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何色にも染まらないキミ

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11 - 桃黒 第二話 あげたピアス

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2023年05月05日

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画像 桃黒編 第二話 あげたピアス


「なぁ、ないこ〜?」

ベットに寝転び、ゲームをしながら俺に話しかける悠佑。

「どうした〜?アニキ。」

彼から話を降ってきてくれた事に、密かに喜びながら、平然を装い返事をした。

「いや、今日は飯奢ってくれてありがとうな。後、お高そうなホテルに誘ってくれてありがとう。」

「いや、別に大した事ないでしょ(笑)」

感謝を伝えるアニキの目線は話している俺に向けられておらず、両手で持ったSwitchに向けられていた。俺は、体を重ねたあの日からいつ、どんな時でもアニキと会話している時は、アニキの表情を見ていた。アニキは今、どんな事を考えているのだろうか、アニキは今、何をしたいのだろうか。

アニキの全てを知りたくて、俺は全てを知る為にアニキの表情を見た。だけれども、アニキの視線は絶対的に俺だけには向けられない。必ず誰かが他に写ってしまっている。

俺は、どう足掻いても無駄だと分かっているのに、アニキに期待している。だから今日も今日とてアニキに最高の空間をプレゼントする。

「そんな事言えるなんて〜さっすが歌い手社長さん(笑)儲かってはりますね〜?」

「儲かってるからってこういう所誘えるってわけじゃないんだけど、、」

「ふはっ、まぁそうやな!!」

少々煽られたような言い方をされ、何故か悔しくなったので、拗ねたような口調で返事をすると、急にアニキがこちらを向いて、返事を返してきた。俺の方を見ながら、元気よく笑うアニキは、行為中では決して見れない儚さが感じられた。

俺は、このままではアニキがみんなのアニキではなくなってしまう気がして、自分を保てなくなりそうだった。普段から元気いっぱいのアニキはいつか違う物になってしまうのでは無いだろうか、そんな心配を最近は抱えてしまっている。あまりにもでかい、その心配を俺は見過ごす事が出来ず、行動に移した。

「アニキ〜ちょっとこっち来てくれる?」

俺は、先程までアニキとひとつになっていたベットのそりに座り、アニキをこっち来てと手招きした。

「ん?どしたんどしたん(笑)仕事の話ならしたくないんやけど。」

「全然そんな事ないよ。また違う話。」

俺は、出来るだけ冷静を装いながら返事をした。

今まで俺はアニキに男としての尊厳破壊と言うべき男に挿入される側をやって貰ってきたが、アニキは漫画やアニメの世界見たく女々しいという訳では無かった。どしたん?(笑)と半笑いで前髪を掻きあげ、俺の座っていたベットのそりの隣に腰掛ける姿は、先程まで抱く側でしたと物語っているようだった。それに比べ俺は、表情を偽るマスクを被ったまま生活するような弱く脆い人間だった。全てをオープンに見せつけるアニキと比べれば女々しいのだなんて俺だと分かりきっていたようなものだった。

俺は何時もみたいに下向きな考えをしている自分をすぐさま消し去り、本題に入った。

「アニキ、プレゼントしたい物があるからちょっと目を瞑ってくれる?付けたいからさ。」

「ん、わかった。」

わかった。と端的に返事をし、目を瞑るアニキは余りにも無防備だった。俺が首輪を付けて監禁するだとか、麻酔針を打って眠らすだとかに怯えなくて良いのだろうか。ただでさえ、恋人とは決して言うことの出来ない、この関係なのに何故、アニキは俺が何もしないって信用仕切っているのだろうか。目を瞑る姿も強く深く何かに怯えるように瞑るわけではなく、優しく瞬きするように静かに瞑っていた。

俺は、アニキの1度懐に入ったらなんでもOKウェルカムですよの性格に不安感を覚えながら、アニキにあげるものを袋から取りだした。

アニキの前髪をどかし、綺麗な方をしている耳に手をかけた。アニキは行為中こそ、耳で感じてくれるが、普段は耳を触ってもピクリとも反応を示さなかった。俺は、嫌がらないアニキに安心し、耳にいくつかの俺が選んだ最高のピアスをつけていった。

形は色々あるが、色はピンクで統一した。アニキの黒に近い髪色に映える色と言えばピンクしか思いつかなかった。そうやって言えば、聞こえは良いが、本当は俺の色をアニキに与えたかっただけだった。俺の瞳の色、髪色、メンバーカラー、そんな独占したいという黒い感情を含めているのを隠しながら、アニキに俺はピアスをつけ終わったよと報告をした。

「!!ピアスか〜ありがとうな、ないこ!!誕生日でも記念日でもなんでもないのにこんなもの貰っちゃって、、フフ、俺は幸せモンやな」

「アニキにはどうやっても感謝しきれないからね。いつもありがとう。」

アニキをココに存在させる為、アニキを消し去らない為、そんな事だけが目的のプレゼントだったが、俺はその思いを、幸せモンだと喜ぶアニキには隠し、感謝を伝えるという形でピアスをプレゼントした。

アニキがアニキではなくなってしまうのではないか、そんな事を考えながらアニキと深い眠りにつくのは困難な事なので、アニキは悠佑という1人の男であり、今は俺だけの物、それだけを念頭にいれ、俺はアニキを抱きしめながら眠りについた。

数分後、アニキから規則正しい寝息が聞こえてきた辺りに俺は、独り言より小さい声で呟いた。

「アニキ、大好きだよ。」

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コメント

7

ユーザー

次はまろちゃんかな?

ユーザー

ぐうぁぁぁ...(?) 浄化しちゃったんで、推しの近くにある物に転生してきます...しゅわぁ〜(?)

ユーザー

うわぁぁぁあ その場を壁になって見たかった……

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