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・花吐き病・オーターさんとワースどちらも花吐き病

・オタモブ風味あります。






「嘔吐中枢花被性疾患」・・・一般的には花吐き病と言われている。この病は片思いを拗らせていると発症する。吐き出された花に触れると感染してしまい治すには両想いとなり白銀の百合を吐き出せばよい。

花吐き病についての説明はたったそれだけだ。

「ハァー…」

ため息をつきながら本を棚に戻す。両想いになるねぇ…無理な話だな、俺の好きな人は兄さんだから。花吐き病になったのは兄さんが神覚者となった時だ。兄さんがそのことを報告しに家に来た時俺は挨拶もできず部屋に引きこもって勉強をさせられていた。

「お前はオーターと会う価値も話す価値もないんだ、食事も自分の部屋で食べ風呂も深夜過ぎに入れ。オーターと接触するな」

そう親に言われたからだ。会うつもりはなかったもともと話すようなこともないし一緒にいても気まずいだけだ。そう思いペンを走らせる。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

そろそろ寝ただろうか。時計の針を見れば深夜2時を指している。こっそりと部屋を出て風呂に入り頭から冷水を浴びる。ずっと勉強をするときは頭が疲れてしまうので風呂に入る時は最初に冷水を浴びる。こうすると頭も冴えるしなんとなく気分を切り替えれるからだ。風呂から出て体をふく。服を着る前に鏡に映る自分の体を見る。体中傷だらけだ、幼いころから過酷な魔法の訓練や父親からの暴力に耐え続けた証拠だ。

「醜いな」

鏡から目をそらし服を着ていると誰かが部屋に入ってきた。

(使用人が風呂掃除でもしに来たのか?)

特に気にすることもなく服を着ていると

「ワース」

「っ!」

使用人でも父親でもない男の声が聞こえ思わず声がした方を見る

「に、いさん…?」

なんでここに?こんな時間になにをして?まずい部屋に戻らなきゃ。そう思っても体が硬直し動かずにいると兄さんの方から近づいてくる。

「こんな時間に風呂ですか?何をしてたんです?」

「っあ、えと、部屋で勉強を…」

なぜか怖くて目を合わせれず声を震わせながら答える。すると手を持ち上げられ思わずビックリする。

「手がボロボロですね。」

そう言い治癒魔法を唱える兄さん。突然の行動に恐怖がせりあがってくる。

「?そんなに怖がらなくてもいいんですよ。」

「ぁ、ごめん、なさい…」

すると手が伸びてきて反射的に目を固くつぶるが痛い感覚はせず頭をふわふわと撫でられる。

「え?」

おそるおそる目を開けると初めて兄さんと目が合う相変わらず無表情のままだがまとっている雰囲気はとても穏やかだ。

「えらいな、こんなボロボロになるほど頑張ってすごいぞ」

その時一気に体が熱くなり心臓の脈が速くなる。そして冴えていた頭で瞬時に理解する、あぁ俺はこの人に




ーーーーー恋に落ちてしまったことをーーーーー





まぁ、あの出来事がなくても花吐き病にはかかってそうだけどな。あの出来事以降花を吐き続けている。ミモザ「秘密の恋」ピンクのポピー「恋の予感」赤いアネモネ「君を愛す」ハナミズキ「私の愛を受け止めてください」モモ「私は貴方の虜」ひまわり「貴方だけを見つめる」マーガレット「心に秘めた愛」

吐き出すたびに花の名前と花言葉を調べる。

(俺は乙女か‼)

同室のアビスには花吐き病の事も言ったし花には触れないように注意した。外で吐きそうになった時は常備している袋に吐き燃やしている。それでも長年片思いを拗らせているためか花言葉もだんだん不吉になっていく。シロツメグサ「私を思ってください」ホウセンカ「触れないで」トリトマ「貴方を思うと胸が痛い」

「・・・はっ、何が触れないでだ…」

こんな花ばかり吐く自分に嫌気がさす。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「ギャー―‼ワース先輩避けて‼‼」

「あぶないっ!」

「は?んだよ…うおっ!」

重要な書類を校長先生のもとへ届ける途中突然火の玉が飛んでくる。とっさに身を守ろうと持っていた書類を盾にしてしまう。

「あっ、やべっ!」

そういっても火力が強かったのかすぐに燃え尽きてしまった。

「あーー!本当にすみません!その紙どの先生にもらいましたか?もらってきます」

謝りながらこちらに向かってきたのはアドラ寮のドット、そしてランスだ。

「魔法局だけど…」

「えっ…ごめんなさい!俺らで代わりにもらいに行ってきます!」

「いや大丈夫…これ本人じゃないともらえない奴だし」

「ッ…すまない。また俺らで詫びさせてくれ」

「お~…」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「ハァ…」

魔法局につき総合窓口で先ほどまで持っていた書類をまたもらおうとしたが対応してくれてた人が違い意見の食い違いがおきて時間がかかってしまった。やっと理解してくれたが

「場所わかんないんでもうちょい時間かかります!」

と言われ離れすぎない程度に局内をうろつく。キョロキョロと周りを見渡していると神覚者のローブを羽織っている人物がいた

「あっ…」

(兄さんだ、何してんだろう?突然固まってどうしたんだろ?体調でも悪いのかな)

すると突然えづき初めてやばいと思い近くに行こうとするが

「は…?」

兄さんの口から出てきたのは花だった。しかし口から出た瞬間すぐ砂にされてしまったので花の種類までは分からない。

(花吐き病は片思いを拗らせている人がかかる奇病…じゃあ、兄さんには好きなひとが…)

「お待たせしました~!ってお兄さん大丈夫?」

「ぁ…はい!大丈夫です」

「ならよかった!はい、待たせてごめんね」

「いえいえ、ありがとうございます」

頭を下げ局を出る、その後すぐ人気のない路地に行き袋を出しその中に花を吐く。

「オ’’ェッ…ゲホッ………ハハッ…」

あの人も人を好きになれるんだ、花吐き病になるぐらい思いを寄せてる人がいるんだ。

吐き気が収まるまで泣きながら吐き続けた花は全部一緒だ。帰って名前と花言葉を調べる。花の名前は「ルリタマアザミ」花言葉は


















「傷つく心」







あの日から体調を崩し始めた。兄さんに好きな人がいるのがそんなにショックだったのだな。きっと兄さんが好きになった女性もすぐ兄さんの事を好きになって両想いになって白銀の百合を吐いて、それから二人は幸せに…

「ッ…」

ぽろぽろと涙がこめかみを伝う。声を出さないよう腕で顔を覆う。今日はアビスに体調が悪いから休むと伝えているが失恋のショックで休むなんて。

「・・・・・俺を見て」

花吐き病を発症したのは魔法警察学校へ行く日だった。もともとワースの事が好きだったがなんとなくこれは家族に向ける感情ではないなと感じていた。あの日、ワースにこっそり別れの挨拶をしに会いに行った。ドアを開けるとワースの年齢ではまだ難しい参考書が積まれておりワースは必死に解いていた。

「ワース」

名前を呼ぶとすぐこちらを見て近づいてくれる。別れの挨拶をしている時ワースは静かに聞いていたがその瞳には涙が浮かんでいた。しかし私が「頑張るんだぞ」と頭を撫でると涙があふれ頬を伝うが意地でも拭かぬようにしていた。その時

(もっと泣かせたらどうなるのだろう)

と思ってしまった自分がいた。そのあと魔法警察学校に行く道のりの途中吐き気が襲ってきて我慢できず吐くと花が出てきた。その花はアイビーとチュベローズ、花言葉は「死んでも離れない」「危険な楽しみ」

魔法警察学校に通い始め忙しくアレックスの事もあり規律を正そうと決めた。それからも頑張り続け神覚者になることができた。実家に帰ると両親は気持ち悪いほどに褒めたたえてくる。私はこんな両親よりもワースに会いたかった。しかし夕食の時間になってもワースは来ず。日付が変わっても部屋から出てくることは無かった。それでも会いたくて仕方がなかったので自分の部屋で本を読みながらちょくちょくワースがいないか探した。するとドアの隙間から光が見えた。場所的には風呂場だろう、もしかしたら使用人が掃除をしているかもしれないがワースに会いたくてドアを開ける。

(ワース!)

ワースが服を着ていた。なぜこんな時間に風呂場に?疑問に思いながらも名前を呼ぶ

「ワース」

「っ!」

ワースがすぐにこちらを向く

「に、いさん…?」

驚きながらもちゃんと呼んでくれる愛おしさに理性を繋ぎ止めながら聞く

「こんな時間に風呂ですか?何をしてたんです?」

「っあ、えと、部屋で勉強を…」

なぜ目をそらすんだ?こんな遅くまで勉強とは…そう思いワースの手を見る

「手がボロボロですね。」

こんな状態になるまで頑張ってるなんて今すぐ抱きしめて褒めてやりたいが

「?そんなに怖がらなくてもいいんですよ。」

「ぁ、ごめん、なさい…」

こんなに怖がられると傷ついてしまう、落ち着かせようと手を伸ばすと目を固く閉じてしまう。私はあのバカな父親とは違うのに…そう思いフワフワと少し癖のある髪を撫でる

「え?」

ワースはおそるおそる目を開けやっと目を合わせてくれた。

「えらいな、こんなボロボロになるほど頑張ってすごいぞ」

すると青白かった肌が瞬時に赤くなった。その姿を見ると勘違いでもうれしくなってしまいすぐにその場から離れた。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

(そんなこともあったな)

八徹中意識を失い過去の出来事を思い出す。意識が戻った後部下とライオに

「部屋に入ったらオーターさんが倒れててビックリしました」「今日はもう帰って寝ろ」

と言われおとなしく従うさすがに八日も仮眠だけじゃ頭も回らない。帰る前に少しコーヒーでも飲もうかとしたが吐きそうになるが疲れた体では耐えれずに吐いてしまう、このまま花が落ちたらほかの職員が感染してしまうそう思いすぐに砂に変える。慣れたもののほかの人に感染だけはさせぬようにしなければ、そしてそのまま転移魔法で家に帰る。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「おえっ…ぅ……ゲホッ」

最近花を吐く量が増えた気がする。体調は日に日に悪くなるし。吐く花は全部失恋にかかわるような花言葉ばかりだ

チューリップ(白)(黄)「失われた愛」「望みのない愛」

アネモネ「恋の苦しみ」「見捨てられた」

クロッカス(紫)「愛の後悔」

スカビオサ「不幸な愛」「私はすべてを失った」

ハス「離れゆく愛」

カーネーション(黄)「嫉妬」

クロッカス(紫)「愛したことを後悔する」

いくら忘れようとしても吐いている花が気持ちを隠さず伝えてくる。こんなに苦しまなければいけないなら最初から好きになるんじゃなかった。

「オエッ…!ゲホッ…ゲホッ…」

これまで吐いた花とは違う、確かこれって

「スイセンだったか…?」

確か口につけるだけで頭痛と吐き気がするから先生に触らないように言われた気がする。花言葉を調べる。

スイセン「私のもとへ帰って」

・・・こんな気持ちいらない。俺にはこんな気持ちを持つ資格はない・・・そうだ花を吐き続ければ苦しい感情もいつかは消えてくれるかもしれない。そしてスイセンの花弁をちぎり食べる。

「ッ…オェッ…!ゲホッ…!」

激しい頭痛と吐き気がやってくる。

「うえっ…あ~…これは…やば…」






後編へ続く


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コメント

1

ユーザー

うわぁ、、、楽しみッッッッ、、、おいもちゃん、テラーノベルやってたんだね、、クオリティ高くてびっくりした、、、

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