テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
MAKO
〈ねえ、あの子はどこにいるのかしら?〉
〈あの子はきっと悪魔のところよ〉
〈そうなの?〉
〈そうよ!アイツら、アルジを探してるって言ってたもの!〉
〈じゃあきっとそうだわ!〉
〈ねぇ、森のお家にいるみたい〉
〈本当?あの子が見つかったのね!?〉
〈早く行ってあげなくちゃ〉
〈ねー!〉
キラキラと光を放つ見えざる者達が、デビルズパレスにそっと入っていった・・・。
[して、彼の女は見つかったのか?]
[ああ、あの悪魔の屋敷に居るようじゃ]
[あそこか・・・近くに森があったかのう?]
[森も泉もある。これは好都合・・・]
[では、我らも動くとするか?]
[ああ。あの者の切なる祈りは聞き届けられたのじゃ]
[というか、お主昔にあの子に会っていたのでは?]
[・・・]
姿の無いナニカが森に飛んでいった。
〔悪魔執事の主か・・・これはまた、面白い者への願いだねぇ〕
〔どーするの?どーするの?〕
〔かなえるのぉ?〕
〔面白そうだ。お前達、行っておいで〕
〔はーい〕
〔くすくすっ〕
〔あくましつじって、どんなだろうね〕
〔あくまと、けーやくしてるんだよ!〕
〔あるじってなぁに?〕
〔ご主人様のことだよ!〕
〔そうなの!?〕
〔こら、お前達!さっさと行きなさい!〕
〔きゃーっ!!〕
〔行ってまーす!!〕
小さな魔なるものが夜空を駆けていった。
コメント
1件
うわあ、これは趣向が凝ってる…! 三人称視点じゃなくて、〈〉や[]〔〕で区切られた、ちゃんと違う声の“ナニカ”たちが交差してるんですね。キラキラ光る者、姿の無い者、小さな魔なるもの——どの集団も「あの子」を探しているけど、口調と存在の質感が明らかに違う。特に悪魔執事の主を「面白い者」と評したところで、この物語の善悪の境界がグラつく感じがしてゾクゾクしました。番外編だからこそ、本編では見えない視点から世界が広がっていくのが本当に贅沢。続けて本編も読みたくなりました!