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こんにちはー
小説っぽい小説が書きたいよ!(?)
⚠️・イタ王日帝
・史実じゃない多分
“戦争賛美、政治的意図なし”
地雷さんまたね
1955年。終戦から約10年がたった日のこと。平和と未来への兆しが見え始め、日本では様々な変化が起きていた
そんな中日帝は__
絶望の淵に立っていた
「俺は…俺はなんて事を…」
何年何ヶ月と経った今でも、日帝は過去を悔やんでいた
そんな日帝に寄り添ってくれる国が居た。それは イタリア王国である。
「…今日も来たのか」
「うん。昨日ぶりだね日帝」
彼の裏切りを許すつもりはないが、いつもそばに居てくれる彼に、心を開いて行っているのは事実である。
もう一度言う
「許すつもりは無い」
「いいよ、許さなくても。ioは日帝の近くに居たいだけだから」
そう言って彼はいつものように縁側に座り込む。
近くも遠くもない絶妙な距離は、日帝にとって心地の良い距離感だった。
誰かに慰めて欲しい訳では無い。だが一人でいると心も体も崩れ落ちそうであったからだ。
ふと思った。俺はイタ王に助けられているのでは無いか。と
今こうして意識を保っていられるのはイタ王がそばに居てくれているおかげなのではないだろうか。もし彼が居なければ、俺は本当に駄目になっていたであろう。
そんなことを考えていると、突然風に乗って甘い香りが鼻をかすめる
その匂いはもう何度も嗅いだ、慣れ親しんだ香りである。
どこか爽やかさも感じられるようなそんな匂い。その匂いの元はイタリア王国。
厳密に言えば、イタリア王国が着けている香水の匂い。
長い沈黙の中でも、彼の存在を知らしめてくる。それと同時に安心感を与えてくれる。そんな存在だ。
「……なあイタ王」
「なあに日帝?」
「お前いつ帰るんだ」
「…さあ、いつだろうね?」
何故聞いたかは分からない。いつもは特に何も話さず、ただぼーっと庭を眺めていたらいつの間にか居なくなっている。
俺はイタ王に早く帰って欲しかったのか。それともまだここに居ることを確認したかったのか。自分の気持ちすら分からなかった。
「今日は珍しいね。話したい気分だったのかな」
「………さあな」
「ioは何時でも話し相手になるからね。なんでも言って欲しいな」
「……」
ただ黙ることしか出来なかった。本当は何か話をしたかったのかも知れない。働かない頭を少し動かして、話題を出そうとしたのだから。
でも結局何も出てこなかった。そんな自分に嫌気がさし、悲しくなった。
「無理しなくていいよ日帝。そばに居てくれるだけでio嬉しいからさ」
「………」
話そう、応えよう。最低限の会話じゃなくて、ちゃんと中身があって、長く続くような…
考えても考えても思いつかない。無理しなくていいと言われても、話したいのはこちらなのだ。
「………だめだ」日帝は小さく呟き立ち上がった
「どうしたの日帝、……ごめんね」
どうして謝られるのだろう。理由は分からないが、自分が泣いている理由も分からない。
「泣かないで日帝、大丈夫?」
そう言ってイタ王も立ち上がり、日帝の涙を袖で優しく拭いた
途端に日帝の涙腺は崩壊し、泣き崩れるように座り込む
イタ王はそんな日帝を抱きしめ、落ち着かせようとしてくれている。
「イタ王っ……」
「大丈夫、大丈夫だよ。」
俺はイタ王の温もりに包まれながらも涙を流し続ける。
なぜ泣いているのか。何をしていたのか。何も思い出せないが、今はただこうして居たいと強く願った。
泣き始めて何十分…何時間が経ったのだろうか。目が腫れて痛い。声を出していたのか喉も痛い。
ぐちゃぐちゃになった俺の事を、イタ王は何時間もなだめてくれていた。
「少し落ち着いてきたかな?」
彼が日帝の頭を撫でる様子は、まるで割れ物を扱うかのように慎重。尚且つ優しいものだった
「あったかい……」
日帝は掠れた声で言った。
「温かい?ioが?」
「うん……落ち着く」
「あっ、ちょっ_」
突然日帝が腕を回し、イタ王に抱きついた。
彼の肩に顔を埋め、首に着けたであろう香水の匂いを嗅ぐ。
「ちょっと日帝何してるのっ、」
「……イタ王」
話そう。何か話そう。自分に優しくしてくれたこの国に。 しっかり目を見て、笑顔で。感謝を伝えなければ。
「…ありがとうイタ王。俺の為に」
「ッッえ、あっ、ははっ全然いいんだよ。ioがしたくてしてる事だから気にしないで?………ごめん日帝、ちょっとioの顔見ないで欲しいな…//」
今度はイタ王が俺を抱きしめた。
精一杯笑ったつもりだったが、なんだか困らせてしまったようだ
「すーーーふぅ…。こちらこそありがとうね日帝。io嬉しい。 」
イタ王の顔は見えなかったが、きっと彼も笑っているのだろう。…その時ふと気がついた。心なしか先程よりもイタ王の体温が上がって来ている。
「イタ王大丈夫か…?」
「な、何が?」
「体温が上がってる…気がするから」
「それは……」
そこで言いとどまったかのように言葉を詰まらせた。
「…そうだね、それはioが日帝の事好きだからかな?//」
「好き…?」
急に言われたその言葉に戸惑いを隠しきれない。 イタ王が俺の事を?こんなに弱くなってしまった俺の事を?どうしてだろうか
「ずっと前から…日帝と初めてであった日からioは日帝の事が好きだった。…一目惚れってやつかな。元気が良くて、輝いていて。そんな所に惹かれて。それと、自分にストイックなところも好き。でもそのせいで今みたいに思い詰めちゃってるけどね」
「………」
「ioはね、日帝のどんなところも好き。 勿論
今の日帝も好きだけど、ioはやっぱり昔みたいに元気な日帝が好き。…無理にとは言わないけど、ioは早く戻って欲しいって思ってる。」
好き。今日初めて……生まれて初めて言われた言葉。抱きしめられているからか、彼の鼓動が早まっているのを感じる。自分の心臓も煩く鳴っている。
「イタ王…//」
元の自分に戻ることは出来ないかもしれない。けれども自分を”好き”と言ってくれた彼の期待に応えたいと思った。
「俺、努力する。昔みたいな俺に戻れるように」
「ほんと…?」
「疑うのか?」
「いや違くて……嬉しくて」
嗚呼そうだよな。もう10年が経つもんな
イタ王が俺に会いに来るようになってから ……俺が壊れてから。
イタ王はずっと待っていてくれたんだ。
俺は絶望している暇なんてなかった。そばに居てくれた彼と、話し合わなければいけなかった。そうすればきっと、もっと早いうちに彼の希望を叶えることが出来ただろう。
今思えば聞きたいことが沢山あった。どうして毎日会いに来るのか。どうしてただそばに居てくれるのか。どうして、なんで?それをもっと早く聞けばよかったのだ。
でも、今からでも遅くない筈だ。今こそ彼に聞く時。…いや、伝える時
「俺を待っていてくれてありがとうイタ王。その、俺も……俺も……」
「日帝…?」
「俺も……………すき…だぞ…////」
彼ほどの愛はまだ無いかもしれない。
けれども優しい彼を好きになっていたことは紛れもない事実なのだ。
「好きだイタ王。これからも俺と一緒に居てくれるか…?」
「勿論ッ当たり前でしょ!」
「……ッありがと///」
俺達は日が暮れるまで抱きしめあって、今日の幸せを噛み締めた。きっと明日も明後日も、これからずっとずうっと幸せが続く。そう思うとまた、俺は幸せで満たされるのだ。
コメント
2件
👍(語彙力皆無すぎて文章書けない人)
あぁ、、、、いいお話、、、、、