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莉子の入院が長引く中、優馬は定期的に病院に通うようになっていた。


莉子の笑顔を見ることが、優馬にとっての希望になっていた。


莉子は、優馬が贈った花束を大切に病室の窓辺に飾ってくれている。


萎れかけた花を新しい花に替え、優馬は莉子の物語を聞くこと、そして自分の物語を語ることが、かけがえのない時間となっていった。


ある日、莉子が優馬に、一冊のスケッチブックを見せた。


そこには、色鉛筆で繊細に描かれた、たくさんの花の絵があった。


「これはね、私がいつか作ってみたい、花束のスケッチなんだ。本当は、もっとたくさんの花を描いて、もっとたくさんの花束を作ってみたいんだけど、体力がなくて…」


莉子の言葉に、優馬は胸が締め付けられる思いだった。莉子の小さな願いを、自分が代わりに叶えてあげたい。


優馬は、莉子に教わった花言葉や花の物語を参考に、莉子が作りたがっていた押し花を一緒に作ることを提案した。


莉子は嬉しそうに頷き、二人は病室で、花びらを丁寧に重ねていった。


優馬は、最初は不器用ながらも、莉子の手助けを借りながら、少しずつ押し花を作るのが上手くなっていく。


ある日、莉子が優馬に尋ねた。


「ねえ、優馬くん。この間さ、私に贈ってくれた花束、すごく、すっごく嬉しかった。優馬くんも、私みたいに、誰かのために花を選んでくれるんだね」


優馬は、少し照れながら言った。


「莉子さんから、たくさんの花言葉と物語をもらったから。今度は、僕が莉子さんに、何かを返したくて」


莉子は、優馬の言葉に、嬉しそうな、そして少し寂しそうな表情を浮かべた。


「いつか、私がいなくなっても、優馬くんは、花言葉で誰かに物語を語り続けてくれるかな」


莉子の言葉に、優馬は何も言えなかった。


莉子が、自分から離れていってしまうのではないか、という漠然とした不安が、優馬の心を覆った。


「莉子さんの花束は、僕にとっての希望だから。莉子さんが、くれた希望だから」


優馬の言葉に、莉子は優しく微笑んだ。


「ありがとう。優馬くん」


莉子の笑顔は、優馬に、莉子の想いを、希望を、未来へと繋いでいくことこそが、莉子にとっての幸せなのだ、と教えてくれた。


優馬は、莉子が描いた花束のスケッチブックを手に、莉子の想いを、自分の力で形にしていくことを、心に誓った。



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誤字等ありましたら、教えてくださると嬉しいです。感想なども大歓迎です!

また、今週中に時間をおいてこの小説は投稿し、完結します。最後までどうぞお楽しみくださいませ…

小さな花束のスターダム

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