」
「誰よりも気ぃ遣っとる」
「優しすぎるんよ」
「それな!!」
どんどんヒートアップ。
でも内容は全部、
ニキへの愛と肯定
「ほんまええやつじゃけぇ」
「分かる、ほんまにええやつや」
「頑張りすぎなんよ」
「それも分かっとる」
「俺はそういうとこも全部好きじゃけど」
「……は?」
一瞬、止まる。
「俺もやけど?」
火に油。
「ちょ、待て待て待て!!!」
ニキに限界が来た。
顔真っ赤。
「なんなんだよそれ!!!」
でも二人は止まらない。
「あと褒められるとすぐ照れるのも変わっとらん」
「今も真っ赤やしな」
「やめろって!!!!」
耳まで真っ赤。
視線泳ぎまくり。
手で顔隠そうとする。
「かわいいのぉ」
「ほんまにな」
「うるせぇ!!!!!!」
それを見て――
「やばいww」
りぃちょがお腹を抱えて笑う。
「これずっと見てられる」
キャメロンが酔いながらニコニコしている。
「地獄だねー」
「でも幸せなんじゃない?」
弐十とはとねが呆れながら言った。
キルシュトルテが静かに笑う。
「愛が重すぎますね」
18号もため息混じり。
「本人だけ気づいてないのよね」
そして。
当の二人。
まだやってる。
「俺のほうがニキのこと好きやし、愛しとる」
「それは俺じゃろ」
「は?」
「は?」
「もういいって!!!!!」
ニキは耐えきれず机に突っ伏す。
「無理……恥ずい……」
声が完全に小さくなる。
それでも。
しろせんせーは、少しだけ顔を寄せて。
「……ほんまやで」
低く、小さく。
「お前のこと、誰よりも好きや」
一瞬、ニキの肩がピクッと揺れる。
さらに赤くなる。
「……っ」
顔、上げられない。
シードがそれを見て、少しだけ目を細める。
「……絶対負けん」
静かな一言。
その夜。
一番酔ってたのは――
しろせんせーとシードだった。
酔うと本音が出るって言いますもんね。
コメント
3件
私その飲み会に突撃したいです⬅️❓