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いつからだろう。
身体を売るのに抵抗がなくなった日は。
最初は、相手が求めてきた。
誠意があるならばと、身体を求めた。
気持ち悪くて堪らなかった。
好きでもない相手と身体を重ねるのは。
行為が終わっても、気持ち悪さが残った。
相手が去ったあと、急いで洗面台に行った。
行為中のモノを吐き出すように。
ふと、鏡が見えた。
鏡に映っている自分は醜かった。
最初に身体を重ねて1ヶ月もない頃、違う相手から身体を求められた。
抵抗した。
動画を見せられた。
動画に映っているのは取引先と身体を重ねている自分。
気持ち悪くて堪らなかった。
相手は、身体を重ねなかったら、会社にばら撒くと言った。
必死に頭を回した。
アイツらは止めるか、呆れるか、怒るか。
考えてる間に相手は言葉に付け足した。
身体を重ねたらばら撒かない。
かんがえた、かんがえた。
けっか、からだをかさねた。
おわっても、なにもおもわなかった。
むしろちょうどいいとおもった。
男だから妊娠しない。ゴムなしで出来る。
それからだんだんと身体を求める人が増えていた。
これで会社は良くなっていく。
世界で俺だけが汚く醜くい、そうだった。
会社のためにやらねばいけない事なら、俺はやる。どんな汚れてもあいつらが笑ってくれるなら。
社長だから助けてなんか言えない。
言ったらだめ。
助けを求めてる自分を置き殺して、今日求める身体を売る。