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ぷりん
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俺は少し前に若手で勢いのあるドラマ監督と付き合っていた。めっちゃイケメンで、優しくて、いつも俺のことを甘やかしてくれた。
出会いはBLドラマだった。俺がオファーされたドラマの監督だった。俺は別に男が好きとかではないけど、監督からの猛アタックで付き合った。
そして付き合ってから7ヶ月が経った。俺はバラエティー番組の収録があり、局へ来ていた。
すると俺の彼氏が見えた。
💙「ねぇ!」
俺の彼氏は俺の声に振り向きもせずに右奥の部屋に入ってしまった。俺は追いかけた。すると女性の声が聞こえた。
「監督さん、今回もドラマのオファー、ありがとうございます♡」
彼氏「あぁ、お前の演技がもっと見たいよ」
少し扉が開いていたから覗き見をした。俺の彼氏と女優は抱き合っていた。
まさか、浮気をしていたなんて…
俺は体を180度に回し、長い廊下を走った。あんなに好きだったのに、あんなに尽くしたのに。
涙が流れてくる。綺麗な瞳から流れる涙は宙に舞った。
そして俺はスマホをつけ、トーク画面を開いた。淡々と文字を打つ。
💙『浮気してたんやね、別れよか』
そう言った瞬間俺はブロックし、トーク画面を削除した。
アイドルになってから一回もしなかった恋愛が久しぶりにできたのに、こんな形で終わった。
あんなに信用してたのに、俺のわがままを聞いてくれたのに。
もう、人間は信用しない、。
💙「……そういうことだから」
🩷「え、ちょお前が最近元気がなかったのって彼氏と別れたからなのか!?ってか彼氏がいたのか!?」
🤍「7ヶ月前から…太ちゃんは俺らに言ってくれなかった…」
❤️「太ちゃん言ってほしかったなぁ〜俺らの気持ちも知らないで」
💛「まじか、太智が…俺たち以外の男と付き合っていたなんて…失恋じゃないか。しかもその男に泣かされた…絶対に許さない…ボソッ」
🤍「あーあ。仁ちゃん怒らせちゃった」
久しぶりに5人で集まった楽屋。太智の顔が死んでいたから、勇斗が悩みを聞いたのだが、太智の口から出た答えはこれだ。
太智以外の4人はどれだけこの日のために仕事を頑張り、太智に会うのを楽しみにしていたのか。その想いは太智に届かなかった。
初めて知った太智に彼氏がいたこと。そして浮気されたこと。何にしろ4人は、大大大失恋だ。
🩷「なぁ、太智。俺たちはお前のことを大事に扱ってきたつもりだ。なのに俺たちではない男に汚されたのは許せない」
💛「うん、実は俺たちずっと好きだったの。我慢してた」
🍼4「だから付き合って?」
太智は驚いた。メンバーが優しいのは知っているけどまさか好きだっただなんて。太智は元々男が恋愛対象ではないから悩んだ。ここで断ったらアイドル活動に響くのだろうか。
💙「え…んー……」
🤍「ね!付き合っちゃお!」
太智は黙っていた。それを4人は肯定と受け止めたのか、一気に太智に抱きつきにいく。
その瞬間太智は体が固まった。最近彼氏に裏切られた、あんなにラブラブしていたのに。
💙「ヒィ!、いや!俺は誰とも付き合わん!」
太智は4人の胸を押し、一斉に吹き飛ばした。そして楽屋から抜け出した。
❤️「太ちゃん!!」
太智は2回目の長い廊下を走る。右の部屋から元彼と女優が出てきた。
元彼「あれ、太智じゃん。おんなじ局で仕事だったんだね」
太智は別れよと言ったはずなのに、元彼の対応は変わらず、優しい顔をしていた。太智はわかりやすく怒りをあらわにする。
💙「俺とのトーク画面見たん?みてなかったらはよ見ぃや。さようなら」
元彼「お、おい!太智!…まさか、遊んでいたことがバレたのか…」
だが元彼からしたら太智なんてどうでもよかった。代わりはまだまだいっぱいいるんだから。
太智は屋上に行って綺麗な空気を吸い込む。
💙(俺はもう誰とも付き合わない)
信用していた人に裏切られたことは思ったより傷が深かった。メンバーの告白も受けられないほどだった。いまの俺は冷静に考えられない、一旦冷静になろう。
メンバーは今まで俺のことが好きだった、今思えば不可解な動きが多かったのかもしれない。太智と共演者の距離を遠ざけたり、度々太智のスマホのアルバムを開いたり、プライベートを模索してきた。
もう元のM!LKには戻れない、どうすればいいの?
太智の目から涙が溢れる。普段泣かない太智が、嬉し涙でもなく、悔し涙でもなく、ただいまの現状に全てを諦めたかのような涙だった。
バン!
💛「太智!やっと見つけた」
💙「仁人、今はこないで」
太智は仁人の姿も見ず、冷たく言い放った。仁人は今ずく太智を抱きつきたかった、でもさっきみたいに拒絶されたらどうしようと思いなかなか近づけなかった。
すると柔太朗が後ろからついてきた。
🤍「太ちゃん…ごめんね。ここにいたら危ないから楽屋に戻ろう?」
年下に言われたら流石に断らなかった、何が危ないかはわからないけどこれもみんなの過保護なのだろうか。自分の視界に俺がいないと気が済まないのだろうか。
💙「わかった」
太智は柔太朗について行く、そして自然に後ろに仁人が立った。太智の周り2人しかいないのに、全方位囲まれているようだった。世間話もなく、冷たい空気が流れる長い廊下を3人は歩いていた。
あの頃から3ヶ月がたった。メンバーの溺愛はさらに増し、太智も諦めていた。
🩷「太智、水分取らないと倒れるぞ」
💙「うん、ありがとう」
🤍「今日の衣装は俺が決めてあげる」
💙「あっ、いや…スタイリストさんが…」
🤍「…ん?」
💙「いや、なんもない。ありがとな」
💛「太智、今日の夜空いてるでしょ?俺の家においで、料理振る舞ってあげる」
💙「あ、あぁ。楽しみにしとくよ」
❤️「太ちゃん!太ちゃんを狙ってる虫たちは全部俺がやっつけたから!」
💙「あー、ありがとう……っん!?ドユコト?」
そう言えば2年前ぐらいに太智は同姓からのストーカーや性的被害にあっていた。太智はそのことをメンバーに相談した。するとそっからストーカーや性的被害がなくなったんだ。
太智は今気づいた。メンバーが過保護なのはストーカーなどをしてくる人から守ってくれたのだと。
スタッフ「M!LKの皆さん移動してくださーい!」
🩷「太智、行くぞ」
勇斗は真っ先に太智に手を出した。太智は勇斗の手を握り立ち上がる。楽屋を出た瞬間、太智の周りは4人が立っていた。
💙(気づくのが遅くなってごめん、守ってくれていたんだ)
スタッフ「今日の監督さんはこの方です!」
監督「こんにちは、初めましてだね。太智くんは久しぶりかな?」
💙「い、いや!来ないで!」
太智は監督の顔を見た瞬間、柔太朗の服の裾を握った。元彼だったのだ。勇斗と舜太はその一瞬の合図を見逃さなかった。
即座に太智の前に立ち、自前の身長で監督を見下す。
🩷「お前が太智と付き合っていたやつか?」
❤️「へぇ、太ちゃんこんなやつより俺らの方がいいよ」
監督「今は君たちと話していない、太智くんと話しているのだ」
元彼の手が勇斗と舜太の間をすり抜け、太智の手を掴む。
パチン!
監督「痛っ!」
💛「あぁ、ごめんね。手が滑っちゃった!」
監督「お前、誰に向かって口聞いたんだ!」
元彼は仁人に向かって手を挙げる。
🩷「はいはい、そこまで。スタッフさんこいつをお願いします」
勇斗の大きい手が元彼の手を包み込む。無事に元彼はスタッフに連れて行かれた。もう当分この業界には戻ってこれないだろう。太智だけではなくて、たくさんの女性にセクハラ行為をしていたらしい。
💙「みんな…ありがとう!」
🤍「やっぱ太ちゃんの笑顔が1番似合うね!無事で良かったよ」
💛「太智、こういうことがあるからいつでも俺らが近くにいたいんだ。だからずっとそばにいてほしい、もう一同言うね」
🍼4「俺らと付き合ってください!」
この人たちなら信じてもいいのだろうか。俺にもう一度愛を教えてくれるのだろうか。
💙「!?…お、お願いします!」
❤️「え、ほんまぁ!?やったぁ!一生大切にするね!」
🤍「元彼の記憶なんか俺が消してあげる」
💛「お前はこれからも俺の隣に立っておけばいい」
🩷「これからの太智の笑顔を俺が1番近くで見たい」
各々の喜び方で各々の愛を伝える。
💙「みんな、さっきはかっこよかった…一目惚れしちゃった!」
❤️「いや俺たち何年一緒におんねん」
🤍「それ一目惚れって言うの…?」
年下2人が勇斗と仁人の方を見ると、頭は90度に前に倒れ、撃沈していた。
ある日のM!LKのライブ密着ドキュメンタリーの映像では…
🩷「そうですね〜楽屋の外出る時は大体5人で歩いています。常に太智は真ん中です」
💛「最近の太智の栄養管理は俺がしてます」
🤍「太ちゃん結構気にしぃなの。だからバラエティーとかで失敗したら俺が1番に相談に乗ってる」
❤️「そうそう!それで俺が元気を与えてんねん!」
ここまではギリセーフなのだが…(?)
🩷「俺はねぇ、太智の笑顔で生きているんですよ」
💛「俺、太智の身の回りのこと全部チェックしてて…危なっかしいので」
🤍「太ちゃんって俺らのこと大好きなの。み!るきーず、知ってた?」
❤️「で!俺たちも太ちゃんのこと大好きやねん!だから相思相愛!」
アウトです。柔太朗くん、アイドルがファンにそんなこと問いかけてはいけませんよ。
💙「バレるってぇぇぇぇぇ!」
勇斗の家に太智の声が響く。
そんな仲良く特典映像を見ている5人でした。
リクエスト作品でした!
この話とは別に…太智くんは老若男女人気なので嬉しいです!
いいね♡お願いします。
風が天使を呼び覚ます🦋の方の作品が完結いたしました。感想、いいね等よろしくお願いします。
コメント
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読み終えました!第12話、感情の振れ幅が凄かったですね…。太智くんの元彼に対する信頼が一瞬で崩れるシーンは切なくて、長い廊下を走る描写が映像として浮かびました。そこから一転、メンバー全員が「実は前から好きでした」展開になるとは!急展開に「えっ!」ってなりましたが(笑)でも、ストーカー被害からずっと陰で守ってくれていたと気づく流れは、じわじわ来るものがありました。最後の「一目惚れしちゃった」にメンバーが撃沈するオチ、可愛かったです。溺愛具合が最高ですね!