テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
城の地下にある古い儀式室。
石の床には、ショウタが描いた巨大な魔術陣が広がっていた。
💙ここなら術式の核を引き出せる
レンは中央に立つ。
🖤俺の体の中にある呪いを外に出すってことか
💙かなり危険だけどな
💚俺が護衛につく
リョウヘイが剣を抜く。
部屋の空気が重くなる。
俺はレンの前に立った。
🩷レン
🖤ん?
🩷怖い?
レンは少し考えて言った。
🖤正直、ちょっと。でもダイスケがいる
その言葉に胸が熱くなる。
🩷うん
💙では始める
ショウタが魔力を流す。
魔術陣が光り、レンの体から黒い影が滲み出した。
🖤ぐっ……!
レンが膝をつく。
黒い紋様が腕、首、胸へと広がる。
💙呪いが表面化してる!
影はまるで生き物のように蠢く。
低い声が聞こえる。
『セイレーン… 力を寄越せ……』
🩷…!
リョウヘイが剣を構える。
💚呪いが意思を持っているのか
レンの呼吸が荒くなる。
🖤…ダイスケ
俺を見る。
🖤今だ
俺は深く息を吸う。
母上が教えてくれた歌。
水のように優しい歌。
そして、レンを守るための歌。
🩷♪〜
声が部屋に広がる。
静かな旋律。
透明な水のような音。
すると、黒い影が揺らぐ。
『やめろ…その声は…』
俺は歌い続ける。
レンの体から呪いが剥がれ、空中に集まっていく。
巨大な黒い塊。
💙術式の核だ!、
だがその瞬間、レンが倒れた。
🖤…っ
🩷レン!!
呪いが体から離れた反動だった。
呼吸が止まりかけている。
💙ダイスケ!歌を止めるな!!
涙がこぼれる。
🩷レン…
声が震える。
でも歌を止めない。
歌い続ける。
湖の水のように。
風のように。
祈るように。
すると、黒い塊に亀裂が入った。
パキッ
『やめろ…!』
パキパキパキ
光が広がる。
そして、砕けた。
黒い呪いは光に飲まれ、消えていった。
魔術陣の光も静まる。
沈黙。
俺は急いでレンのそばに行く。
🩷レン…レン…!
手を握る。
冷たい。
その時。
🖤…泣くな
弱い声。
レンが目を開けた。
🩷レン!
🖤歌…聞こえてた
少し笑う。
🖤すごく綺麗だった
胸がいっぱいになる。
ショウタが呟く。
💙呪いは…完全に消えた
リョウヘイも息を吐く。
💚終わってよかった…
俺はレンの手を握ったまま言う。
🩷もう大丈夫
レンも握り返す。
🖤ああ、これからは…普通に生きられる
呪いは消えた。
三百年続いた大公家の呪いは…
この夜、完全に終わった。
だが、誰もまだ知らない。
遠くの帝国で、この出来事を知り、
一人の皇太子が笑っていることを。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!