テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
次の日の朝
またしても今日がやってきてしまった
《3人》も救うことができなかった
果たして全員救えるのだろうか?
準備を済ませて学園へ向かう
佐島「俺…らしくないな」
昨日ふちに慰められたことを
思い出す
あんなに小さいのに周りに気が使えていい子
可愛らしいくせに俺を説得させてくる
佐島「俺も…こんなもんじゃない、次こそは」
前を向かなければならない
俺にはまだやることがある
学園に登校してくる
俺に話しかけてくる奴は一人もいない
あいつらがいれば騒がしくなるんだろう
そんな当たり前だった日常は別世界のものに感じる
春日野「うっす!亜久おっはよー!」
佐島「っ…?」
ギャル「さすがに反応薄すぎ」
佐島「ミカ?もう大丈夫なのか?」
春日野「うん!」
佐島「そうか、無理はするなよ?」
春日野「っ///」
あと何人救えばいいのかは分からない
でも…《痣人》を救わなきゃならないのは確かだ
英知だってあいつに罪はないはず
なのにまた悪いやつと入れ替わった
すべて《アイツ》のせいで逆戻りだ
佐島「(すぐにでもぶっ潰してやる)」
昼休み
一人で昼ごはんを食べていたら
中出の姿をした英知が話しかけてきた
中出(英)「佐島こんな所にいたのか?」
佐島「なんか悪いかよ?」
中出(英)「別に?そんな事よりさ?星野さん今日休み」
佐島「そうか…(さすがに言い過ぎた)」
中出(英)「あまり気にするなよ、俺も手を貸す」
佐島「英知の姿ならともかく中出の姿じゃ当てにならないな」
中出(英)「お、おい!!」
佐島「じゃあまた後ほど」
英知じゃあ手にならないことは分かっている
あくまでアイツは最終手段だ
放課後
もう誰も巻き込みたくない
一人ですべてやるんだ
佐島「もう誰も頼りはしない…」
初音「佐島くん」
佐島「っ…何だよ?」
初音「今回は私ね」
佐島「何の話だ?」
今回もおそらくついてくるつもりだろう
咄嗟に誤魔化そうとしたが
初音には嘘も誤魔化しも通用しない
初音「誤魔化しても無駄、もう分かってるんだよ?星野ちゃんにひどいこと言ったでしょ?すべて耳に入るんだよ?」
佐島「っ…あの野郎すべて…」
初音「ふふ…それに今回《美咲》を見つけられるかもしれないんでしょ?」
佐島「あぁ、そうだでもな美咲の身に何か起こってるのは確かだそれでも行くのか?」
初音「行くに決まってるでしょ?美咲は血は繋がっていなくても可愛い《妹》なんだから」
佐島「っ…」
耀聖(ようせい)
1,131
イール
113
194
初音のアツい視線に負けてしまう
この妹愛の前では自分の感情では勝てない
佐島「この先何が起こるか分からない、美咲に何があっても無理やり連れ帰るぞ?」
初音「うん!佐島君って結構仲間思いななんだね?」
佐島「別にそんなことねーよ、アイツらには借りがあるそれを今返してるだけだ」
初音「ふふ…素直じゃないね、それだけじゃなくて今でも変わらず美咲を《女の子》として見てるじゃない」
佐島「心は女の子なんだろ?それが全てだろ」
初音「ふふ…それもそうだね」
そして深夜22時にNN寮へ向かった
初音の両親は出張へ行ってていないそうだ
佐島「美咲を探し出すぞ」
初音「うん!」
佐島「(無理な勝負は命が削れる、無理にやらず美咲の救出をするのが先だ)」
初音「ここ…数日後美咲いなくてさみしい…早く会わせて、お願い佐島君」
佐島「あぁ、任せろ…」
初音の普段の余裕の微笑みはなく目は寂しそうな顔をしていた
NN寮の廊下を歩いていく
薄暗くていつもと変わらない景色がひたすら続いてる
佐島「ここに人の気配…」
初音「え?」
俺には持ち前の反射神経や察知能力がある
《6階》の《医務室》には人の気配がある
佐島「どうする行くか?もしかしたら美咲かもしれない」
初音「うん!もちろん!」
佐島「この先に見えるのは残酷なものかもしれない…それでも行くのか?」
初音「ここで行かなきゃ美咲の姉失格だよ!そうなるなら死ぬほうがマシ」
佐島「よし、なら行くぞ!」
医務室の扉を開く
やはりそこのベッドには《美咲》の姿が見えた
初音「美咲そこにいたんだね!」
初音は喜んで美咲に近づく
しかし美咲はその初音の様子を見て
少しずつ顔を歪めていく
佐島「ちょっと待て…」
初音を止める
見ていくうちに美咲の表情は恐怖に歪んでいく
佐島「っ…」
初音「美咲…?」
美咲「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!来ないで!!」
美咲はヒステリックに叫び始める
嫌な予感が的中した
佐島「落ち着け!」
初音「美咲!お姉ちゃんだよ!落ち着いて!!」
美咲はナイフを向けてくる
佐島「おい!それを下ろせ!!」
美咲「嫌だ!!こっちに来たら刺して《自殺》するから!!」
佐島「自殺だと?」
今までの奴らとは違い美咲は自ら《死》を望む
佐島「(まずは美咲を落ち着かせるしかないなるべく刺激しないようにそれと初音の持っているものに頼ってもよさそうだ)」
ラウンド1
佐島「初音?何か?あるか?」
初音「そんな事言われても…」
佐島「何でもいい!」
美咲「なによ!文句あるなら言いなさいよ!!みんなして!酷い!死んでやるんだから!!」
初音「これ!使える!」
初音はカバンから《美咲》の《香水》を取り出した
初音「美咲!落ち着いて!目を覚まして!!」
初音は美咲に香水を吹きかけた
美咲「うっ…そんなの知らない!!」
美咲は一瞬落ち着いた表情を取り戻した
すぐにヒステリックに叫び始める
美咲「みんなは私のこと気持ち悪いって思ってるのよ!!」
ラウンド2
佐島「他には何かあるか?」
初音「えっと…」
初音はカバンを探る
初音「これ!」
美咲の《メイク道具》を取り出す
佐島「よし!」
初音「まかせて!」
初音は自分の口に口紅を塗る
佐島「お前…自分で塗るのか?」
初音「ううん…見てて」
初音はゆっくり美咲に近づく
そして口紅を優しく美咲の口に塗る
初音「似合ってる」
初音は微笑む
美咲「嘘つかないで!!知ってるんだから!!私なんか!!気持ち悪いの!!」
初音「そんな事ないよ?お姉ちゃんは美咲可愛くて毎日自慢できちゃうくらい」
美咲は少し落ち着く
ラウンド3
佐島「よし!この調子でどんどん行くぞ!!」
初音はぬいぐるみを取り出す
《けろけろまん》のぬいぐるみだ
初音「よし!美咲これを見て!!」
美咲「っ?!」
美咲は目を見開くがすぐにヒステリックに叫び始める
美咲「そんなもので私を騙して!!」
美咲は止まらないずっとずっと叫び続けている
でも精神は更に弱ってるはずだ
もしかすると今なら美咲を救える!!
初音「っ…?(佐島君焦ってる)ちょっと?」
ファイナルラウンド
佐島「よし!」
初音「何してるの?」
初音のカバンの中身を漁る
初音「ちょっと…プライバシー…」
何か言われているが無視をしてカバンの中から
《美咲の前の弟》の私物を取り出す
佐島「これでいいはずだ!」
美咲に目掛けて投げる
美咲の表情は良くなるどころか
険しくなっていく
そして目を見開きヒステリックに叫び始める
美咲「なにこれ…嫌なことを思い出させるために来たんだ…酷い!!もういやぁぁぁぁぁぁ!!」
初音「ちょっと佐島君!!美咲に弟はだめなの!!禁句なの!」
美咲「もう嫌なのよ!!!みんな死ねばいいの!!」
美咲の口から暴言が次々と出てくる
美咲「みんな死ね!みんな死ねばいいの!死ね!」
初音「お願いやめて…」
美咲は狂ったように笑い始める
美咲「あはは!アハハハ!!死ね!死んじゃえ!」
佐島「っ!!」
心臓の音が激しくなる
そして俺の中で何かが壊れる音がした
初音「佐島君?何してるの?ちょっと!やめなさい!!」
周りの音は聞こえなくなり視界は真っ白になる
それからのことは覚えてない
ほんの数秒の出来事だった
佐島「はぁ…はぁ…」
気が付けば左手の手袋に血が付着していた
佐島「な…んだこれ…?」
美咲は顔に大きな痣をつけて鼻から血を出して床に倒れていた
初音は絶望した表情で固まっている
佐島「何があった?」
冷静になり初音に聞く
初音「ばか!!あなたが今美咲を殴ったのよ!!」
佐島「っ?!」
俺は…自分の手で美咲を…?
初音「救急車…」
初音は電話をし始めた
初音「はい…初音しおんです…はい…美咲は妹です…」
その後美咲と初音は救急車に乗せられて病院へ行った
俺は重い足取りで家まで帰る
コメント
17件
うわぁ…美咲の苦しみが胸に刺さる😭💔 佐島くんが自分の手で殴っちゃったシーン、衝撃すぎて言葉が出なかったよ…。初音姉の必死な呼びかけも切なすぎる。禁句の“弟”を出しちゃったのも運命の悪戯だね…。次、どうなるの?美咲ちゃん救ってあげてほしいよ〜!!🌸