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乱歩視点
人は直ぐに嘘をつく。そんな大人が大っ嫌いだ。みんなニコニコして嘘ついて人に縋る。
人、人、人、みな醜く見えてしまう。
💥ドンッ
俯いているとぶつかってしまった。
「ごめんなさい。ヒッ」
その時、足が強ばって動かなかった。ぶつかった中年のおじさんには何故か威圧感がある。何かを支配しているような
「すまないね。足を怪我しているじゃないか。私は医者をやっててね、少し寄っていきな。」
僕に”行く”という選択肢しかなかった。
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着いた所は小さな診療所のような所だった。
でもそこはすごい血の匂いがした。病院なんだから当然だろみたいな思うかもしれないが、鼻につんと来るような匂いが異常なほどした。
「此処に座ってくれたまえ」
おじさんに言われたように座る。
手際良く怪我している所の処置をして行った。
気になった。なぜ、なぜこのおじさんは優しいのか?
「ねぇおじさん。なんでそんなに優しいの?」
「これが普通だよ。なぜそんなことを聞くのかね?」
「だって普通の人はみんな僕が孤独だと知りながら無視をしてくる!みんなみんなわかってるのにニコニコして嘘ついてくるんだもん!」
思っていたことを全て言ってしまった
しまった、と思っていた。
「君は、人が愚かだ、バカだ、と思ったことはあるかい?」
人が愚か、
「ある、、」
「それが君の本能だ。君は才能がある。この世界は広い。私達なら君を認めてあげよう。こっちに来てみないか?」
みとめて、くれる、?
「ほんとに?」
「あぁ」
僕はその時、認めてくれるという言葉に安心した。
僕はこの人たちを信じることにした。
こんな愚かな世界も、もっと広いってことを教えてくれたから。
「僕、行く」