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続きっ
GO!(パブりません)
『じゃあ、さようなら。また会えるといいわね。』
「温かいスープをどうもありがとう。」
『スカリヴァは丁寧ね。私にもお礼をしてくれるなんて。』
「そんなことないわ、エカチェリーナ。助けてくれた人にお礼をするのは常識よ。」
(ぎくっ!) チェルの顔が少し青ざめた。
「どうしたの、チェル。顔が少し青いわよ?」
「いや、なんでもないわリニーシャ。す、少し寒いだけよ、寒いだけ!」
(あまり寒くはないと思うけれど…)リニーシャは心の中で疑問に思った。
『道は、さっき説明したわよね?ここをずっとまっすぐいって、分かれ道で左に行くとあなたたちの街に近い道があるはずよ。そこをまたまっすぐいけばあなたたちの街に着くと思うわ。』
「ありがとう、何から何までお世話になってしまったわね。」
「帰りましょう!私たちの街に!」元気にチェルがいった。」
その時、エカチェリーナの後ろから声が聞こえた。
『ばいばい。またきてもいいのよ』
『あら、ナターリヤ。こんなところにもついてきたの?ダメじゃない、お姉ちゃんの手伝いは済ませてきたの?』
『済ませてきたからここにいるのよ!』
「エカチェリーナ、彼女は妹?」
『そうよ、スカリヴァ。紹介するわ、私の妹のナターリヤ!』
頭の横にリボンを結び、少し長めのブロンドヘアを横に流し、青いドレスを着た小さな少女がいた。
「年はいくつなの?」チェルが尋ねた。
『今年で7歳になるの!少し背伸びしたい年頃なのよ。』
「まあ可愛い!」
『ありがとう、リニーシャ。ちょっと最近やんちゃしているのだけれど、まだまだ可愛いのよ。』
『ばいばい。』
「また来たいわ、エカチェリーナ、リニーシャ!さようなら!」チェルが言った。
ーしばらくして、森の中ー
「ねぇ、本当にあっているのかしら?」
「あってるに決まってるじゃない、リニーシャ。いくら心配症だからってそんなに心配しなくても大丈夫よ。」
「でも、前に妖精がいるわよ?妖精がいるとはエカチェリーナから聞いていないわ。」
「妖精?妖精なんているわけないじゃない。きっと疲れてるのよ。」
「でも、前を見て、チェル。羽の生えた、妖精がいるわよ?」
チェルは前を見た。そこには、少女たちの手に乗るくらい、小さい妖精がいた。
「えぇっ!?本当に、妖精!?」
〈私はこの森に住んでいる妖精よ。道案内かしら?〉
「え、えぇっと…さっきからまっすぐ行っているのに街につかないのよ。かなり歩いていると思うのだけれも…」 慌てふためくようにチェルが尋ねた。
〈街?あぁ、あの街ね。ここから歩いていくと時計の長い針が半分ぴったり回るくらいの時間でつくわよ。〉
「あら、ありがとう。時計の長い針が半分ぴったりっていうと…ちょっと長い道を歩いていかなければならないかしら?」
〈いいえ、そんなことはないわ。あなたたちが歩きながら話してたらすぐに着くはずよ。〉
「ありがとう、小さな妖精さん!」
「それにしても、さっきはびっくりしたわね。」スカリヴァが言った。
「チェルが妖精を信じてなかったことに少し驚いたわ。チェルはおとぎ話でもなんでも信じてしまうもの!」
「リニーシャ、私はなんでも信じるわけではないわ。本当に起きそうなことだけ信じるのよ!」
「あら、あれは何かしら?」スカリヴァが見た先には、何やら特殊な機械のようなものがあった。」
「なんでしょう?見てみるわ!」チェルが走っていった。
「これは何?板みたいなものに金庫のダイヤルみたいなものがついているわ。そして上に「この森で最も恐るべきもの」と書いてあるわ。」
「チェル、この森で1番怖いものと言ったらクマよ。それ以外ありえないわ。ねぇ、リニーシャ?」
「スカリヴァ、他にも恐るべきものはあるんじゃないかしら、例えば、雪とか、雨とか。それらによって風邪をひいてしまうわ。」
「スカリヴァ、リニーシャ。ダイヤルは4つあるわ。雪や雨だと文字数が足りないわよ。」
「うーん…わかった!妖精はどうかしら?妖精はイタズラをして人を困らせると聞いたことがあるし、ぴったり4文字よ!」
「そうに違いないわ!早速試してみましょうリニーシャ!」
「妖精が森の中で最も恐るべきものかはどうか知らないけれど…そうかもしれないわね。全く、チェルとリニーシャはあわてんぼうなんだから!」
続く