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『あっ、奏斗………おはよ』
 「…………、ん」
 
 ……あぁ、まただ
 奏斗はいつも俺に冷たい態度をとる
 
 
 『(俺……なんか嫌われることでもしちゃったのかな…)』
 そんなことを思っている俺に見向きもせずに、奏斗は「……いってきます、」と言ってそそくさと学校に向かっていってしまった
 
 
 『はぁぁ…………俺も学校行くかぁ』
 
 
 
 ┈┈┈┈┈
 
 
 
 僕はあいつのことが嫌い、いや死ぬほど大嫌いだ
 何もせずとも人が寄ってきてみんなにちやほやされ注目の的になっている、そんな何も苦労せずに過ごしている……そんな兄が大嫌いだ
 
 
 
 
 『もうセラ助けてぇぇ……』
 「えぇ………どうしろと笑」
 
 …このピンク髪の身長デカ男は僕が唯一本音で話せる友達、セラフ・ダズルガーデンだ
 セラの実家は暗殺が家業らしく、僕がそのことを知り足抜けを手伝ってからよく話すようになった
 
 
 
 
 『頼れるのセラしかいないんだよぉ……』
 「はいはい笑、またお兄さんのことでしょ?話なら聞くよ 」
セラはちゃんと理解してくれてるところがメロ男なんだよなぁ
 
 『ほんっとにさぁ、……なんであいつ嫌われてるって気づいてるはずなのに構ってくんだろ…こっちは絶対にいくら喋りかけられたからって塩対応しかしないっつーの』
 もうこっからは昨夜と今朝のために貯めまくった愚痴をセラにこぼすことしかしなかった
 
 『まじでさ、あいつ…いつになったら理解してくれんだろ……』
 
 愛嬌のある兄と人見知り気味の僕、こんなことでずっと親から比べられてて、………好きになれるわけないんだよ
 
 「……あんま俺も軽いことは言えないけどさ、その行動続けてたらさすがにお兄さんも理解するでしょ」
 
 
 
 セラはしっかり聞いて色んな目線で相談に乗ってくれるから本当にありがたい
 
 『そうだよね………』
 『やーっぱり、持つべきものは友ですわ!笑』
 
 そう言ってニコッと笑うとセラは少し安心したような顔をして「そうだね」といった