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#𓂃𓂂𓍯小峰
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「はぁ…ッ…はぁ…ッ…」
何がなんだか分からない
自分はどこにいるんだろう
汗が留めなく額から零れ落ちる
周りは無造作に生えた木と雑草、ぽつんと咲いたちっぽけな花しかない
「…あ…?道…?」
どれくらい歩いただろう
いつの間にか砂利が敷き詰められた一本道に出ていた
すこし見上げると首里城のような赤い壁に瓦の屋根のある寺があった
自分は重い足を引きずって門の前まで向かい、やっとの思いで立って声を張り上げた
「…ッごめんください…!!!ごめんください…!!!」
すると軋んだ音を立てながらゆっくりと門が少し開いた
「…はい、?」
出てきたのは13歳くらいの少し小柄な男の子だった
淡い水色の羽織と下の方が空色をしているロングスカートのようなものを着ており、髪は1つに団子ぐくりにされ、その上に白い布を被せて覆っている
顔立ちは整っており目はビー玉のように輝いている
「あの、ッ」
「遭難、してしまって…少しの間泊めさせていただいてもよろしいですか…?」
「あ〜…少々お待ちください」
そう言い残して寺の奥へと駆けていった
5分くらい経っただろうか
しばらくしてあの子が帰ってきた
その少し後ろに背の高い茶髪の人がいる
「せんせ、」
先生と言われた人はその子が言葉を言い終わる前に口を開いた
「こんにちは、私はこの寺の和尚の『李徴』だ。それで、この子は『江流』。こんな山奥でどうしたんだい?」
「え…ッとあの…学校から家に帰ろうとしてて気付いたらこの山に…」
目を少し開き驚いたような顔をした
「え?この周りに学校なんて…」
そう江流が言うと、自然と口から言葉が零れ出た
「え?」
「…?」
全員頭上に『?』が浮かんでいる
江流はそういえば…と口を開いた
「あとあの…なんというかその…珍しい服を着てらっしゃいますよね…」
「へ?」
私が今着ている服はただの制服だ
白のポロシャツに紺のスカート、黒のロングソックス
それに比べて2人はグレーの和服のような服と着物のようなもの
見るからに自分と同じ時代の人とは思えなかった
「えっ、今って西暦何年ですか…?」
というかそもそも西暦という言葉が通じる時代なのか、国なのかも分からない
「確か…620年だ」
「え、2026年じゃなくて?」
通じたは通じたが620年は日本では飛鳥時代らへんだ
1400年前までどうやって来たのか、どうやって戻るのか分からない
2人も訝しげな表情をしたまま変わらない
今自分も同じ顔をしているんだろう
「「…2026年?」」
2人は声を揃えて言った
「…1400年後はこんな服ってこと?」
「江流ズレてる」
「いや、面影0すぎて…」
ちょっと漫才みたいで場が和んだ
いい人なんだろうな、と思えたのか不安が少し和らいだ
「…とりあえず中入りますか」
「あ、あぁそうだな…」
「お邪魔、シマス…」
疲れと強張った体を動かして自分は門をくぐった