ツー。ツー。
聞こえるか
俺は最後の大仕事に出る
娘たちには宇宙旅行に行っちゃったって話しといてくれ
この通信は君と宇宙に発進する
いつか娘が大きくなった時
このボトルメールを読んで欲しいからだ
俺はお前たちのことを愛している
だが、守るためには戦わなきゃいけない
お前たちが大きくなる頃には
戦う理由なんてなくて
無駄で、無意味で、やるべきじゃないって
みんなが口を添えて言えるような世界
そんな世界になって欲しい
だから俺はここで戦争を終わらせる
上手くいけば俺の銅像が広場の真ん中に立つだろう
お前たちの、立派な父さんになれるように
工場爆発計画、完遂してみせる
愛してる××。マクロ王国軍隊長○○より
ー追加書き込み事項ー
この通信の1ヶ月後
戦争は集結しました
その星はマシロ王国の支配下となり
未来永劫平和に、幸せに暮らしましたとさ
元マクロ王国との国境には
大きな公園があり
その真ん中に大きな銅像が置かれていました
マシロ王国の英雄
工場の人々の命を守った男
○○。
マクロの軍隊長をしていた彼は
自らの決断で工場襲撃を止め
平和的な戦争集結を選んだ
彼の軍隊はマシロ兵にもマクロ兵にも襲われたが
最後の最後まで反撃することなく
言葉で解決を求めた
作戦が失敗に終わったマクロ王国の敗北として一応終わったが
今ではマクロの王とマシロの王が話し合いで統治する
戦争は無駄で、無意味で、やるべきじゃないってみんなが口を添えて言えるような
そんな世界になりました
男は挟み撃ちにされた後遺症ですぐ亡くなってしまったけど
この星の
そして、私たちの
英雄として語り継がれていきました
ありがとう、お父さん
マクロ王国軍隊長○○の娘より
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