テラーノベル
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「大変んねーーー!!! イギリスのピッツァから、またさっきと同じ怪しいエネルギー反応が出てるんねーーー!!!」
「いや、イタ王、それはピッツァの焦げじゃなくて、私の緊急通信端末の音だ!!」
国連が懐から取り出した端末は、本日二度目となる狂ったような大音量の警告音を鳴り響かせていた。表示された座標は、先ほど旧国四人衆が復活した、まさにあの孤島。しかも波形は二つ。
「まさか……。旧国の復活が、この短時間にまだ続くというのですか!?」
国連の言葉に、リビングの全員が動きを止めた。その時、まだ少しアルコールが残っている日帝の猫耳が、何かに気づいたようにピクンと大きく跳ね上がった。
「……あ。この懐かしい気配は……まさか……」日帝が引き寄せられるように玄関へ向かって走り出す。日本、にゃぽん、そして旧国・現国一同も慌ててその後に続いた。イギリス家の重厚な玄関扉を日帝が勢いよく開け放つ。するとそこには――
「ハァ……ハァ……。まったく、どういうことですか。気がついたら知らない島に倒れていましたよ」
「あはは! でも戻ってこれて良かったじゃん、海兄さん!」玄関の前に立っていたのは、見覚えのある二人の青年だった。一人は、凛とした白い海軍の軍服をきっちりと着こなし、その裾からは立派な鮫のしっぽが覗いている次男の海(大日本帝国海軍)。しっかり者で、崩壊前の丁寧な敬語口調も健在だ。もう一人は、頭にフライトゴーグルをつけ、背中から純白の美しい羽を羽ばたかせている三男の空(大日本帝国空母)。相変わらずハイテンションなオーラを放っている。
「う、海……。空……! 本当に、お前たちなのですか……!?」
日帝の瞳から、大粒の涙が溢れ出した。隠しきれない猫耳としっぽが、激しい喜びで激しくパタパタと揺れる。
「あ……陸兄さん!?」
「陸兄さんだー! わーい、また会えた!」
海と空が日帝の元へ駆け寄り、三人は十何年、いや何十年ぶりとなる奇跡の抱擁(ハグ)を交わした。陸・海・空の3人が揃い、ここに本当の「大日本帝国」の絆が再び繋がった瞬間だった。「お、お父様方が三体同時に……!! 陸海空、兄弟でありひとつの国……!! 尊さの過剰摂取で私が死ぬ……!!」
にゃぽんはカメラの連写を維持したまま、ついに白目を剥いてその場に卒倒した。日本も
「本当に、もう二人の父さんが……」
と、驚きと感動で言葉を失っている。そんな感動的な再会の最中、次男の海が、日帝の後ろに立つイギリスの姿を見つけて目を輝かせた。
「おや……! そこにいらっしゃるのは、英国(イギリス)殿ではありませんか! 嗚修、やはり貴殿の海軍技術はいつ見ても素晴らしい……! 復活早々、貴殿にお会いできて、俺は本当に光栄です!」
海は鮫のしっぽを嬉しそうに激しく振りながら、イギリスに向かって深く一礼した。現国時代、イギリスの海軍を心から尊敬し、お手本にしていた海のまっすぐなリスペクト。これには、普段は皮肉屋のイギリスも完全に調子を狂わされてしまった。
「あ、あ、うむ……。そうか、お前が海軍か。まあ、紳士たる我が国の技術を学ぶとは、実によい心がけだ。……うん、悪い気はしないな(ちょっと照れくさそうに胸を張る)」
「おい親父、海の純粋なリスペクトにめちゃくちゃチョロく鼻高々になってるじゃん!」アメリカのツッコミが入る。
「ところで、海、空。お前たち、体は大丈夫なのですか? 怪我などは……」
心配性の長男・日帝が二人の体を検分する。先ほどの四人(ナチスやソ連たち)の壮絶な傷跡を見た後なだけに、心配になるのも当然だった。しかし、海と空の体には、多少の擦り傷はあるものの、あの凄惨な火傷や銃創、欠損などは一切見当たらなかった。
「あ、それなら大丈夫だよ陸兄さん!」三男の空がゴーグルを直しながらケラケラと笑う。
「さっき復活する直前に、なんか『神様』って名乗る白いやつに会ったんだけどさ。僕たちの顔を見た瞬間、『え……? なんで今日こんなに怪我がすごい子達ばかり来るの……? え? なに我死ぬの……? 今日厄日……?え?え?え?ん?ゑ?ちょっと幻覚が見えてるのかな?』って、本気で泣きそうな顔でブツブツ言っててさ!」
「はい。神様は相当精神的に参っていたご様子でしたね。ですが、私たちの傷を見て、『まぁ、はじめの四人(ナチスたち)よりは軽いし……治すか……』と言って、親切にも復活の仕様通り、怪我をすっかり綺麗に治して送り出してくれたのです」
海の丁寧な解説に、後ろで聞いていたナチスとソ連が
「チッ、あの軟弱な神め、人を見て対応を変えおって」
と不機嫌そうに鼻を鳴らした。神様からすれば、直前に脳が吹き飛んだ奴や目玉を食われた奴、全身火傷の男が連続で来たため、海と空の怪我が天使に見えたのだろう。
「良かった……。本当に、良かったです……(にゃにゃむにゃ……)」
日帝は安心した途端、先ほどのウォッカの酔いが再び一気に回ってきたようで、海の白い軍服に頭をこてん、と預けて、猫のようにうとうとし始めてしまった。
「おや、陸兄さん? 相変わらずお酒に弱いのですか。仕方ありませんね……」
海が困ったように微笑み、空が
「じゃあ僕が陸兄さんをおんぶするよ!」と羽をパタパタさせる。
「……はぁ。感動の再会は結構ですが、これで我が職場のブラック度がさらに上がったことだけは確実ですね」まとめ役の国連が、増え続ける個性豊かな旧国たち(猫耳、鮫しっぽ、羽付き)を前に、ついに乾いた笑い声を上げるのだった。
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コメント
1件
うわあ…陸・海・空、三兄弟揃った瞬間、泣きそうになったよ😢💦 日帝がお酒に弱くて猫みたいにうとうとするの、かわいすぎるし、海のイギリスへの真っ直ぐなリスペクトにイギリスが照れちゃうのもツボでした。神様が「今日厄日?」ってパニックになってるのも笑ったw でも、傷が軽くてよかったね…。ブラック職場になった国連の呟きで締めるのも、このシリーズらしくて好き🥀