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jpの胸元に、揺れる色。
さっきまで何もなかった場所に、
今は確かに、感情がある。
「……それが、残りって」
喉が乾く。
「どういう意味だよ」
jpは少しだけ目を細めた。
「そのまんまだよ。
全部捨てたつもりだったけど、
一個だけ、消えなかった」
赤が、ゆらゆらと揺れる。
熱を持った色。
怒りじゃない。
憎しみでもない。
もっと、柔らかくて――でも重い色。
「……それ、何の色?」
聞くのが怖かった。
でも、聞かなきゃいけない気がした。
jpは少し黙ってから、口を開く。
「さぁな」
「はぐらかすなよ」
「はぐらかしてねぇよ。
俺も、ちゃんと名前分かってねぇ」
そう言って、俺を見る。
「でも、yaといる時だけ、
その色、濃くなるんだよな」
心臓が跳ねた。
「……は?」
「お前と話してる時とか、
隣にいる時とか」
赤が、じわっと濃くなる。
「頭痛、するだろ」
「……してる」
「それでも見てるってことはさ」
一歩、近づいてくる。
「お前、まだ色を捨てる気ないんだろ」
図星だった。
怖い。
でも、目を逸らしたくない。
「俺は」
言葉が、自然と口から出た。
「見てたい」
jpの目が、わずかに揺れる。
「人の感情も、
お前のその色も」
赤が、さらに濃くなった。
「頭痛くても、しんどくても、
それでも――」
拳を握る。
「見えないより、マシだ」
風が吹いた。
その瞬間、
jpの色が一気に揺れる。
「……ばかだな」
小さく笑う声。
「ほんとに」
でも、その声はどこか嬉しそうだった。
「じゃあ、俺も――」
jpが俺の手首を掴む。
「逃げるの、やめてみるか」
ドクン、と。
その瞬間、
赤の中に、別の色が混ざった。
淡い、あたたかい色。
「……っ!」
頭が割れそうになる。
でも、目を閉じなかった。
初めて見る、
jpの“本当の色”。
それは――
確かに、
俺に向けられた感情だった。
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短編集楽しすぎてこっち書いてなかったです
ひさしぶり