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アンヘウォンです。こんにちは。
「ヴィクトリア~、遊び来たよ~」
「あら、アーチャーではありませんか、わざわざ中央本部から来てくれたのですか?ありがとうございます……ですけど、私はアンヘウォンです、間違えないように」
「あはぁ、まだそんなこと言ってんだ?ちょっとくらい良いじゃんね」
地雷を踏み荒らすように、あの子供は私に声をかけてくる。返事なんてしなければ良かった!
毎回そう思っているはずなのに、私が優しいからですかね?必ず言葉を返してしまう。私も可哀想なものですね。
「ん~……ね、ヴィクトリア」
こういうのは無視すべきだ。だって私はヴィクトリアではなくて、アンヘウォンなのだから。
これに反応してしまったら……彼女に失礼だと思う。
「ヴィクトリア?返事は?俺の事嫌いだよね、本当に…呆れる~…」
「そんなにヴィクトリアとお話ししたいなら、あの白夜様とかいうのに頼んでみれば良いんじゃないですか」
「ちょっ……勘弁してよね、そんなことで俺が話しかけに行くとか…恐れ多いし…ってか、とかいうのって何さ!」
「とかいうのでしょうよ、あんなのより蒼星の方がよっぽどマシですよ…これは別に蒼星とその信者の事を肯定してるわけじゃありませんよ」
「シャルロットへの配慮?面白いねぇ…」
違いますが?と言いかけたところで、やめた。どうせ面倒なことになるだけだ。
メイドさんへの配慮なのだけれど…というかメイドさんってなんであんな名前なんでしょうか、ちょっと気になりますね…。
じゃなくて、こんな事を考えている場合ではない。変なことになる前にアーチャーに自分の部門に戻ってもらわないといけない…と、思う。無いとは思いますが…私というか、ミホが彼を引っ叩く可能性があって、そうなったらどうなることか!私が止めなかったからとか言って、私が怒られるかもしれないのに…たまったもんじゃありません。
「ん~…そろそろミコが帰ってくるかもだし、その前に俺も帰ろうかな~」
「それが良いですよ…」
「また今度来るよ…アンヘウォンだっけ?じゃあね」
手だけ振っておく。返事は端からするつもりなんてなかったので。
………彼に名前を呼ばれるのも不快ですね、今度何かしらのあだ名を考えておきましょうか。
例えば、なんでしょうね。アンとか……ですか?
「うーん、それはそれで、親しいみたいで嫌かも……」