ローマが初めて負けた有馬記念から3日後
心情は良くなってきていた
「よし!年末最後のトレーニングは終わりだな!」
「明日から年末休みになるか〜」
「寮の部屋の大掃除は終わったのか?」
「終わったよ〜大変だったし!」
「ハハハ!」
「そういえばトレーナー、年末どう過ごすの?」
「まだ分からないんだよな」
「私もだよ」
2人の予定はまだ決まってないようだ
「年末は特に予定なしだけど…」
すると、一通の電話が
「もしもし?」
「優希、有馬記念惜しかったわね」
「仕方ないよ、レースの世界と同じなんだから」
「次も頑張ればいいんじゃない、母さん期待してるよ!」
「ありがとう…」
「ところでさ、優希のウマ娘と実家来ない?」
「えっ?いいのか?」
という訳で…
「トレーナーの実家行くの楽しみ!!」
「あまり興奮する程じゃないから」
ローマはあっさり「行く!」って言った
本当に素直だよ笑
「ローマ着いたぞ!」
「う〜ん」
寝てるし……
「ローマ起きろ!」
「は!着いたの?!」
とっくに着いたっつーの
「母さん!」
「優希、ローマちゃんも!」
「こんにちは!お邪魔します!」
「本当に元気な子ね」
「本当に元気だよ笑」
「父さんは?」
「2階にいるわよ」
父はトレーナーになることに反対だったが、それを押しのけてなった
「父さん…」
「…優希か」
「俺…」
「…また次頑張ればいいさ…」
「え?」
また次って、有馬記念のことなのか?見てくれてたんだ
「…うん」
まだグズグズのままだ
一息着いた俺は、母にローマの戦った賞などを見返していた
「母さん、ただいま!」
「お邪魔してます」
「蓮!」
三井蓮
レーサーでもあり、今は妻と結婚していて、子供もいる
今現在はジャパンフォーミュラというカテゴリーに参戦している
「兄さん!?」
「よう優希!元気にしてたか?」
「トレーナーお兄さんいたんだ!」
「あぁ」
「この子が優希の専属のウマ娘か!スクーデリアローマだったっけ?」
「はい!スクーデリアローマです!」
「ほら梨乃愛、ウマ娘さんだよ」
「あぁ、あぁ…」
三井優花
兄さんの妻でもあり、子供は梨乃愛というな3名前なのだ
「こんなに集まったの久々だわ!孫達がすごい活躍してくれてるし!」
「俺は違うだろ、トレーナーだから」
「まぁいいんじゃないの」
「兄さん…」
夜
「明後日さ、みんなで初詣行かない?」
「行く!今年の目標決まったから!」
「乗り気が速いなローマ」
「いいわね、みんなで行きましょう」
「ねぇ、トレーナーの部屋入ってもいいかな?」
「いいけど…」
ローマは俺の元部屋を入った
「凄い、これ全部レースカーのポスターじゃん!」
「優希は元々レーサーになりたかったんだ…」
「うわ!トレーナーのお父さん!」
「…間違いなく活躍出来そうだったんだよ」
「活躍出来る?」
「そうなんだよ」
「レーサーになるはずだったの?」
「そうだな…フォーミュラのレースに参戦できたけど、あるアクシデントでね…」
「アクシデント…?」
「え………?」
トレーナーは元レーサーだってこと初めて知った
けど、ライバルのアクシデントで辞めてしまった
「それからずっと部屋にこもってな、ずーっと、ずーっと」
「………」
「けど、あいつがウマ娘のトレーナーになることは反対したけどな。それでも諦めたくなかっただろう」
「トレーナーはなんで私をスカウトしたの?」
「それは、君の努力の目があいつと一緒だったって言ってたぞ」
「努力の目…」
「だから優希はトレーナーになったって言ってた」
以外だった
私とトレーナーの目が、努力する目と同じだったこと…
この時、私は初めてトレーナーの本当の思いを知った
「けどな、俺の親父がウマ娘のトレーナーだったことは優希にも繋がった血だろう」
「え?お父さんの祖父はウマ娘のトレーナーだったの?」
「もちろん、しかも戦後の三冠ウマ娘を獲ったこともある」
「凄い…」
「親父がサポートしたウマ娘は、伝説となってな、君みたいなもんだろ」
「私は違うけどな笑」
「…優希のこと、よろしく頼んだぞ」
「はい…!」
絶対強くなろうと思った日でもあった
元旦
「今年こそチャンピオン!」
「絶対強いウマ娘になる!」
「願いに念強すぎだろ2人とも…」
これがいわゆる破天荒ウマ娘の念なのか?
「優希」
「何父さん?」
「絶対ローマを最強にしてくれ!」
「父さん…わかってるよ!」
こうして俺は、父に約束した
ローマを最強にすると
5日後
トレセン学園の休み明けが始まった
「はぁーーーー!」
ローマは変わらずトレーニングを行っていた
「トレーナー、練習メニュー終わったよ」
「じゃあ終わりかな」
「そういえば、次のレースどうする?」
「フェビュアリーSはダートだから、天皇賞・春だな!」
「えぇ、長距離の中で1番長いGIじゃん!」
「菊花賞の勢いで行けば勝てるって!」
シニアクラスになったローマ
新たなスタートを切ろうとしていた
コメント
2件
ありがとう!!
いよいよローマちゃんもシニアですね! 次回も楽しみにしています!