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〜第七章〜たちばな
今日。にっしーの家に行ってみることにした。
僕もにっしーもずっと学校へ行っていない。
こんな犯罪者がへらへら笑って過ごしていいはずがない。
僕は罰と称して、リスカ、レグカ、オーバードーズ、全部やった。
自分を罰するため。
にっしーの家に着くと、チャイムを鳴らしてみる。
反応はない。
ドアノブを握ってみた。
空いている。
僕は、ただ単ににっしーの様子を見に来ただけだ。
追い出されても構わない。
部屋へ、入って行く。
鉄のような、ツンとした匂いが鼻を掠る。
死んでしまってないか。
死んでほしくない。
部屋にいたのは,
血塗れで、カッターを握って、薬をばら撒けたにっしーがいた。
僕はすぐに手当てをした。
血を拭いている途中、あるものがころんと、転がり落ちた感覚がした。
ピアス。
血塗れで、よく分からないが、おそらく雪の結晶の形だろう。
あとで洗っておこう。
一通りなんとか片付いた。
…何やってるんだろ僕。
人の家で勝手に。
まぁ、いいか
にっしーが起きる前に、お粥でも作っておこうかな。
にっしー、食べれるかな。
冷蔵庫を試しに開けてみた。
「ッ!?うわッ、」
腐った物ばかり、
普段何食べてたんだろう。
どうやって生きて来れたんだ。
とりあえず、買って来ないとな、
はぁ、これで足りるだろう。
疲れた。
にっしー起きたかな。
見に行こう。
「あ、にっしー、おはよ、」
「……」
「にっしー、」
何か考えているのかもしれない。
あまり、刺激しない方がいいかも。
「お粥あとで食べよっか、」
「……」
段々と顔が青くなって行っているような気がする。
「にっしー、大丈夫、?」
「ぅ、あぁ、」
「ぼくのッ、だめッ、ぁッ、」
「にっしー、?」
「あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″ッッ、!!!!う″わ″あ″あ″あ″あ″ッッ!!!!!!」
「にっしーッ!にっしーッ!?」
「とらないでッッ!!!!やだあぁぁぁぁッ!!!!」
「う″ご″ぉ″え″ッッッ、がは″ッ、う″え″ぉ″ッッ、」
「にっしーッ、にっしーッ!!」
「やだッやだぁぁぁぁぁ!!!!!!!!しねッ!!!!し″ね″ぇ″ぇ!!!!!!」
グサッ
「い″ッ、!?」
腕が刺された。
「はぁ″ッは、あ″ッッ、う″あ″ぁ″ぁ″ぁ″ぁ″ッッッ、、、」
ガタンッ
「っッ、にっしー、」
にっしーは、昔、母親のことで精神をおかしくしてしまったことがある。
「また、母親の事ッ、?」
母親が、人格を乗っ取ろうとしてきて、それが悪夢に出てきて、
でも、それは母親じゃない。叔母だって。
「誰も取らないよッ、にっしーの中のお母さんは、お母さんじゃないッ、」
「それは、叔母さんだよッ、」
全部、教えてくれたでしょ、?
「って、気絶してるのに聞けれるわけないでしょ、僕、」
「手当てしないと、な、」
また、誰かを傷つけた。
もう嫌だよ。
お粥、冷めちゃったな。
「にっしー、」
「ん、」
「おはよう、にっしー、体調はどう?」
「…」
「死にたい。?」
「へッ、?ぇ、あ、」
なんで急にそんなこと。
なんで分かったの。
「自分のせいでだいきりがしんだ、って、おもってるでしょ、、?」
全部バレてたんだ。
「…うん、」
「奇遇だね。俺も。」
そっか、にっしーも。らおちゃんのことで、
似た者同士だな。
「じゃあさ、」
「うん」
『一緒に死のう』
コメント
2件
ほぇ…?