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「……んっ、や、だって、もう……っ」
若井の声が震える。触れられすぎて、何がどこから気持ちいいのかわからない。
両腕は柔らかなリボンでベッドのヘッドボードに縛られ、逃げることもできず、ただただ快楽に晒されていた。
「ほら、若井……まだちゃんとお返事してないよ?」
元貴の指が顎を持ち上げ、唇に触れる寸前で止まる。
目の奥に宿した色気が、どこまでも意地悪だ。
「おねだりするなら、ちゃんと“言葉”でしないと……。僕たち、甘やかしてあげないよ?」
「元貴……っ、そんな言い方……ずるい……」
若井が小さく震えると、そのすぐ横で涼架が優しく微笑んだ。
その手は、若井の内腿をなぞっている。
「ふふ、かわいい……若井って、こんな顔するんだねぇ」
「りょ、りょうちゃんまで……っ、優しく、しないで……」
「優しくしてほしいんじゃないの? ほら……ここ、こんなに熱くなってる」
涼架の手がわざとらしくゆっくりと、若井の中心を撫でる。
声が、勝手に漏れた。
「んっ……あ、あっ……っ!」
「可愛いな、若井……そんなに震えて。りょうちゃん、もう少し焦らしてあげて」
「うん、元貴……でも、あんまりいじめすぎたら、壊れちゃうよ?」
「壊れてもいいよ。僕たちだけが直してあげるから」
涼架が微笑み、元貴が低く笑った。
若井は、ふたりの手のひらの中で、どこまでも甘く溺れていくしかなかった。
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