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スニフはセドリックを胸に抱いて、子猫みたいに小さく丸まって眠っていた。
その表情はとても安らかで、ムーミンはしばらく黙って見つめていたけれど……胸の奥がじわじわ熱くなる。
「……セドリックのやつ」
思わず唇を尖らせる。
セドリックに触れるスニフの手が自分に向いていればいいのに、と思ったらもう我慢できなくなっていた。
ムーミンはそっと毛布に手を入れ、スニフの腕からぬいぐるみをすくい上げる。
スニフが目を覚まさないか一瞬ひやりとしたが、彼は小さく寝返りを打つだけだった。
「……ごめんね、セドリック」
小声でそう呟いて、ムーミンはその場所に自分の胸を差し出す。
すると、スニフは無意識のままムーミンの体にすり寄り、腕をまわしてきた。
抱きしめられた瞬間、ムーミンの頬は赤く染まる。
「……ふふ。やっぱり僕がいいんじゃないか」
寝息を立てるスニフの耳元に、ムーミンはそっと囁いた。