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今回誤字少なかったね
最高です✨️
病み展開好きすぎて気づいたら そうなってた、習性です(?)
青紫 、 青屑 、 年齢操作
昼放課になり、おれはジェルくんと共に屋上へ向かった。他クラスのるぅとくんと莉犬くんも迎えに行こうと思ったが、ジェルくんの方で「もう着いている」との事だったので、そのまま向かおうと思ったが、ジェルくんが購買に寄りたいと言ったので、おれも何かを買おうと、財布を持って購買に向かった。
「なぁくん、何にするん?」
「んー、思い切ってカツサンド!」
「おー…俺はええけどさ。なぁくん、この前カルボナーラ食いきれんくて俺に食わせたの覚えてる?」
「……サンドイッチにする」
「ごめんてw好きなの食いや、な?」
「ううん、ジェルくんに迷惑かけるの嫌だもん。食べきれないもの買うおれもおれだしね」
それに、ころんさんの件があって、今は食べる気になれない。ということは、言わなかった。一応、スマホは教室のロッカーに入れてあるけれど、まだ何か策がありそうなので、あまり口を滑らせてはならない。
「そっかぁ…じゃあ俺カツサンドにするから、半分こしよや!」
「え、いいの?」
「それなら平等。やろ?」
ジェルくんが、まるで自分のことのように笑ってくれるその優しさに、申し訳なさと罪悪感はあるが、それ以上に、おれのことを心配してくれることが嬉しくて、ジェルくんの笑顔につられて、おれも笑った。
「やっぱり、ジェルくんは最強のエンターテイナーだね」
「あ、ありがとう…急に言われると照れるなぁ」
「ふふっ。笑わせてくれたお礼に、おれがカツサンド払ってあげる」
「えっ、それは嬉しないでなぁくん!!」
ジェルくんの止める威力があまりに強くて、結局割り勘になってしまった。けれど、それも楽しくて、この時間がずっと続いてくれれば良かったのに。なんて、心のどこかで思ってしまった。
「あ、ようやく来た!」
「2人とも遅いですよ、もう僕達お弁当食べ終わっちゃいました」
屋上につくと、すっかり元気になっているるぅとくんと莉犬くんが、空になったお弁当を包んで、片付けをしていた。もうそんなに次官が経ったのだろうか。楽しい時間は、本当あっという間だと思った。
「ごめん、なぁくんに免じて許してくれへん?」
「ちょっと、おれのこと利用しないでよ」
「なぁくんは許します、ジェルくんはだめです」
「なんでぇ!?」
「卑怯な手使うからでしょ」
相変わらずジェルくんに冷たいるぅとくんと莉犬くんに、少し苦笑しながらも、本題を切り出そうと、おれがジェルくんの肩を掴む。
「それで、ジェルくん…」
「あぁ……まぁ、とりあえず座ろや」
さっきまでの楽しかった雰囲気は何処へやら、深刻な雰囲気が流れ、るぅとくんと莉犬くんの顔つきも、先程までとは違った、少し苦しげな表情をする。
「そんで、ころんのことなんやけどさ。アイツは俺達より3つ上で、今はレン彼の仕事をしてんねん」
「レン彼って、レンタル彼氏のことだよね?なのにあの態度は、どういう……」
「いや、初めはあんな感じじゃなくて、本当に躰を重ねることだけ考えてる人だったよ。それが、色々あって気に入られたみたいで…」
本当にごく一部のことだが、ころんさんとの出来事と経由を話す。まだ雇って数日しか経っていないはずなのに、なぜか気に入られたことと、初めのころんさんの態度を話した。
「なるほど…と、いうか、なんでなぁくんはレンタル彼氏なんて雇ってるんですか?」
「え、なぁくん言ってなかったん?」
「うん…ほら、だって話しずらいじゃん……?」
「まぁ、それは後々聞き出すとして。問題はそのころんってやつ、なんなの本当に?」
莉犬くんが少しキレ気味に話をすると、ジェルくんは、より一層顔を曇らせたように見えた。何か不味いことでも言ったのだろうか。
「ころんは、昔からかなり問題児で、未成年との性的行為や不純異性交友とかをしょっちゅうするような、かなりのヤリチンでな。」
「ホストもやってたって、本人から聞いたことはあったけど、そこまでやってたんだ…」
「そや。でも問題はころんの性格、態度。何もかもが自分優位だと思える正にタチと呼べるようなその性質。」
「でも、なんでそんな屑になったの?」
莉犬くんがちょっと失礼ながらも本音を言うと、ジェルくんはなんとも言えないような表情をした。それにもやっぱり事情はあるのか、と思うと、ころんさんは意外と苦痛な社会経験をしてきたのかもしれない。
「それについては確信的な回答は出来んが…多分、アイツとの関係がキッカケ。だと思う」
「アイツ…って?」
「元カノ、アイツと付き合ってから別れてからかはよぅ覚えとらんけど、確実にころんはその元カノと出会って性格が変わった」
話を聞くと、その元カノも結構いい性格をしていたらしく、始めはころんさんもそれに振り回されていたとか。
人から愛された方法でしか人を愛することはできない。と、どこかで耳にしたことはあった。きっところんさんに『愛』を教えたのは、その元カノなのだろう。
「元々はどんな性格だったんですか?」
「…元気で明るくて、誰とでも仲良くできるような奴だった」
「えー、あいつが?」
半信半疑の目で、莉犬くんはそのことを疑うが、ジェルくんが少し辛そうに笑い
「はは…でも、本当に初めはええやつだったんやで」
と、言うと、莉犬くんは疑う目を晴らした。ジェルくんの目を見るなりに、それは本当だと分かったからだろう。
きっとジェルくんは、前のころんさんが好きだった。おれの知らない、善良だった人間のころんさんが。
「正直…ジェルくんの話を聞いても、ぼく、あの人のこと信用はできない」
「まぁ、せやろなぁ」
るぅとくんは下を俯いた。朝にころんさんに何か言われていたから、それが原因なのだろうか。
「…ねぇ、るぅとくん。朝、ころんさんになんて言われたの……?」
あまり聞かない方がいいことくらい分かっている。けれど、なんとか力になりたくて聞いてみる。が、るぅとくんは話さない。思い出してみても、その言葉の脅しが怖いものだったのだろうか。
「…オレが話すよ」
そう、るぅとくんを庇うように出てきたのは莉犬くんだった。