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「彼は狼くん」 ― ya × et
ベッドに押し付けられたまま、えとは小さく息を乱していた。
ゆあんはえとの唇をなぞるように見つめ、低く囁く。
「……まだ足りない。……もっと、俺のことだけでいっぱいにしてやる」
その言葉と同時に、再び唇が塞がれる。
ちゅっ……じゅるっ……ん、ちゅう……っ
「……んっ……はぁっ……ゆ、あ……っ」
「声、もっと出して……俺にだけ聞かせて」
唇だけでは足りないとばかりに、舌が絡みつき、甘く貪られる。
ちゅぷっ、くちゅ……じゅる……
「……や……っ……ん……く……」
「ほら……舌、絡めろ……ん、そう……上手いじゃん」
えとの細い指がまくらをぎゅっと掴む。
その手をゆあんが取り、自分の首に回させる。
「……離すなよ。……俺が満足するまで」
耳元で落とされた囁きに、えとの体がびくりと跳ねる。
そこへ首筋へと熱いキスが落ち――
「……ここも、俺の証。……もう誰にも見せんなよ」
じゅっ……ちゅう……
「……っ、あ……や、ゆあんくん……っ」
「泣きそうな顔……やば……もっと、見せて」
ゆあんの指がえとの頬をなぞり、再び唇を奪う。
ちゅぷ……ん、じゅるっ……ちゅっ……
息が絡み合い、空気が甘く濃くなっていく。
えとが小さく震えながら呟いた。
「……ゆあんくん……もう、胸がいっぱい……」
「いい。……いっぱいにしとけ。……俺のことでな」
最後に強く唇を吸い上げ――
じゅるっ……ん、ちゅっ……
その夜、えとはゆあんの腕の中で、何度も何度も名前を呼び続けた。