KNTファンの人ゴメンナサイ。
チャイムが鳴って授業が終わった。
次は昼休みだ。
「ひば―ご飯食べよ。」
「あー、ごめん。ちょっと中庭いかなきゃいけなくって。」
「…は?」
奏斗の声が低くなった。
「…なんで?」
「え、や、用事が…。」
「俺には言えないこと?」
俺出ちゃってますやん。
これはまずいぞ。
「言えないっちゃ言えないけど…。」
ミッションって言ったって何それ?だし。
「ちょっと来て。」
「え、おい!」
奏斗に手をつかまて引きずられるようにして教室の外に連れていかれる。
奏斗が入っていったのは空き教室だった。
ドン、と壁に押し付けられる。
なんかデジャブ…。
前回と違うのはめっちゃ壁ドンってところ。
これ微妙に逃げられない。
「ねぇ、雲雀。」
「っ、なに?」
「僕さ、雲雀が変な男に連れてかれないか心配って言ったよね?」
「言ってたけど。」
「じゃあなんで」
「なにが?」
奏斗が怖くって回答がそっけなくなってしまう。
それに腹を立てたのか、奏斗が舌打ちをした。
どれだけ喧嘩をしても舌打ちされたことなんて一度もなかったのに…。
怖くってうっすらと涙が出てくる。
「あのさぁ、僕今怒ってんのはわかるよね?」
「…おん。」
「やっぱり早く閉じ込めておけばよかった。」
「は?」
奏斗の顔が近づく。
首筋に顔をうずめられた。
「ひっ、や、やだ、やめろっ」
抵抗しようとするが力が強くて身動きが取れない。
ガリっ
「い”⁉⁉」
首筋がじんじんと痛む。
今、噛まれた…?
ぼんやりと呆けていると、奏斗が噛んだところを舐めはじめる。
「やだ、ねぇ奏斗っ!なんで…。」
いよいよ涙がこぼれてきてしまって目の前がぼやける。
「っ‼‼風楽‼‼」
自分じゃない誰かの声が聞こえて、俺と奏斗を離す。
「おま、何やってんだ!」
「チッ、放せよ。」
黒髪の彼は紛れもなくアキラだった。
「っ、あきらぁ」
「え、何この状況?」
後ろから教室に入ってきたのはセラおだった。
「おい、美園‼一回手伝ってください!」
「とりあえずオッケー。」
「クソッ」
奏斗が二人に抑えられ、動きがおとなしくなる。
「ふぅ、で?何してたんです?」
「お前らには関係ないだろ。」
「ずいぶんとキャラが変わってますね。…関係はないですけどさすがに見過ごせませんよ。」
「何があったの?」
「強姦ですよ。」
「ごうかん・・・?」
「わかりやすくいうと、風楽が渡会にかみついてたんだよ。」
「は…?」
セラおの声が低くなった。
え、こわ。
「まぁ、とにかく。渡会、消毒するぞ。」
「え?」
「結構血が出てますから。」
ほんとだ。
全然気づいてなかった。
「ちょっと俺風楽と話してるから、四季凪は雲雀のこと手当てしてやって。」
「言われなくても。」
アキラに連れられ、保健室に向かう。
先生はまたいなくって、アキラが手当てをしてくれた。
「ありがと。」
「いいえ。…大丈夫でしたか?」
「おん。びっくりはしたけど。」
「そうですか…。」
会話が続かない。
多分気を使ってくれているのだろう。
「でも、手震えてますよ?」
「え」
無意識に怖がっていたのか震えが止まらない。
この世界は怖い。
だって相棒があんなに変わってしまったのだから。
「無理して強がらなくっていいんですよ。」
「っ、あきら」
ふわりと優しくアキラが抱きしめてくれる。
安心してまた涙が零れ落ちた。
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風楽奏斗 好感度52%
そろそろヤンデレと化してきて危険度高め。
気を付けてね。
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