テラーノベル
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☕️side
あの日、夏祭りの日にセイトに好きと言われてから毎日そのことばかり考えてしまう。
なんで?ずっと好きやったん俺のこと?セイトのことは好き。でもそれが恋愛かって言われたら全然分からん。でもこのまま気まずくなって話せなくなるのは嫌や。
なんて色々なことを考えすぎて頭の中がパンクしそうになる。てかあいつあれから部活来てへんし。なんやねん、言い逃げかよ。
なんてイラつきながら部室でギターを弾いているとエイキが入ってくる。
「カイリュウ今日も早いな?ちゃんと最後まで授業受けてる?」
笑いながらそう話すエイキに少し気持ちが落ち着く。受けとるわなんて軽く返すと入り口に人影が見えた。
「、、、久しぶりっす。」
気まずそうな表情をしてセイトとナオヤが入ってくる。
「お、おう。ひさしぶり」
あかん。めちゃくちゃ声裏返ってるやん俺。緊張してんの分かりやすすぎるやろ。
そんな俺を見てセイトがふっと微笑む。
なんやねんそれ!お前のせいでこんななってんねんぞと言いたい気持ちを押し殺して練習を始めたーー。
「お〜!お前久しぶりなくせにうまなってるやん!」
「家では練習しとったからな。」
練習していくうちにはじめの気まずさはなくなっていつも通り会話できてる。はず。
てかこいつまじでギターの才能俺よりあるやん。
文化祭までに一曲なんて難しいかと思ってたけど、まじでいけそう。
そう思いながらナオヤはどうやろとチラッと視線を向ける。
「そうそう。上手だねナオちゃん?練習したん?」
「う、うん、、//」
ポンポンと頭を撫でるエイキ。なんやねんこの2人カップルかよ。ナオヤも何顔赤らめてんねん。
なんだか以前と空気が違う気がする2人。なんかあったんかこいつら?
そう思って眺めていると左手が温かさに包まれる。
「カイリュウ?どうしたん?」
セイトが手を握って俺の顔を覗き込んでいた。
ち、近っ!思わず声が出そうになりながらもなんでもないと返して再び練習を進めた。
ーーーーー
🐰side
久しぶりの練習に少し緊張してたけど、時間が経つと意外と普段通りにできて嬉しい。
なんでもないように接してくれるカイリュウにありがたさと少しは意識しろやという気持ちが芽生えて、手を握ってみたりした。
なんでもないと言いながら顔を赤くするカイリュウ。 可愛すぎやろまじで。
ちょっとは意識してくれてることがわかると満足感を覚える。
練習が終わり、みんなで帰り支度をする。ナオがスッと近寄って小さな声であんた2人で帰り?とカイリュウと2人きりにしてくれた。
ナオにありがとうと視線を送るとウインクをしてエイキを連れて帰っていった。
ありがとうと思いつつ2人になるとやっぱり緊張する。少しの気まずさを感じながらカイリュウと並んで歩いた。
「文化祭、いけそうやなこの感じ」
カイリュウが気まずさを断ち切るように話す。
「カイリュウ、歌ってな?ほんまに。そのために頑張ってんねんから」
「ははっ、そうやな。楽しみなってきたわ俺も。」
クシャッと笑うカイリュウに胸が熱くなる。俺、やっぱ好きやカイリュウのこと。
「、、、約束も覚えてる?」
あの日伝えたことをカイリュウはどう思ってるか知りたくて聞いてみる。
「っ、覚え、とる。」
また顔を赤くしながら下を向いて話すカイリュウ。よかった。覚えててくれたんや。
「俺、本気やからな。まじでカイリュウのこと好きやから。まだ俺のこと好きじゃないの知っとるけど、絶対振り向かすから」
そう言ってカイリュウの頭を撫でて、じゃあなと別れた。なんかまた言い逃げしてもうた気するけど、ちゃんと言えたしええかと自分を納得させて帰路についた。
「、、もう、なんやねん、っ。」
1人になったカイリュウのその言葉は聞こえることはなかったーー。
コメント
1件
あめさん、こんにちはー!リオンです。第24話読みました〜。 カイリュウの「頭の中パンクしそう」な心情、すごく伝わってきました。あの告白の後だからこその戸惑いと照れが、関西弁の軽妙なノリに乗っててめちゃくちゃリアル。セイトが「絶対振り向かすから」って言い切るところ、誠実さと執着が混ざっててグッときました。エイキ×ナオヤのカップル感も匂わせてて、バンド内の空気の変化がいいスパイスに。 あと、双方向の視点切り替え (☕side / 🐰side) が二人の温度差を可視化してて、構成としても好きです。文化祭本番が楽しみですね!
佐野いちご
95