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10
MAKO
龍
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K「はじめましてっ主になりましたケイです!」
執事たち全員を集めた食堂で、主となった少女が頭を下げた。
執事たちは前任の主と比べて幼く無垢な姿と振る舞いに安堵と不安を覚えた。
また、保護者として兄と名乗った青年2人がついていることも初めてであった。
主が魔法を使う姿を見ていない執事たちはまだ幼い少女を危険に伴う天使狩りに行かせることへの罪悪感や不安を強く感じていた。
また、前任の主は舌がよく回り、自分に不利益がないように交渉することができたが、幼い主にそんなことを期待することはできないだろう。
自分たちの主に虐げられることはなくなるだろうが、貴族や街の住人からの当たりがキツくなるのは明白だった。
K「皆さん、きっと私のような子供が主になることで不安なこともあると思います。でもお兄ちゃんたちが何とかするので安心してください!
あと、天使狩りも邪魔にならない程度でお手伝いするし、自分の身は自分で守ります!」
幼い口調で何も心配することはないと言い切られて、執事たちは少々ほっこりした。この純粋で可愛らしい主を大切に守ろうと心に決めたものも少なくなかった。
一方ケイティとしては邪魔者はどんな手段を使ってでも排除するつもりでいたし、交渉が必要であれば兄達を使いつつマインドコントロールで有利に進めるつもりだった。
天使狩りも、普通の人間であれば届かない場所にいる天使を撃ち落とすくらいのことならしても良いよねと思っていた。
多分執事たちは幼い外見のケイティを保護対象として見ることも分かったうえでこれからの振る舞いを決めていた。
兄弟は大切なケイティのことは全力で守るし、ケイティが望むのであればどんなことでもしようと決めていた。
全てはケイティのために。最悪執事たちを見捨てることも念頭に、可愛らしく自己紹介をするケイティを見守っていた。
三者の微妙な温度差を感じていたのはケイティの腕の中にいるムーくらいだったが、残念ながらそれを言い表せる言葉を持ち合わせていなかった。
そのため、ムーはケイティから滲み出る殺気と、執事たちの温かい目の温度差に一人違和感を感じるのみだった。
主の自己紹介が済み主と兄弟が退出すると、執事たちは前任の悪逆非道な主と比べられないくらいいい子な主をどうするべきか話し合った。
🦾「あの主様…どうしたら良いんだ…?」
🌟「一緒に遊んであげたいな〜って思いました〜!」
🪡「あの子の服だったら、俺たくさん素敵なデザイン出せそうです!」
❤️🩹「あの子は強いのでしょうか…?」
🐾「あの子もそうだけど、お兄さん達の方が強そうだよね」
🫖「確かに…何があっても主様を守ってくださるように感じました」
🕯️「しかし…あの光は一体何だったんだろうか…」
💮「まさかあんな見た目の化け物が居るなんて思いたくなかったよな〜…」
🧸「化け物!?ハナマルさん冗談がキツイですよ〜
あんなに可愛くて優しそうな主様でラッキーじゃないですか」
☔「はい、私どもが忠義を尽くす相手に相応しいかと思います」
🔑「そうと決まれば、まずは屋敷の警備を見直さなくてはいけませんかね」
🍷「そうだね、主様に危険がないように。
はぁ、交渉は少し骨が折れるようになるのかな…」
🌹「俺はとりあえず庭が荒らされなくなればそれで十分っす」
🤍「我も邪魔にならなければ問題ない」
🦋「俺は…何か役に立てるのかな…」
✝️「俺も不安だ…」
🍽️「主様強くて優しいならいいじゃないですか!俺は気に入りましたよ?」
⚔️「主様の好みを聞いておかなくてはいけないのではないか?」
皆意見はバラバラだが、新しい主を受け入れる方向で話は纏まった。
新しい主への期待と不安が高まった夜である。
一方、主の部屋では三人でカードゲームをしながら今後のことを話していた。
K「あ、…ねぇもし邪魔者が居たらどうする?」
B「んー僕はマインドコントロールで手駒にできそうならするかなぁ」
N「は?消すに決まってんだろ」
三人はカードをぽんぽんと場に出しながら話を続ける。
K「天使って全部あれくらい弱いのかなぁ?
すっごい強い天使が居たらどうする〜?」
B「そうだなぁ、とりあえず戦わないといけないんじゃない?」
N「生け捕りにして情報吐かせるとかは?」
K「いいね!拷問好き〜」
B「天使についての情報が少ないのがなぁ…」
N「だからこそ吐かせんだよっと、あがり」
K「あっ、ずるい」
B「僕もあがり」
K「えーっ!?」
ケイティはふくれっ面でカードを片付けると、窓からの景色を眺め始めた。
K「あのへんから全部ここのお屋敷の敷地なのかなぁ」
独り言のように呟く。
N「セキュリティ、ガバいよな」
B「侵入者とか入り放題だろうね」
窓を一緒に覗き込んだ2人が続ける。
ケイティは深呼吸をして、魔力を薄く広げた。
敷地と思われる部分の端から端まで均等に。
そこで一瞬屋敷の敷地の外側に魔法文字が何千何百と現れて消えた。
侵入者対策用の簡単な魔法を展開したのだ。
屋敷に入ってくる悪意を持つものが居たら即座に魔法によって処分されることだろう。
K「この私に喧嘩を売る馬鹿が居たらどうしてやろうかなーっ!」
幼く狂気的な笑い声は屋敷から遠く離れた場所までも響いていたという…