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やっぱり雨は降るんだね。
それでも、いつかは止むんだね。
__永遠だと信じていた筈なのに。
今日で梅雨も終わりを迎える。
一人で静かに朽ちていく。
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「 傘忘れちゃった 」
まあいっか。
ローファーで水溜まりに飛び込む。
懐かしい思い出達を胸に抱きながら。
いつものバス停を通り越して、
スキップしながらとにかく遠くへ。遠くへ。
行く宛ももうないのに。
雨で髪が濡れるたび、
自分が孤独であることを突き付けられた。
あの日の苦さも、暑さも、痛さも、
バス停も、傘さえも。
何も残っていないのだ。
失ったものを手探りで探しながら、
私は切に願った。
これは叶わない願い事。
まあ、わかってるけど、わかっているけれど_
晴天を目の前に私は息を吸った。
これが私だ。
「 さようなら 」
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私の中で雨は降り続ける。
さようなら。私の青春。
さようなら。あの日の弱虫な貴方。