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塩崎「吉田さん今日さ、帰り寄り道しね?」
吉田「……いいよ」
吉田(いいよって言うだけで勇気いるな)
塩崎「やった、決まりな!」
塩崎はいつもこうだ。まっすぐで、迷いがなくて、少しだけずるい。
吉田「どこ行く?」
塩崎「んー、とりあえず歩こ」
吉田「ざっくりだな」
塩崎「いいじゃん、吉田とならどこでも楽しいし」
吉田「……そう」
吉田(そういうこと、簡単に言うなよ)
夕焼けの帰り道、二人で並んで歩く。沈黙が流れても、塩崎は気にしない。
塩崎「吉田ってさ、ほんと何考えてるかわかんないよな」
吉田「別に、普通だよ」
塩崎「絶対嘘。絶対いろいろ考えてる」
吉田「……まあ」
吉田(言えないだけだよ。お前のことばっか考えてるなんて)
塩崎「なあ、今なに考えてた?」
吉田「……秘密」
塩崎「えー、教えろよ」
吉田「無理」
塩崎「ケチ」
吉田「うるさい」
塩崎「はは、そういうとこ好き」
吉田「……っ」
吉田(心臓、うるさい)
塩崎「なあ吉田さん」
吉田「なに」
塩崎「もしさ、俺がさ」
吉田「うん」
塩崎「めっちゃ面倒なこと言ったら、どうする?」
吉田「内容による」
塩崎「じゃあさ、“ずっと一緒にいろ”って言ったら?」
吉田「……」
吉田(どうするも何も、もうそうしたいって思ってるよ)
吉田「……考えとく」
塩崎「なんだよそれ」
吉田「即答するほど軽くない」
塩崎「へー、かっこつけ」
吉田「別に」
塩崎「でもさ、俺はさ」
吉田「うん」
塩崎「吉田と一緒がいい」
吉田「……」
吉田(やめろ、そんな顔で言うな)
塩崎「吉田は?」
吉田「……どうだろ」
塩崎「はぐらかすなって」
吉田「……」
吉田(言えよ。言えばいいだけだろ)
塩崎「吉田?」
吉田「……お前が思ってるより」
塩崎「うん」
吉田「……一緒にいたいとは思ってる」
塩崎「え、それって」
吉田「でも」
塩崎「でも?」
吉田「……言うの、苦手だから」
塩崎「知ってる」
吉田「だから、その」
塩崎「うん」
吉田「ちゃんと、言う」
塩崎「……うん」
吉田(逃げるな)
吉田「塩崎」
塩崎「なに」
吉田「……好きだよ」
塩崎「……」
吉田「ちゃんと、言ったからな」
塩崎「……っ、遅いって」
吉田「うるさい」
塩崎「でも、嬉しい」
吉田「……そう」
塩崎「俺も、好き」
吉田「……知ってる」
塩崎「なんだよそれ」
吉田「顔に出てる」
塩崎「出てねえし!」
吉田「出てる」
塩崎「吉田のせいだわ」
吉田「なんで」
塩崎「染まったんだよ、お前に」
吉田「……それ、俺のセリフ」
塩崎「は?」
吉田「お前のせいで、俺も」
塩崎「……」
吉田「……ずる」
塩崎「どっちが」
吉田「さあな」
塩崎「もう一回言えよ」
吉田「何を」
塩崎「好きって」
吉田「……」
吉田(さっき言ったばっかだろ..//)
吉田「……好き」
塩崎「もっとちゃんと」
吉田「……好きだって」
塩崎「よし」
吉田「満足か」
塩崎「うん、めっちゃ」
吉田「……そっか」
塩崎「なあ吉田さん」
吉田「なに」
塩崎「これからも、_____いい?」
吉田「……勝手にしろ」
塩崎「じゃあ遠慮なく」
吉田「……俺もするから」
塩崎「いいね、それ」
吉田「……帰るぞ」
塩崎「手、つなぐ?」
吉田「……人いる」
塩崎「じゃあ人気ないとこで」
吉田「……バカ」
塩崎「照れてる?」
吉田「照れてない」
吉田(顔に出てないかな//)