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とある日の日本家───。
ガラガラッ
にゃぽん「あーにーじゃー!」
日本「うわッ勝手に部屋入ってくんなよッ」
にゃぽん「今日は何の日でしょーか!!」
日本「無視すんなよッ、、、え?今日?」
日本「ん〜、、、今日は6月の第3日曜日、、、あ」
にゃぽん「そう!今日は父の日なのだ〜!!」
にゃぽん「て、事で兄者!プレゼント買いに行くぞ!!」
日本「はぁ!?一人で行けよ」
にゃぽん「むむむっ」
にゃぽん「さてはお主、お父さんに感謝して無いのか〜?」
日本「うぐっ、、、いや、まぁそりゃ、、、」
日本「感謝はしてるけど、、、」
にゃぽん「じゃあ決まり!レッツゴー!!」
日本「あ、おい!引っ張るなっての!!」
日本「ぎゃあああああああ!!」
ぎゃあああああああ!!
日帝「うわッ!?何だ!?」
にゃぽん「お父さん!ちょい出かけてくる〜!!」
日帝「あ、なんだお前たちか」
日帝「気をつけて行ってくるんだぞ」
にゃぽん「は〜い!!」
日本「やめてッ僕タヒんじゃうッッッ」
にゃぽん「タヒーにーまーせーんー」
にゃぽん「じゃあ行ってきま〜す!!」
ガチャ
日帝「まるで嵐のようだったな、、、」
日帝「よし、今日も手を合わせに行くか」
日帝「着いた」
そう言って来たのは海と空がよく見える丘の上だ。
そこには2つの小さな墓が。
日帝「海、空、元気してるか?」
日帝「俺は元気だ」
日帝「今日は良い天気だな」
日帝「こんな日にお前たちと肩を並べたかった、、、」
そう言うと、彼の頬に一筋の線が───。
彼は静かに、泣いていた。
そんな時、ふと背後に物陰が見えた。
それは白と黒の毛並みをした、一匹の狸だった。
ポンッ
その狸は砂埃を立てて江戸の姿に変わった。
江戸「何泣いておるのじゃ、日帝」
日帝「父上、、、」
江戸「どうせ泣いていたって、亡くなった者は帰ってこない」
そう言い彼は遠くを見つめる。
日帝「、、、、、、はい、存じ上げております」
江戸「だからこそ!ワシらは笑顔で生きていかなければならん!!」
江戸「亡くなった者の分まで、精一杯生きるのじゃ」
日帝「、、、、、、、、、そうですね」
日帝は前を向いた、覚悟を決めたかのように。
日帝「父上」
江戸「何じゃ?」
日帝「いつも陰ながら見守っていただき有難うございます」
日帝「これからもずっと、私たちを、見守っていては下さいませんか?」
江戸は微笑む、そして
江戸「勿論じゃ、喜んで」
日帝は持っていた白いバラを2つの小さな墓にお供えして、片方しか無い手で手を合わせる。
江戸もそれに合わせて手を合わせる。
日帝「安らかに眠って下さい」
日帝「過ちは、繰返しませぬから───。」
〜雑貨屋〜
にゃぽん「ねぇ、兄者」
日本「その呼び方、何とかならないのか?」
日本「僕ら、いや、俺らの正体がバレるだろう」
にゃぽん「ふふっ」
日本「、、、、、、兄貴、気付いてんのかな」
にゃぽん「気付かないでしょ、まさか自分の子供たちの前世が───」
『自分の元弟たちだなんて』
日本「でもだからと言ってやりすぎるなよ」
日本「下手したら兄貴が驚きすぎて心臓が止まる」
にゃぽん「あはっ!だとしたら面白いね〜!!」
日本「おい!俺は真面目に言っているんだ!!」
にゃぽん「と、言うか兄者も人の事言えないでしょ」
にゃぽん「自分の元弟がゲームをするために部屋へ引きこもるなんてw」
日本「うぐっ、、、だ、だってよ、、、」
日本「俺らの時代にあんなの無かったからさ」
にゃぽん「そうだねぇ、、、遊ぶ時間なんて無かったし」
にゃぽん「平和な今だからこそ、遊びまくりたいよねぇ、、、」
にゃぽん「でも!授業も出ないとダメでしょ〜?」
日本「、、、、、、むっ」
にゃぽん「あ!これとか良いんじゃない!?」
そう言い彼女が手に取ったのは、、、
日本「キーホルダー?」
そのキーホルダーには広い大地に、綺麗な海、空が描いてあった。
にゃぽん「ねぇ、これって、僕らを象徴しているキーホルダーだと思わない?」
日本「、、、、、、そうだな」
にゃぽん「じゃあコレ!3つ買ってこ!!」
にゃぽん「僕と〜、兄者と〜、」
日本「兄貴の分だな」
にゃぽん「あ〜!セリフ取るな〜!!」
日本「良いだろ別に、、、はぁ」
日本「、、、、、、ふっ」
日本、いや、海は微笑む。
平和を噛み締めるかのように───。
にゃぽん「たーだーいーまー!!」
日帝「お前たち、おかえり」
日本「兄k、、、じゃなかった、お父さん」
日帝「何だ?」
日本「今日、何の日か知ってる?」
日帝「あぁ、父の日だろう?」
にゃぽん「そーれーでー」
にゃぽん「はい!お父さん!!」
日帝「、、、、、、キーホルダーか?それに、、、」
彼はキーホルダーに描かれた絵を見る。
日本「お父さんって3兄弟だったんでしょ?」
日本「だから皆の名前を象徴するキーホルダーが良いかなって」
日帝「、、、、、、、、、有難う」
日帝「大事にするよ」
そう言い彼は嬉しそうに微笑む。
そして日本とにゃぽん、いや、海と空も共に微笑む。
日本・にゃぽん「いつも有難う!お父さん!!」
日本・にゃぽん「これからも見守っててね!」
彼らは姿・形が変わっても、心で繋がっている。
日帝「あぁ!勿論だ!!」
〜父の日スペシャル〜 完
コメント
3件
ヴヴヴ…貴殿が書く小説全部神作だわ…^😭 あにじゃ呼びが可愛すぎて脳汁ドバドバ… 最高の父の日をありがとう🤦🏻♂️
え?キーホルダーの大地が全然広くないって? 気のせいだよ(^^)