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にも載っていない辺境の小さな村に住む、とある少年がいた。
彼もまた、周りの大人たちに騙され続けてきた。
ある時を境に、突然現れた謎の大富豪を名乗る男によって、莫大な資産を受け継いだ少年。
周りにいた人間は全員、彼を金持ちの道楽息子だと思い込んでいた。
だが、実際は違った。
彼は、ただひたすらに金を稼ぐために生きていたのだ。
そのために、ありとあらゆる手段を使い続けていた。
最初は詐欺から始まり、その後は脅迫による恐喝を経て、ついには殺人にまで手を染めてしまった。
だが、それでも彼は止まらなかった。
もはや後戻りはできないところまで来てしまっているのだ。
たとえ今更罪を犯したとしても、誰も自分を裁けないのならば意味がない。
そう思いながら、今日も彼は裏社会の中で暗躍する。
その目的は、ある組織の壊滅だ。
彼は既に、数多くの犯罪を犯している。
その中には、誘拐・監禁といった凶悪なものも含まれている。
だが、それらの罪を償うつもりなど毛頭なかった。
何故なら彼にとっての贖罪とは、組織を壊滅させることでしかないからだ。
そうでなければ、きっと許されない……。
そんな強迫観念に囚われているのだ。
「私」も……また同じだ……。
自らの目的のために、他人を犠牲にしてきた。
私は、「あなた」とは違う! その証拠に……あなたのことは絶対に許さない!! その言葉を聞いた瞬間、彼の中に激しい怒りが込み上げてくる。……私に対する侮辱の言葉を撤回しろ!さもないと……お前を殺すぞ!? そう言って脅しをかけてくる相手に対し、彼女は怯むことなくこう言い返した。
あなたこそ、私の気持ちを踏みにじったじゃない! 私がどれだけ辛い思いをしてきたと思っているのよ!! それでもあなたは平然と生きていられるわね……。
私は、あなたのいない世界で生きるなんて嫌っ!!! 死んだって構わないわ!!!! 私の全てをあげるから、あなたも私に全部ちょうだいよぉおおおッ!!!!!! どうして……いつもこうなるんだろうなぁ……。
俺は、あいつのことをよく知っていたつもりだった。
だけどいつの間にか、あいつのことはわかっているつもりでいただけだったらしい。
今更になって気付いたけど、 あいつは最初から最後まで、ただの一度も僕の名前を呼ぶことはなかった。
あの時の僕は、あいつにとってそれだけの存在だったということだ