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例えば、もしあの時援交が見つかったのが、私じゃなくても店長はこうやって話しかけてきたのだろう。
そして、私じゃない誰かとご飯を食べに行って…
――ズキン――
「……痛…」
そんなことを考えた瞬間、胸の痛みが増してきた。やけに夜風が肌にまとわりつき、ひりひりする。
おかしい。そんなこと、分かっていたはずなのに…。
何故こんなにも耐えられない気持ちになるのだろう。
男をあれだけ馬鹿にしていた私が、男にこんな感情を抱くなんて。
これが…好きってこと…?恋愛感情はないのにこんな気持ちになるの…?
胸にそっと手を当てても答えは返ってこない。
「……人を好きになるって…苦しいんですね。」
もう完全に見えなくなった、店長が走った道を見つめながらぽつりと吐き出した。