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今回の登場人物︰カミラ・ロールズ(K.L。主人公。ヴァンパイア聖魔学校3年)、レオン・フローレス(L.F。ヴァンパイア聖魔学校3年。カミラの相棒)、アダム・ロールズ(A.L。ヴァンパイア聖魔学校3年。カミラの双子の弟)、ルカ・ボーンズ(R.B。カミラ達の担任)、グレース・マッケンジー(G.M。日記を開けた時に出てきた吸血鬼)、エレノア・ガーネット(E.G。医務室の先生)、その他(グレース父など)


※第4話~第6話までを見てから見ることをおすすめします


ボーンズ教授は回復した魔力を使ってグレースに今出せる最大限の技をぶつけた。

G.M「くっ!」

グレースの体制が不安定になった時、

K.L「今よ!」

カミラがトドメをさした。その結果、グレースは地上へおりていった。だが、ボーンズ教授は力尽き、そのまま落下してしまった。

A.L「危ない!」

アダムがとっさにボーンズ教授を抱え、アダムに続きグレースを追うようにおりていった。

『バサッ』

グレースが地上に着くと、その場で倒れ込んだ。地上には、ボーンズ教授の魔法の音で駆けつけたガーネット教授がいた。

E.G「お主がグレースか?」

ガーネット教授がそう聞くと、グレースは頷いた。その時にカミラたちがおりてきた。

E.G「ルカ、またやられたのかwだから安静にしろと言ったのに」

ガーネット教授がアダムが抱えているボーンズ教授を受け取り、医務室のベッドに寝かせようとしたが、ボーンズ教授が目を覚ましグレースの元へ向かった。

G.M「あぁ、何故だ…せっかく勝てると思ったのに…」

R.B「グレース、なぜこのような性格になってしまったんですか?昔はもっと明るく、優しかったのに」

ボーンズ教授はグレースの正面にしゃがんでそう聞いた。

G.M「それは…」

グレースはそう言ったあと、悲しそうな顔で語り始めた。

G.M「私は、弱い自分が嫌いだった。私の家族はみんな強いから、自分だけ劣っている気がした。さっき、兄さんが私を○そうとしたと言っただろ?あの時、兄さんはこう言ったんだ。『弱い妹など必要ない』と…。だから、兄さんを○した時、自分の本当の強さに気づけたから嬉しかった。私は弱くないって分かったから。でも今、昔と同じ“弱い妹”に戻ってしまった。もう、“弱い妹”には戻りたくないのに…」

―100年前―

G.M「この本面白いなぁ、やっぱりルカが選ぶ本は最高だなぁ」

グレースは楽しくベッドの上で本を読んでいた。読み始めてから約20分後、

『ガチャ』

グレースの部屋の扉が開いた。そこには、グレースの兄が立っていた。

G.M「兄さん?どうしたの?私の部屋に入ってくるなんて珍しいね」

グレースは本を読むのをやめて兄の方を見た。兄は下を向いていた。

G.M「兄さん?」

兄はグレースに近付いた。そして、

グレース兄「弱い妹など必要ない」

と言ってグレースを○そうとした。

G.M「きゃ!」

グレースはとっさに魔法を兄にうってしまった。部屋が静まり返った時、グレースは薄目を開けて兄を見た。

G.M「え?兄さん?」

兄を見ると、その場で倒れ込んでいた。

G.M「私…○した…?」

動揺していると、大きな音に駆けつけた両親がやってきた。

グレース父「何の音だ?」

グレースの両親は倒れている兄を見つけた。

グレース父「グレース!自分の自分の兄に何をしたんだ!」

グレース母「あぁ、なぜこんなことしたの…私達の元にこんな不出来な子が生まれてしまうなんて…」

グレースの母は泣き崩れたが、父は とても怒っていた。

グレース父「はぁ…もういい。あれを持ってきてくれ」

グレース母「わかったわ…」

数分後、母は頼まれたものを持ってきた。持ってきたのは“吸血鬼の日記”という本だった。そして、それを開いてグレースに中身を向けた。

G.M「な、何するの?」

グレース父「二度と出てくるな」

G.M「えっ!きゃ!」

グレースは本の中に封印された。


ボーンズ教授は、親友が苦しい思いをしていたことに今まで気づけなかったことを後悔した。

R.B「今まで気づけなくてごめんなさい。グレースがそんなに辛い思いをしていたとは思いませんでした。だから、このような性格になってしまったのですね」

ボーンズ教授がそう言ったと同時に、ガーネット教授も

E.G「儂からも謝っておく。気付けなくてすまぬ。今思えば、お前がまだ学生だった時、儂に『強くなりたい』と言っておったのう」

と言った。ガーネット教授は、グレースとボーンズ教授がまだ学生だった時の担任だった。

G.M「また、封印されなければいけないのか…?せっかく出れたのに…」

6人はグレースを見つめた。

L.F「可哀想になってきたよ…」

レオンが口を開くと

A.L「同感だ。何か出来ることはないのか?」

V.S「あぁ」

K.L「どうしたらいいのかしら…?」

3人も続けて口を開いた。少し間がいて、ボーンズ教授が口を開いた。

R.B「また、私と一緒に強くなりませんか?また一緒に、肩を並べませんか?」

ボーンズ教授優しい声でそう言い、グレースに手を差し伸べた。

A.L(そんな言葉で変わるのか…?)

アダムがそう思うのも束の間。グレースは、少し間を作り、

G.M「そうだな!これからもよろしくな!ルカ!」

と笑って言った。

G.M「家…どうするか…あそこには帰りたくないし…」

グレースはルカの方を見ながら聞いた。

K.L「確かに…どうするのよ」

V.S「野宿?」

カミラとヴァニスタが悩んでいると、ボーンズ教授が口を開いた。

R.B「でしたら、私と一緒に住みませんか?広いので」

ルカはグレースの目を見てはっきり言った。それを聞いた6人は声を出して驚いた。

V.S「ボーンズ教授…!それって、本気ですか!?」

L.F「そうですよ!それって…同居?」

K.L「何を言うかと思ったら…」

A.L「広いからっていう理由で一緒に住むと言うのはどうかと思うんですが…」

カミラ、レオン、アダム、ヴァニスタは続けてそう言った。だが、

G.M「いい案だな。お前の家なら安心して暮らせる」

E.G「封印されたはずの我が子が戻ってきたら驚くだろう。だからマッケンジー家に戻るのは駄目。なら親友であるルカの家に住むのはが良いじゃろう」

グレースとガーネット教授は、ボーンズ教授の意見に賛成する言葉を発した。4人は反論を言おうとしたが、グレースとガーネット教授の言葉で考え直し、ボーンズ教授の意見に賛成することにした。

R.B「さぁグレース、だいぶ回復してきたようだし、うちに行きましょう」

G.M「あぁ!」

こうして、“吸血鬼の日記事件”は幕を閉じた。

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