テラーノベル
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この時間帯になるとつくづく思い出してしまう。
なんの為に生まれてきたのだろうかと、
考えたところで何も分からずただ夜を更かす。
たかが知れている人生。
何者にも邪魔などさせない。
意味の無い犠牲は病むまで続いた。
こんな山の中で死んでしまえばどうにもできまい。
私は殺しに美を見いだした。
ところが心臟はくだらない芝居を見続けた。
命が置かれた天秤と、この勝負に賭けるのは金を溶かした屑共。
だらしないなりの牢人に渡されたグラス。
入っていたのは青酸カリと零れる指の様なもの。
バラバラと壊れたよ、彼はできない。何もできない。
無駄な言葉に曝す自らの核。
死んでしまえば金など役に立たないでしょう。
すべては同じ事の繰り返し、
後先も、始まりも、終わりすらも、見えないんだね。
苦しみながら生きて下さい。
いつにも増して腐った思考ですね、
彼女は知っていた。
これが終わらない遊びだという事、
僕には選択肢を選ぶ能力すら無かった。
おやすみを告げる偽善者は次の言葉を残すだろう。
「あなたはきっと救われる」
とかね?
…………
妄想の中に引き籠もり、
明日の麻を待った。
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