さとみ「風呂入るか…」
さとみ「莉犬、お前は何を抱えているんだ…」
さとみ「俺は、そんなに頼りないか?」
そんな考えをして風呂に入る。
いつもなら気分が良くなる風呂とは違って、今日はすこし気分が悪かった。
今日はいつもより早く出ることにした。
さとみ「ふぅ、出るか…」
鏡に映る、体をみる。
筋肉が沢山着いていてがっちりとした体格だ。
果たして莉犬は、?
ころんが言った、
「沢山傷があった」と、「痩せていた」と。
何故だろう。同じ兄弟だ。
毎日、毎日同じものを食べている。
行動だっでそんなに変わらない。
莉犬の場合は、俺の方が動いてるぐらいだ。
その体型になるのは絶対におかしい。
俺は自分の見ていた日常に、偽りのものがあったことを知った。
ななもり「さとみくん、莉犬くん見た?」
さとみ「なんで?」
ななもり「いや、部屋にいなくって」
ななもり「熱測りたいんだけど」
さとみ「ころん達の部屋は?」
ななもり「まだ見てないかな」
さとみ「そ」
さとみ「あいつらは?」
ジェル「さっき寝た」
さとみ「そうか…」
さとみ「探しますかね」
さとみ「きっと、あいつは今疲れてほとんど」
さとみ「動けないはずだよ。」
ななもり「そうだね」
ジェル「俺、みんなの部屋見てくるわ」
さとみ「じゃあ、おれベランダとか外ね」
ななもり「俺は、風呂とか見る!」
さとみ「じゃあ、見っけたら連絡な」
2人「おっけー!」
ジェルVer.
莉犬は体が弱い。莉犬は体が弱い。
昔から言われてきた。
莉犬のお助け役はだいたい俺になる。
俺は、莉犬と考え方が似ている。
あいつが今何したいかぐらい分かってる。
きっと、あいつがいるのは兄ちゃんの部屋だ。
そう思って、歩みを進める。
目の前には兄ちゃんの部屋。
ぐっと、ドアノブを捻る。
ドアを開けると、そこにはベッドの上で放心状態になる兄ちゃんがいた。
ジェル「兄ちゃん?大丈夫か?」
兄ちゃんからの返事は無い。
未だ兄ちゃんは、上の空だ。
勇気を出して、兄ちゃんの目の前まで移動した。そして、もう一度言った。
ジェル「兄ちゃん?俺やで、ジェルや。」
ジェル「返事しぃや?」
兄ちゃんと目が合わない。
動かない兄ちゃんと目を合わすのは簡単なはずなのに。それが出来ない。
きっと、目が合わないのは上の空だからだ。
そっと、手を握って話しかけた。
ジェル「兄ちゃん、大丈夫や。」
少し手が動いた。少し震えているように感じる。空いている手で兄ちゃん達に莉犬を見つけたことを話した。
ジェル「兄ちゃん。俺やで。 」
莉犬「こないで。」
莉犬「触らないで。」
莉犬「俺を見ないで…。」
さとみ「ここに居たんか」
ななもり「熱計って欲しいんだけど、、」
莉犬「こっちに来んなって言ってんだろッ…!!!!」
ななもり「え、?」
莉犬「はぁっ、はぁっ、」
莉犬「離してッ!!いやッ!!辞めてッ!!」
ななもり「え、あ、」
さとみ「兄ちゃん離して」
さとみ「…兄ちゃんッ!!!」
ななもり「ご、ごめッ…」
莉犬「はぁっ、はぁっ、」
莉犬「(_ - -)_ バタッ」
さとみ「ただの、キャパオーバーだ」
さとみ「ジェル。ありがとな。」
さとみ「今日はもう寝ろ。何も考えるな。」
さとみ「お前は悪くない。」
さとみ「兄ちゃん。俺と話さないか?」
ななもり「もちろん…」
さとみ「うん、ありがと。じゃあ、」
さとみ「ジェル、おやすみ。」
ジェル「おやすみ…」
ジェル「兄ちゃん…1個聞いてええか?」
さとみ「おう、」
ジェル「俺は、俺は、守れてたん?」
さとみ「…」
ななもり「守れてたよ。すごくすごく」
ななもり「かっこよかった。」
ななもり「だから大丈夫。」
ななもり「安心して寝てね。」
ななもり「俺がお休みの歌歌ってあげる。」
ジェル「ほんま、?」
ななもり「ほんとだよ」
ジェル「やった…!」
ジェルは、俺の弟で、 莉犬よりも下だ。
いくら成長したとはいえ、きっとさっきのことは辛かっただろう。
俺は、少し任せすぎてしまったようだ。
計算を誤った。
手の中の莉犬をみる。
彼は、幸せそうに辛そうに寝ている。
そんな彼の頭を撫でる。
彼の顔が、少しほぐれた気がした。
コメント
6件
2人ともコメントありがとうっ! 続き出したから、是非見てね! テスト期間になるから、ちょっと投稿頻度下がるからよろしくね!
ふぁぁぁぁ⤴︎⤴︎⤴︎⤴︎w 見るの少し遅れたぁぁ… 橙くん…辛いなぁ、 紫くんも辛いだろうに…
りぃくん……