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夢の中

1 - 夢の中

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2025年05月03日

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最近似たような夢ばかり見る。


俺の中の溜めていた嫉妬心がとうとう器から溢れて仁人にぶつける夢


普通に考えれば我慢できるほどの小さなものなのに、そんな些細なことですら嫉妬して…


もし俺のこの気持ちを素直に仁人に伝えたとすれば、きっと温厚な目が一瞬にして冷ややかなものに変わるだろう。


それが嫌で、怖くて…仁人が好きな俺でいたくて…,,その言葉を飲み、見つからない場所に溜めている。


そんなことを考えていると余計に夢に影響して、より具体的で鮮明な映像として夜に現れる。




あぁ…また..この夢か…,,,




「仁人最近メンバーと距離近くね?」



「そう?いつも通りだと思うけど」



「舜太とかさ、近かったなぁって…」



「笑まぁあいつ元々距離バグってるから」



「で、でも太智ともこの間飯食ってたよね」



「いや普通に行くだろ笑てかなに?嫉妬?最近多いけど」



「そういうわけじゃないけど…俺たちってほら、付き合ってるんだしさ…お互いのこと考えて行動すべきだなぁって…,,」



「それ俺に言ってんの?」



「え…あぁ、、いや,,」



「んなこと言ってっけど、勇斗もだからな?俺の知らないところで柔太朗と仲良くやってるようだけど?」



「ただ買い物に行っただけだよ」



「だとしたら俺も普通に飯食いに行っただけだけど?お前は良くて俺はだめなの?そんなに重かったっけ?」



「いや…けど、、俺正直嫌なんだわ…メンバーだろうと仲良さそうにしてんの」



「は…?俺さ、勇斗が言ってきたこと結構やったよね?門限は何時だとか、連絡はすぐ返せだとか。なに今度はメンバーすらも恋敵にみえんの?」



「いや…」



「流石にそれだけは受け入れられないわ。メンバーには迷惑かけないって言って付き合ったのに、迷惑かけるならごめんだけど別れる。指輪も…返すわ、、はい。」



「え…?ま、待って…!」



「やっぱり俺たちってメンバー同士の関係が一番合ってるよ」




待って…


そういうことを伝えたかったわけじゃなくて…


なぁ、、ごめん…


俺が悪かったから…


お願い、置いてかないで、、、



仁人…!



最近勇斗の寝言をよく聞くようになった。


"待って"とか"ごめん"とか、寝言を聞く感じあまり良い夢ではなさそうで、最近はさらに酷い気がする。


あまりにも酷く長い時には1回勇斗を起こすんだけど、"なんでもない"の一点張りで、聞くにも聞けない。


今日も勇斗が先に床に就き、俺は1人スマホをみていた。


するといつものように勇斗の寝言が耳に入るが、今回は特に酷く、心配のあまり確認しに行った。



はやと〜…?だいじょぶか…?



寝ている勇斗の傍に腰を下ろし、額にかかる髪を優しく払った



寝汗すご…え、、泣いて,,る…?



急いでタオルを持ってきて、なかなか起きない勇斗を無理強いて起こした。


そして、身体を伝う汗や涙を拭った。



「大丈夫?汗すごいけど…寝言も酷かったし、嫌な夢でもみた?」



「…いや、大丈夫。なんでもない、ありがと」



「はぁ…なんでもなくないでしょ…あなたがうなされてんのこれで何回目?」



「…。」



「あぁもう…!」



勇斗を抱き寄せて優しく頭を撫でた。



俺の事を気にして我慢してることも


俺に言えないことがあるのも


気づいてるよ


何がそんなに怖いの


何にそんな怯えてんの



「どんな夢みてたの?嫌な夢?」



「言えない…」



「なんで」



「言ったら..嫌われる…」



「俺が勇斗のこと嫌う要素なんて一つもありませんけど? 」



「でも…」



「大丈夫だから、…話して欲しいな」



すると一呼吸置いてから、ポツポツと話し始めた。



「____…で、仁人が出てっちゃって…」



「そんなこと思ってたの?」



「…嫌だよね!ごめん…」



無理して笑う勇斗の頬を伝う涙を親指で拭って、手を優しく握り、額をコツンっと合わせた。



「凄い勇斗に嫉妬させちゃってたんだね、ごめんね。でも安心して、勇斗。それを聞いたからって嫌いになることはないし、勇斗を置いて出ていくこともないから。」



勇斗と視線を交わした。


子供のような泣き顔が愛くるしくて目を細めた



「こんなに愛されてたんだね俺って。幸せ者だなぁ」



「嫌いになってない…?」



「ならないよ笑そんな勇斗も俺の大好きな勇斗に変わりないよ。てか、素直に言っていいよ。ちゃんと受け止めるから」



「ほんとに…?」



「うん。だからさ、勇斗も俺のワガママ聞いてくれる?」



「わかった」



「よろしい。俺ももうこのまま寝ようかな。勇斗くん俺が離れたらまた泣いちゃいそうだし」



「うん、泣いちゃう」



「素直だなー笑はい、じゃあ横になって。目瞑って。おやすみ!」



俺に抱きつく勇斗の頭を眠りにつくまで優しく撫で続けた。




今度はいい夢でありますように___.



end.

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