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#不倫
#離婚
22.
初めて夫の不倫を知った時、やはり驚きと落胆はあったものの、
自分でも夫をないがしろにしてきた自覚はあったため、諦めの境地
とでも言おうか、平気とまでは言わないが、大騒ぎをして彼を
非難しようとまでは思わなかった。
けれどその後、いろいろなことに想いを馳せ、元の本当に仲の良かった頃
の夫婦に戻りたいと願い、わたしはそのための努力も惜しまず、夫に心から尽くした。
そしてわたしの願いを聞き入れてくれた夫からもまた、全身全霊で愛情を
傾けられていると、疑うこともなく過ごしていた日々の中で知った
夫と女との継続していた関係は、わたしの魂を激しく強く打ちのめした。
夫はわたしを欺いていたのだ。
もはやわたしの存在はそのような程度のものに成り下がっていたのだ。
自分は、大切になどされていなかった。
夫だけのせいでないことはよく分かっているけれど、反省もし
お互いに話し合いもしたのではなかったのか。
これからお互いにやり直そうということで決着させたはず。
裏切られたと分かった後も、途中でひき返してくれればと
何度願っただろうか。
◇ ◇ ◇ ◇
ひとまず夫の不倫は終わったので、申し訳ないけれど京平との契約を
ひとまず終わらさなきゃね。
わたしのほうで意味のない契約を続けてしまうと、京平に依存して
しまいそうで怖い。
夫との間にある心理的防衛と抑圧に加え、京平に対する自分の心理に
まで向き合うことは、キャパシティーオーバーで、今のわたしには対処
できそうもない。
――――なので、ひとつずつ対処していくしかない。