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袖口
部屋の扉が開く。
👁️🗨️は何も言わずに入ってきた。
俯いたまま、鞄を床へ置く。
袖口をぎゅっと握り、隠そうとする。
その動きだけが、不自然だった。
「👁️🗨️。」
静かな声。
Ი𐑼はいつもの場所に立っている。
表情は一切変わらない。
「こっちへ来い。」
「……はい。」
数歩だけ歩く。
その途中で、袖の先から赤いしみが床へ落ちた。
一滴。
また一滴。
部屋は静まり返る。
👁️🗨️は反射的に袖を隠した。
「……見ないでください。」
かすれた声だった。
Ი𐑼は責めない。
驚いた表情も見せない。
ただ、その事実だけを見つめる。
「袖を離せ。」
短い命令。
「……嫌です。」
「命令だ。」
長い沈黙。
震える指が、ゆっくり袖から力を抜く。
赤く染まった袖口が見えた。
👁️🗨️は視線を合わせられない。
「……隠せると思いました。」
「気づかれないって。」
声が震える。
「……ごめんなさい。」
「謝罪は禁止だ。」
Ი𐑼は静かに言う。
「今は謝る時間ではない。」
「傷の状態を確認する。」
「安全を確保する。」
その声はいつも通り冷静だった。
「報告しろ。」
👁️🗨️は小さく息を吸う。
「……止められませんでした。」
「怖くなって。」
「どうしたらいいか分からなくて。」
言葉が途切れる。
Ი𐑼は短く頷く。
「報告を受理する。」
「一人で抱える段階は終わった。」
静かな沈黙が流れる。
「今日の命令を伝える。」
「隠すことを中止。」
「一人で対処することを中止。」
「安全を最優先にする。」
👁️🗨️はゆっくり頷く。
「……はい。」
Ი𐑼は変わらない表情のまま、その場を離れずに立ち続けた。
コメント
1件
わあ…第71話、めっちゃ重くて苦しくて、でもᲘ𐑼の静かな強さが沁みたよ😭💔 👁️🗨️が袖口を必死に隠す姿とか、震える声で「見ないでください」って言うところ、もう胸が締め付けられた…。 隠そうとする気持ちと、それがバレてしまった怖さと、全部わかるから余計に切ないね😢 Ი𐑼の「安全を最優先」って命令、すごく冷たく聞こえるのに実はすごく優しくて…泣ける。 次、どうなっちゃうんだろう…絶対続き読むからね!!🫶✨
こと🎀🌌
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