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『何色の薔薇で染めますか?』〜私の白い薔薇を染めるのは〜
ユーハン編『敬愛を超えて』
主様からの手紙を受け取った私は一心不乱に
主様の元へ走り出した。
『主様……っ。』
早くお会いしたい。この手で貴方に触れたい。
貴方が私を選んでくれた。今、この喜びを貴方に伝えたい。
私は東の大地の自分の故郷に向かった。
『主様!』
求めていた後ろ姿に声をかける。
『ユーハン…。約束の場所、覚えててくれたんだね。』
『もちろんです。ここにいるということは、私を……っ。』
『もちろん。ユーハン、好きだよ。』
その言葉と同時に白い薔薇を渡す。
『とても美しくて綺麗ですね…確か花言葉は…?』
白い薔薇5本の花言葉は「貴方に出会えて心から嬉しい」
『主様……。』
『あの時…ユーハンを救えてよかった。
故郷も、家族も失った貴方は絶望して…牢屋の中で死のうとしていた…。でも…私はもう誰かが死ぬのは…苦しむのは嫌なんだ。貴方を救えて…あの時出会えて。本当に嬉しい。私はユーハンが好きなの。大好きなの。貴方のその優しさに…心惹かれたの。』
『もう……充分でございます。主様。
この美しい薔薇には不相応かもしれませんが…この薔薇を貴方に。』
私は主様に紅色の薔薇の花束を渡した。
『12本……。』
『12本の薔薇の花言葉は…。私の妻になってください、そして…永遠の愛。』
『……!』
『私は貴方を永遠に愛することを誓います。
私の生涯の伴侶に…なってくださいますか?』
ユーハンは私に跪く。
『うん…っ。もちろん…っ。』
それに応えるようにぎゅっと手を握る。
『1人の女性として…愛しています。』
『私もだよ。愛してる…ユーハン。』
お互い身を寄せ合いキスを交わす。
これは敬愛のキスじゃない。誓いを立てた永遠のキス――。
『……。薔薇の花言葉って時に残酷っすよね。』
『まぁ、そうだな…。』
『今薔薇の棘に刺されたら最悪っすよ。』
『失恋の痛みはそれくらいいてぇってことだろ?』
『はぁ…少しは励まして欲しいっすよ。ボスキさん。』
『主様……。ユーちゃんに負けちゃった…。 』
『…ラムリ。』
『何?今僕落ち込んで……』
『良ければ話聞きますよ。ルカスさんと一緒に。オランジェットでも食べながら。』
『……ナックのくせに。…ありがとう。』
『はぁ…主様はユーハンさんの所に行ってしまいましたか…はぁ……。』
『ラト君、大丈夫だよ。よしよし、おいで、話を聞いてあげよう。』
『ミヤジ先生…。はい、ありがとうございます。』
『今とても幸せです。主様とこうして…一緒にいられて。』
『私もだよ。まだ…離れたくないな。』
『離しませんよ。もう二度と。』
『ん…っ。』
ユーハンは私にキスをする。
『も、もうこれ以上は……。』
『おやおや、こんなに顔を赤くして…慣れてもらわないと困りますね…これからもっと…ふふっ。』
『っ…。敵わないなぁ…ユーハンには。』
敬愛を超えた愛情は時に何よりも強い愛となる。この愛だけは誰にも邪魔させない。
めでたしめでたし……♡♡
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