テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
こんにちは!
前回の話でコメントを下さった方、読んでくれた方
ありがとうございます!
前回の作品を見てもらえれば分かるのですが
投稿は不定期になると思います
すみません
物語は必ず完結させるので
ご安心下さい‼
それではいってらっしゃい!
公園のベンチに座っていた
さっきまでずっと歩いていた
兄を思い出してしまうから、家に帰る気にはなれず
かといって行く当てもなく
ぼんやりとしながら歩き続けていた
自分がどこにいるのか全く分からない
ずっと真っ直ぐ歩いてきたような気もするし
曲がり道を何度も曲がって歩いてきたような気もする
ほとんど記憶は無いけれど
そうして辿り着いた公園だった
広い空間とブランコとベンチ
あと街灯がベンチの側に一つ、立っているだけ
それだけの質素な公園
夜だからか人の気配は全くない
そのしんとした空間が
今の俺には唯一の救いだった
でもその静けさは
簡単に破られた
???「ねぇ君、こんな時間にどうしたの?」
らぴす「ッ!?」
驚いて、地面を見ていた顔を咄嗟に上げる
この人も、黒づくめだった
フードを被っていて顔は見えない
でもかろうじて街灯の明かりが当たった首元には
金色のチェーンが光っていた
???「あぁごめん、驚かせるつもりは無かったんだけど。」
???「君、高一くらい?今、何時か分かってる?」
敵意はないのだろうか
必要以上に近づいて来ないし
言葉が柔らかい
さっきの人と服装は似ているのに
纏っている雰囲気がまるで違う
らぴす「……分からないです。」
どう返事するのが正しいのか分からず
迷いながら答える
???「親は?」
らぴす「……いなくなった。」
???「ふーん。兄弟はいる?」
らぴす「……。」
答えられなかった
今口に出せば
きっと泣いてしまう
今自分が泣いていないのは、上手く自覚出来ていないせいだと
分かっているから
???「ま、答えたくないならいいけど。」
その人は数秒俺を見つめたあと、言った
???「行く当てが無いなら、うち来る?」
らぴす「え……?」
???「君ならいいよ、うん、良い目してるし。」
???「うちは訳ありも多いから。」
「訳あり」の人が多い職場
表に出せるような職業でないことは分かった
格好と雰囲気が物語っていたから
そして多分、一度行ったら、もう二度と戻れない
それでも
俺に、居場所をくれるなら
兄の「生きて」という願いを叶えられるなら
それでいいのかもしれない
そうだ
きっとそれが最適解だ
らぴす「……お願いします。」
???「へぇ、度胸もあるんだ。いい人材ゲットしたなぁ。」
???「もう二度と、今までの生活には戻れないけど、それでも?」
らぴす「――――構いません。」
???「よし、決定。それじゃ、一緒に行こうか。」
手が差し伸べられる
???「俺はrs。外では、これで呼んで。これからよろしくね。」
一瞬、迷う
もしその手を掴んだとして
またその手が振りほどかれることはないだろうか、と
それでも俺は
この手を握るしか
この手にすがるしか
生きる方法は無い
らぴす「……はい。」
立ち上がって、手を握る
今度は決して放されることのないように
しっかり
握りしめる
川稀
1,893
#STPR#すとぷり#騎士X#AMPTAK×COLORS#めておら#すにすて
そあふぃー
925
コメント
2件
川稀さん、最新話読みました!らぴすが兄の「生きて」という願いを胸に、rsさんの手を取る決断をした場面、すごく印象的でした。特に「もしその手を掴んだとして、またその手が振りほどかれることはないだろうか」という迷いが、過去の傷を感じさせて切なかったです。黒づくめの連中なのに、敵意のないrsさんの「良い目してる」という言葉も気になる。この先、どんな世界に飛び込むのか、続きが楽しみです!