コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
はじめまして!
酔々と申します
今回は、crnv💚❤️の吸血鬼パロです
人間💚×吸血鬼❤️設定です
お試しでだしたものですが、好評だったら続きを投稿します
ではどうぞ🙇
空はとうに紺色に染まっていた。午後八時半。
吸血鬼の俺の主な活動時間は陽が沈んでから。今の時期では午後六時頃からだが、身体機能がいつも通り働き始めるのはこの頃だったりする。
人間だって身体が完全に覚醒するのは起床から二時間後というから、吸血鬼であろうとその時間は変わらないらしい。
ただ、今日は違った。今日は何かおかしいのだ。
身体が熱い。頭がくらくらして、茹だるような温度が苦しかった。どうにかなってしまいそうだ。
有り体に言えば、ムラムラして、抱いて欲しかった。
「かなめ、今日…」
ソファにひと一人分の間を空けて座る、恋人の名前を呼んだ。
勇気を出して声をかけたものの、すぐに羞恥が襲ってきて、声は尻すぼみに消えてしまう。次いで襲ってきたのは後悔で、ああ、最後まで言えればせめてこの恥ずかしさは伝わらなかったのに、そう回らない頭で考えた。
「いいよ、シャワー浴びてきな」
二人だけの、広くないはずの部屋にその言葉はやけに響いた。
途切れた言葉の真意を汲み取ってされた返事は、いつもより優しくて、甘くて、その声を聞いただけでなけなしの理性が溶けてしまうのだから、今日はやっぱり何かおかしい。
僅かに頷くと、小さく笑い声が聞こえて、また苦しくなった。
シャワーを浴び、準備を終えてから寝室に向かった。静かに扉を開けると、俺に気づいたかなめが振り返る。
「おかえり、アルケー
じゃあ、次俺がシャワー浴びてくるね」
わかった、俺がそう言うと同時にかなめはベッドから降り、俺に近づく。流れるように腰を抱かれる。
突然キスをされた。薄い唇が触れて、キスをされたと認識した時には唇は離れていた。
「ふふ、つまみ食い」
余裕綽々にかなめが笑った。わざとらしく舌舐めずりをして、唇が艶めく。ちらりと覗いた赤い舌に、頬が熱くなった。
困惑している俺とは対照的に、涼しい顔の彼に少しだけムカついて、けれどそれ以上に続きを期待してしまう。身体の芯が締め付けられて、本当に何なんだ、こんなこと今まで、
「魔王様いつもより敏感じゃん?
今日スーパームーンらしいもんね、
やっぱり何か関係あるの?」
「は、っ?」
その言葉を聞いた途端、全身から力が抜けて座り込んでしまった。
スーパームーン。それは、番や恋人のいる吸血鬼にとっての発情期のような日だ。
吸血鬼は不老不死と謳われているものの、ごく稀ではあるが命を落とすこともある。世に出回る吸血鬼の殺し方など全て迷信だが──事実、俺は十字架を好んでいる。もちろん格好良いからだ──殺す術は確実に存在する。
だから種を途切れさせない為に獲得した本能だった。吸血鬼は滅多に生殖をしないが、この日だけは別だ。
つまり、噛み砕いて言えば──俺は抱かれたくて仕方が無かった。
熱の正体にようやく気づくと同時に、これまで以上に身体が疼いた。身体の奥から、底から、込み上げる欲をやっと自覚する。
かなめのシャワーなんて、待てそうに無かった。
「ちょっと、アルケー大丈夫!?」
「かなめ、待てない…抱いてくれ、」
急に座り込んだ俺を気遣って、かなめがしゃがむ。そのエメラルドを捉えてしまったら、もう限界だった。
羞恥心を押し込めて口に出すと、かなめが息を飲む音が聞こえた。
「強請ったのは、アルケーだから」
余裕のない声に胎内が疼いた。
いかがでしたか?
楽しんでいただけたら嬉しい!
見覚えあるなって思った方いると思うんですけど
他アプリから転載してます
本人なので安心してくださいね!
読んでいただきありがとうございました!
いいね(で合ってますか?)、コメント待ってます
ではまた!👋