昔から、自分のために生きたことがなかった。
何をするにも、お母さんのため。
家族のため。
俺より辛い人なんかこの世の中には
たくさんいて、その事実を
わかっているからこそ、
誰にも悩みを相談できなかった。
あの時までは_____。
赤母『あ”ぁ”ぁぁ”ぁ”っ!!』
今日もまた、お母さんの叫び声で、
目を覚ます。
最悪な目覚まし時計。
リビングに行くと、もうお父さんは仕事に行っていて、お兄ちゃんがお母さんを落ち着かせている。
これももう、見慣れた光景。
俺は、お母さんが暴れている
横を素通りして、洗面所に行き、
歯を磨いて、髪の毛をセットして、
リュックを持って、学校に行く。
その時点で、時刻はA.M.7:00。
学校なんて当然開いてるはずもない。
だけど、行く。
この、俺の大嫌いな空間から
逃げ出したいだけ。
学校では目立っているわけじゃない。
カースト制度の中の、最下層。
言わゆる陰キャ。
クラスメイトに話しかけたことはないし、話しかけられたこともない。
嫌がられることはないし、
いじめられているわけじゃない。
“話しづらい人”として認識されているだけ。
今日も俺は、いつも通り、
みんなに嫌われることもなく、
好かれることもなく、
何もない平凡な1日を過ごす。
はずだった。
その日は、いつも通りの学校だった。
午前の授業を終え、昼休みには
いつも通り寝たフリをして過ごす。
顔を伏せて少し時間が経ったとき、
女子の黄色い声が聞こえた。
あまりにもうるさかったので、
顔を上げてみると、
誰かの周りに女子が集まっていた。
奥を覗いてみると、
綺麗な桃髪がちらりと見えた。
桃髪…
あ。
学校一イケメンだと噂の
桃『ごめん、呼んでほしい人がいるんだけど…呼んでくれるかな?』
桃…先輩だ。
モブ『はい!呼びます!』
モブ『いくらでも!』
桃『ほんと?ありがとう。』
ま、所詮俺みたいな陰キャには関係ない。そう思ってまた目を瞑った時。
桃『…赤髪の子だったんだけど……』
赤『はっ、…』
学校の中の赤髪は俺しかいない。
地毛証明書もしっかり提出している。
俺は驚きで目を開けてしまった。
桃『おっ、いたいた〜(笑)』
そう言ってどんどん俺に近づいてくる。
桃『君、名前は?』
話の振り方が陽キャ確定…
俺になんか話しかけてくんなよ…
赤『赤…です。』
桃『俺、桃。』
赤『…そうですか。』
桃『え、何その反応。』
赤『用はなんですか。済んだらはやく帰ってください。』
こんなやつと関わってたらお母さんに怒られるのかな。
タヒにたいなんて言い出すのかな。
陰キャじゃないといけないのは、
誰のせいだったかな。
ま、考えても無駄か。
桃『えぇ〜…まっ、ちょっとついてきてよ。』
赤『無理です。』
桃『へぇ…そんなこと言うんだ…?』
そう言って顔を近付けてくる。
無駄に顔がいいのがムカつく。
赤『なんですか。』
桃『ま、強制なんだけど。』
赤『は?』
桃『今来なくて後悔すんの、赤だよ?』
後悔するってなんだよ…
俺に後悔することなんてあったか…?
赤『………』
桃『ほら行くよ〜!』
赤『あっ!ちょっ…!』
〈屋上〉
桃『赤。』
赤『なんですか。急に連れて。』
正直今すぐにでも帰りたい。
あのたくさんの女子の声の中で、
学校一のイケメンに連れ去られただけで、
俺には
『桃先輩に連れられた人』
というレッテルが貼られてしまう。
つまり、俺の学校生活は変わってしまうのだ。
桃先輩と絡んでいるだけで、
俺は学校内の有名人になることだろう。
だから、嫌だった。
絶対に嫌だった。
嫌だった、…のに。
俺はお母さんの言う事も聞けない。
これじゃお母さんは大絶叫するだろう。
桃『ごめん、嫌…だったよね。』
赤『…別に。』
無理やり連れてこられたと思えば、
急に謝りだすから、何だか申し訳なくなる。
桃『実は…これ渡したくて。』
赤『え?』
手に持っていたのは俺のスマホ。
彼はこれだけのために、
スマホを拾って、交番にも届けず、
俺に渡しに来てくれたのだろうか。
桃『電車で落としたの見たから…なんか個人情報とか入ってるだろうし…危ないし…?』
赤『それだけなのに…俺を呼んだんですか。』
この人の行動はわからない。
桃『ほんとに…嫌だったらごめん。無理やり連れてきたこと…』
赤『いや…ありがとうございます。』
桃『この学校の赤髪は赤しかいないし。わかりやすかったよ。ごめんね、あの時渡せなくて。』
赤『いえ、全然大丈夫です。』
少し親に怒られるくらいだ。
個人情報が流出するんだったら、
そのくらい大丈夫。
桃『…ほんとか?』
赤『ほんとです。』
だけど…
これ以上この人と関わるのは辞めておこう。
赤『スマホ、ありがとうございました。では。』
桃『あ…待って。』
赤『………。』
いつまで俺はこの人と話さなければならないのか。
桃『女子達に文句言われたら困るから一緒についてくよ。』
赤『結構です。』
もう勘弁してくれ。
いつまで付き纏ってくるんだこの桃髪は。
桃『俺も文句言われちゃうし…な?』
赤『そもそもあなたが最初に言い出したことです。やめてください。』
そろそろ本当にやめてほしいところである。
桃『、……なんか誰かに…言われてるんか?俺と話しちゃダメって。』
感が鋭いと、俺の家のことにも口を出してくることがある。
絡むと面倒くさそうだから近づかないでおきたい。
赤『……そういうことじゃないです。ただ俺にはっ…、…なんでもありません。じゃ。』
桃『俺には…なに?』
変なこと…言っちゃった。
やばい。真相突き止めるまで離してくれない。この人は。
赤『だから、なんでもありません。』
桃『ねぇ赤。』
赤『………はい。』
桃『この世界から、ちょーっとだけ、逃げてみる?』
赤『…え、』
昔から、顔は良かった。
声も良かった。
スタイルも良かった。
勉強ができて、運動もできて、
まさに完璧人間。
そう…言われてきた。
でもこれは、全部親に言われてやってきたこと。
俺も、親の言いなりにしてきた。
でも、何かが嫌だった。
ちゃんと学校も楽しくて、
友達とも仲良くしているはずなのに、
何かが足りなかったのだ。
親に言われて生徒会に立候補し、
生徒会長に任命された時、
突然俺の人生は変わった。
『なんか桃って完璧人間を見せつけてるみたいでウザいよな〜w』
『ほんとそれ〜w』
『顔がよかったらなんでもしていいんかって感じw』
『勉強もできて運動もできて顔もいいなんて自慢するために学校来てるようにしか思えないw』
朝学校に行くと、
みんながみんな、俺の悪口を言っていた。
何故かわからない。
悲しくはなかった。さみしくもなかった。
だけど、とにかくこの場から逃げ出したかったんだ。
学校を抜け出して、家に帰って、
全財産とスマホを持って、
電車に乗って。
冬で、すごく寒くて、
でも全力速で走っているから、
その寒さは感じられなくて、
どこかもわからない遠くへ行った。
桃『どこだ。ここ。』
とりあえず意味もわからない電車に乗って、終点まで行って、バスに乗って終点まで行った結果、ど田舎に来てしまったのだ。
その辺にいるおばちゃんとかに
話し掛けられて、
テキトーに返事をしといて、
何故か家に呼ばれて、
まぁ田舎だし悪い人はいないだろうと家に入れてもらった。
おばちゃん『どうしたの?こんな時間に…見慣れない制服ねぇ…』
桃『あぁ…(笑)ちょっと…色々あって…』
おばちゃん『あらぁ…家出かい?(笑)』
桃『ま、まぁ…そんなとこですね。』
おばちゃん『にしても…あんたイケメンねぇ…』
桃『あぁ…ありがとうございます。』
おばちゃん『はい、どうぞ。みかん。どう?最近冬だからねぇ…』
家出したと言っても、何も深堀りしてこなくて、むしろみかんとかも出してくる。
俺にはそのやさしさが理解できなかった。
両親は、俺のことを金としか見てなかった。
将来は、モデルになってもらう。
将来は医者になってもらう。
と。
親のやってほしいことを、押し付けられて生きてきたのに…
桃『………どうして、そんなに優しくしてくれるんですか。』
おばちゃん『んー?なんでかねぇ…(笑)』
桃『…………』
おばちゃん『まぁ…あんたの人生を、思うように生きてほしいからかねぇ。』
桃『見ず知らずの子供でも。ですか?』
おばちゃん『なかなか厳しいこと言ってくるねぇ(笑)………そうよ。それが、人生70年生きてきた人の、役目っつーもの。』
桃『…そうですか。』
俺の親がおかしかったのか。
それともこの人が優しいだけなのか。
ずっとお邪魔しているのは迷惑だと思ったので、流石に家を出た。
そのおばちゃんは、最後まで
『気を付けて帰るんだよ。』
と言っていた。
俺の帰る場所ってどこなんだろう。
どこに行けばいいかわからなくて、
不安なはずなのに、
どこか嬉しさを感じている自分がいた。
気付いたら辺りは暗くなっていて、
親からの電話も何回も掛かってくる。
おばちゃんの家を離れて、
どんどんバス停から遠い方へ歩いていた。
そこは行き止まりで、山に繋がる立入禁止の道。
少しの好奇心で、立入禁止のテープを越え、上へ登っていく。
山頂までつくと、綺麗な星空が見えた。
綺麗な街並みでは無かった。
田舎だから当然のことだ。
いろいろなところにビルが立ち、
夜になるとライトアップされたように見えるあの街は、現実世界に戻された気分になるだろう。
遠くへ来たからこそ、
今の俺には、きれいな星空が似合うのだ。
あんな街なんて、キレイに見えない。
桃『帰りたく…ないなぁ…』
……俺、今なんて言った?
帰りたく…ない。
そうだ。帰りたくないんじゃん。
俺は、…
桃『知らず知らずのうちに、自由を求めていたのかもなぁ…(笑)…なぁんで気付かなかったかなぁ〜!』
自然と涙が溢れてくる。
これが、今まで俺が無意識に我慢してきたものか。
桃『今までの俺は、仮面を被ってた。親の理想像…ね。』
そんなことがあったのが、もう4年前の話。
桃『この世界から、ちょーっとだけ、逃げてみる?』
赤『…え、』
まぁ…赤からすれば、俺は変な人でしかないのだろう。
初対面で、急に呼び捨てで、
スマホ渡すだけかと思ったら、
『ちょっとだけ逃げてみない?』
って言ってくる。
多分馬鹿だと思われてる。
でも、でもな赤。
すごく今の赤、昔の俺に似てる。
ちょっとだけ我慢してくれ。
俺の我儘に付き合ってくれ。
桃『学校なんて逃げ出そう、』
赤『…………』
桃『家からも。』
赤『……!』
見た感じ、家が問題であることは間違いないだろう。
赤『……一緒に…逃げてくれるんですか』
桃『もちろん。』
赤『………行きます。』
桃『おっしゃ、行くか。』
俺が今やっていることは、きっと間違ってること。
せけんてきにいえば、俺は赤を正しい道に行かせていないことになるだろう。
学校を脱走して、家出までするなんて。
それでもいい。
これは、俺が見つけた、正しい道を見つける道。
『逃げ出してみない?』
なんて、はじめて言われたことだった。
最初は驚いたけど、なんでか嬉しくなった。
学校をサボるなんて、家出をするなんて、悪いことをしているみたいで、ワクワクする。
桃『よしっ、…じゃあ、先生に見つからないように脱走するぞ?』
赤『…わかりました、…』
〈公園〉
赤『っ、…ふぅっ、…はぁっ、』
桃『赤体力無さすぎ〜(笑)』
桃先輩の足が速すぎてついていけない。
もともとインドア派、運動神経最悪の俺にとっては、地獄みたいだった。
しかも、こいつ俺のことを馬鹿にしてやがる。
赤『馬鹿にしてるんですか。』
桃『してないよ(笑)…で、赤。こっからが本番。』
赤『………?』
本番ってなんだろう…
桃『自分の全財産、家から持ってきて。』
赤『え、』
桃『……家に誰か居たりする?』
赤『………』
お小遣いなんてもらったこともない。
お年玉ももらったことない。
高校生になったら、みんなお小遣いもらってるものなのかな。
桃『金…なかったりする?』
赤『……!はい…ごめんなさい。』
桃『ごめん、考えさせちゃったな。悪かった。』
赤『いえ、全然…』
桃『じゃ、行こうか。』
赤『どこに…?』
桃『んー、…(笑)決めてない。』
赤『バカなんですか。』
桃『いやごめんてw』
『…でもな、”逃げる”って、そういうことなんだよ。』
赤『……っ』
何かを決意するように、
思い出すように、どこか寂しそうに、
先輩は言った。
桃『今から俺たちは、全部を投げ出しに行くんだよ。』
俺は、事の大きさをやっと理解した。
俺が今何をしようとしているのか。
でも、いきたかった。
なんでなんだろう。
赤『はい。わかってます。』
桃『ん、じゃー適当に電車乗って…終点まで行くか。』
赤『……はい。』
適当にとか言ってるあたり、
本当にノープランなんだなと思う。
まぁ…桃先輩らしいけど。
〈?〉
赤を連れて適当に電車とかバスとか乗って、全部終点で降りてたら…
桃『………………(笑)』
まさかの前と同じところについてしまった。
赤『何笑ってるんですか?』
桃『んー?いや、なんでも、』
赤『そうですか。』
前と違って、もう既に日は沈み始めている。
また、あそこ行こうかな。
桃『じゃあ赤、あっちの山まで行こうぜ。』
赤『…!はい!』
赤『って…立入禁止じゃないですか。』
桃『入っていいだろ。』
赤『えっ、…』
桃『おじゃましまーす…』
赤『ちょっ、』
赤『なんか…夜の山道って怖くないですか…』
桃『えーそうか?』
赤『そうですよ…』
桃『うわぁぁっ!』
赤『ぴぎゃぁぁっ!』
桃『wwww』
赤『……何してくれるんですか。』
『変な声…出ちゃいましたし…』
桃『まぁええやろ。』
赤『よくないです!』
桃『ほら、もうすぐ頂上だよ。』
〈山頂〉
俺の前には、真っ暗な街並みが見えた。
お世辞にも綺麗とは言えない。
赤『なんですか。これ。』
桃『ねぇ赤。上、見てみて?』
赤『………、!』
上を見上げると、星空が見えた。
赤『きれぃ…』
桃『んふふw』
どうして先輩は、こんなところを知っているんだろう。
どうして、俺なんかに、話しづらい人に、話してくれるんだろう。
どうして、逃げようって言ったくせに、何も深堀りしてこないんだろう。
赤『………、どうして、そんなに優しくしてくれるんですか。』
桃『んー?何でだろうねぇ…(笑)』
赤『立入禁止の場所入るなんて、この場所知ってなきゃできませんよね。』
『どうして、この道の先に山があるって知ってたんですか。』
『どうして、山頂までの道を知ってるんですか。』
『どうして…逃げようって。言ったんですか。』
桃『痛いところついてくるね(笑)』
『…まぁいいよ。仕方ないから俺の過去、話してあげる。』
赤『………!』
過去…?なにがあったんだ…
桃『俺…昔ここ来たこと、あるんだ。』
赤『は、』
まさか、俺が自分の過去を誰かに話す日が来るなんてな…w
桃『俺…昔から完璧人間って感じで。』
『それは、親に押し付けられて努力してたことで…』
『親に押し付けられた人生というか。』
『まぁ……(笑)ね。』
『ある日突然、友達に悪口…言われたんだ。』
『なんかなぁ…w親のための人生に、疲れちゃった。』
『だから、逃げてきた。』
赤はずっと黙って俺の話を聞いてた。
意外だよな。
学校でも完璧人間って言われてる
あの俺が、
桃が、
完璧じゃないんだもんな。
あの学校一イケメンで、
完璧人間だと言われてる桃先輩に、
そんなことがあったとわかって、
正直驚いた。
でも今思えば桃先輩も人間なんだ。
桃『俺、ここに来て、はじめて自分が自由になりたかったこと知ったの。』
『今までの俺は、仮面を被ってた。親の理想像なだけ。』
『…ってね。』
『自分のための人生って、難しいけど、すごい楽しいんだよ。』
『赤、親のための人生を生きてるとしか思えない。』
『俺が赤の家に口出す権利はないけど、せめて、自分のための人生を生きてほしい。』
『今の赤、すごい昔の俺に似てる(笑)』
すごいよ。この人は。
自分の弱いところをさらけ出してまで
俺のことを救おうとしてる。
赤『どうして、そんなに優しいんですか…』ポロ
赤『そんなに優しくされたら…』
赤『今まで作ってきた”赤”がなくなっちゃうじゃないですか…』ポロ
赤『桃先輩っ…』ポロ
赤『助けてくださいよ…っ』
〈赤家〉
その後のことは覚えていない。
気付いたら自分の部屋にいた。
一つ覚えているのは、桃先輩が優しい笑顔を見せてくれたことだけ。
ただ、いつもと違うのは…
お母さんの叫び声がない。
そして机の上に、見たことのない字で、
“お母さんとゆっくり話せよ。”
と書いていた。
まぁ…桃先輩だろうけど。
俺はリビングへと足を運んだ。
リビングに行くと、お母さんが泣いていた。ついでに桃先輩もいる。
赤母『…赤。』
お母さんと話すのはいつぶりだろうか。
赤『なに。』
赤母『……ごめんね、赤。』
泣きながらお母さんは俺にしがみついてくる。
赤母『私の考えが、赤を苦しめてたのよね…』
赤『…………』
赤母『本当に…ごめんなさい…』
赤『今謝られたって困るんだ。』
『俺は、今まで母さんの理想の”赤”で生きてきた。』
『その、俺の努力はどこにいくの?』
『お母さんに認めてもらえるように』
『俺、必死でお母さんのための”赤”になれるように頑張ったのに。』
『今謝るくらいだったら、』
『最初から母さんの理想を押し付けんなっ、…』
こんな事言うのは嫌だし、
母さんのこと傷つけるのも嫌だけど、
これは紛れもなく自分の本音であって、
“違う”と言えないのもまた事実である。
赤『だから、これからは、俺の人生を母さんの人生にしないでください。』
赤母『………』ポロ
赤『親の言う通りにできない子供でごめんね』ポロ
桃『赤〜』
赤『は〜い!』
桃『なぁに…なんか考えてたの。』
赤『ん〜?秘密〜!』
桃『はぁ?』
赤『桃くん。』
桃『はい?』
赤『なんでかなぁ…』
『時々寂しくなるのは。』
桃『…幸せだから…じゃない?』
赤『そっかぁ…』
桃『俺もさみしくなるよ。』
赤『久々に…逃げてみる?』
桃『お、いいねぇ…おし、行くか。』
赤『うん。』
「逃」end.
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