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怜は震える手でスマホを確認しようとする。
が、画面は真っ暗だった。
バッテリー切れではない。画面にはうっすらと――もう一つの顔が映っていた。
(……これ、私じゃない……?)
部屋の壁に貼られた新聞の切り抜き。
『篠原 怜さん(当時14)、音楽室で突然姿を消す』
『遺留品は机に置かれた楽譜のみ』
そこには続きがあった。
『彼女はある秘密に近づきすぎた――”黒板のメッセージ”事件”』
怜の脳裏に、断片的な記憶がよみがえる。
・音楽室に呼び出された放課後
・黒板に残されたメッセージ
・そして誰かに背後から……
「……そうか、私……もうこの世にいないんだ。」