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「皆様ようこそお越しくださいましたー! 闇オークションの開催です!!」
ロスサントスの深夜。闇に属するものだけが、数年に一度だけ開催されるオークションに参加する。この会場は、昼間はオーケストラが美しい演奏を奏でるコンサートホールとして利用されている。オークション会場には、名が知れているギャング連中や違法な薬を販売する悪人達で溢れかえっていた。
「本日の目玉賞品は、こちらのお顔が綺麗な女の子!!1000万からのスタートです」
舞台の中央に置かれたスポットライトの当たる檻の中には、まだ成長途中だと分かる幼い少女が畏怖の感情を露にしている。会場の盛り上りがピークに達する。観客の大半は、下劣な笑いや品定めする目を隠そうともしない。彼方此方から、『9100万!!6億!』と桁外れな数字が飛び交う。
「6億出ました!他にいらっしゃいませんか?…では、6億で落札ですー!!」
6億で買われた賞品を舞台裏へ運ぼうと仮面で正体を隠した男性が、首に繋がれた鎖を引っ張る。しかし、少女は陸に打ち上げられた魚のように、鎖の擦れ合う音を鳴らしながら必死に抵抗する。余りに動きすぎて、手首が少々鬱血しているようだ。
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「…さっむ。俺やっちゃったかも…」
1人、オークション会場の真下、薄暗い地下水路を歩く人影が。男の手には、水で萎びた煙草とライター。途方に暮れた男は、こうなった経緯を思い返すことにした。
数時間前
「いらっしゃいませ…ラルさん?久しぶりっすね!」
「…よぉツルギ。麻林スペシャル10とコゲピス5欲しい」
「あいよ、ラーメン一丁!!
最近どうしてたんすか?」
目の下に隈が出来ている。何かあったのだろうか…。
「ちょっと忙しくてな。…ツルギ、闇オークションって知ってるか?」
「闇オークション!?聞いたことないっすね」
「その闇オークションってのが近々開催されるらしいんだよ。ギャングや犯罪者が参加しているそうだ。」
「へー…。ラルさん参加するんですか?」
「いや、俺は…「ツルギー!!」
「ウェスカーさんに…ヴァンさん!?」
「…ツルギ、俺帰るわ。支払いしといたから」
「え?あ…ラルさん、また来てくださいね!」
「なあ、そんなことよりツルギ。さっき闇オークションとか何とか聞こえたんだが、参加したことあるのか?」
「ないですよ!こちとら白市民なんで」
ウェスカーさんとヴァンさんの目が怪しく光る。
「だったら良いんだ。くれぐれも参加しないようにしろよ?」
「…はい!」
質問するなと圧をかけられ、危険な雰囲気が漂う。二人が帰ったあと、ツルギは言いつけを大人しく守っていた。…あの場所に近づくまでは。
ある日うさぎさんとトレジャーハンターとして、ロスサントスに古くからあるコンサートホールに侵入することにした。昼間の間に
交渉しに言ったが、相応しい服装ではないと難癖つけられて門番払いされた。2人で話し合い夜間に潜入することにした。1人は離れた場所からハッキングをしてサポートし、 もう1人は、その案内を聞き、ホール内に侵入する。体格や性別的にうさぎさんがナビゲーター、ツルギが侵入する役になった。警備員が手薄になる頃合いを見計らって、コンサートホールに通ずる地下水路に侵入する。 しかし、地下水路内にも警備員が居ることを知らず対峙する事となった。咄嗟のことで水に落ちてしまい一時は危うくなったが、持ち前の瞬発力と回避力で気絶させることが出来た。