テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「やっぱり凄い人だね」
「そうだな。あっちでソーセージ売ってるぞ」
「でも長い行列だよ?」
「先に雑貨でも見てみるか」
「うん。いっぱいお店出てるしね」
クリスマス当日
本当はクリスマス前に来る予定だった
でも互いの都合が付かず、結局当日になってしまった
段々と暗くなるクリスマスマーケット会場では、飾られたツリーの電飾が煌びやかに輝いている
「ねぇ見て!ロウ君」
返事が返ってこない
慌てて辺りを見渡す
やっぱり居ない
どこに行ったんだろう
早足で店の合間を確認する
スマホで連絡取ろう
立ち止まりズボンのポケットからスマホを取り出す
その時目の前の並んでいる列の光景に目が止まった
カップルで並んでいた男性から財布を抜き取る男
私は勝手に足が動いていた
その男を追い、腕を掴んだ
真深に帽子を被り、髭を蓄えている
コイツ‥‥
「‥‥返しなよ」
「っ離せ!‥‥ってお前ミラン?なんだよ焦らせるなよ」
「返せって、それ」
「うるせーな、そんなに金欲しいならくれてやるよ」
財布を抜き取った男
その人は私の昔の悪いことをしていた仲間だった
そして手に持った財布をポンと私に投げつけてきた
「お前さ、本当に白市民になったん?」
「そうだよ。仕事もしてる」
「そんな生活が嫌で俺らとつるんでたんじゃねーのかよ。あ、そう言えば俺達めっちゃオモロい事始めようと思ってんだよな。お前も戻ってくれば?」
「面白い事?何ですか?」
「仲間じゃねーと教えねーよ。やっぱ興味あるんだ」
「いいえ、私は行きません」
「ふーん‥‥ま、気が変わったら連絡しろよ。番号変わってねーから。お前にこっちの世界は合わないよ」
男が立ち去ると私は財布の持ち主に財布を返しに行った
そしてロウ君を探しにその先へ歩き出そうとする
「‥‥ミラン?」
「あ、ロウ君!」
「お前どこに行ってんだよ」
「ごめんなさい。ちょっと雑貨屋さんで見入ってしまって」
「ホットチョコとアップルパイ買ってきたけど、そこの席で食べようぜ」
「‥‥そうですね」
その後も雑貨屋でオーナメントなどを買い、まだ賑わうマーケットから帰宅した
帰宅後すぐに冷えた体を風呂で温めた
風呂から出ると買ってきたばかりのオーナメントの飾り付けをロウ君がし始める所だった
「ほら、ミランも手伝えよ」
「うん、分かった」
オーナメントは金、銀、水色と青
ツリーの先に糸を掛け、次々と飾り付けしていく
そして最後に電飾の灯りを付ける
「綺麗だな」
「‥‥そうですね」
「‥‥どうした?」
「何がですか?」
「髪も乾かさないで上がってくるし‥‥ちょっとこっち来い」
ドライヤーをコンセントに繋ぎ、ロウ君がソファーに座る
そしてその前に座れと促された
63
#学園
蒼月
1,302
ロウ君の前にちょこんと座るとドライヤーの電源が入り、髪の毛を乾かしてくれる
「何かあったのか?」
「何もないですよ」
「俺には言えない?ならいいけど」
「‥‥‥‥」
乾いた髪の毛を櫛で梳かしてくれた
昔からロウ君に髪の毛を触られるのが大好きだ
「ねぇロウ君」
「ん?」
「私って‥‥白市民だとおかしい?」
なんと答えて欲しくて私はこんな質問したんだろう
.