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──────██視点──────
…飲み終わる彼を見る。その薬はどうやら効いたようでさっきまでの歪んだ顔とは違いいつもの無表情に戻っている。
ふーん…あともう少しで…
脳にバチッと電気が走るような感覚がした。痛みはなく、体にも何の異常もないが、さっきまでの思考が焼かれたかのように思い出せない。どういうことだ…なんて困惑は顔には出さないで内心焦ってしまう。一旦いつも通りを演じ、後で確認しておこう。そう思い、夕飯を食べるためにリビングへと足を進めた。
──────いえもん視点──────
あの薬を飲めば、たちまち頭の痛みが消え、ぼやけていた視界が元に戻る。原因はあの夢だったのだろうか…
(…なんの夢を見たんだ?)
夢のせいにしようとしていたのに夢の内容が思い出せない。まあ、夢なんてそんなもんか、なんて思い出すのを放棄しつつ、ベッドから身を起こす。さっきまでのが嘘のように体が軽い。薬は偉大だな〜なんて思いつつ、夕飯であることをみぞれさんから知らされる。俺の足はそのままリビングへと歩を進める。今日は災難な目にあったと落ち込む。そう思い、今日を振り返る。あーでも、ひなさんが助けてくれたことは意外だったな。あの時見捨てられてもしょうがなかったのに…なんて考えていたらリビングに着いてしまう。案外あっという間だったという感想は胸にしまう。
(もう少し考えたかった…)
なんて贅沢な悩みを抱えながら、青色の俺の席につく。その隣にはルカさんが座っていて、怪訝そうな顔をしているが、席を変わろうとはしなかった。…多分だが、自分が席を変わることによって周りの雰囲気が悪くなるとでも考えたのだろう。変なところで常識人だった。
はあ、と思い正面をむく。俺たちを見てラテさんとウパさん、れいまりさんがニヤニヤしている。この席配置はあの3人がやったのだろうと容易に想像がつく。ふざけるな。
「はーいご飯出来てますよー!!」
茶子さんがうっきうきでおかずを運んでくる。おもむろにれいまりさんが立ち上がり、「ご飯取ってきますねー」と言って席から離れる。茶子さんがうきうきで楽しそうだが…こぼしてしまいそうでハラハラする。
「…あ」
フラグ回収とでも言うのだろうか、茶子さんは何も無いところでつまずき、おかずをぶちまける。と思った時に、れいまりさんが華麗にキャッチを決め、おかずが床に落ちるという最悪の結末を回避出来た。ついでと言わんばかりに茶子さんをしっかりと支え、転ぶのを回避させる。
「よっと…危なぁ…」
れいまりさんはそう呟き、おかずをテーブルの上に並べる。そして、茶子さんに軽く反省を促す。
「大丈夫でしたか?喜ぶのもいいですが、転ばないようにしてくださいね!」
「謝罪しろ謝罪!!」
「すみません…!!みんなと食事ができると思ったら舞い上がっちゃって…」
茶子さんが分かりやすく慌てだし、謝罪の後に理由をのべる。申し訳なさそうな顔が反省の色を現している。れいまりさんは茶子さんの様子を見てにこりと笑う。ノイズが聞こえたが聞こえなかったことにしよう。
「大丈夫ですよ!でも、申し訳ないと思うならご飯を運ぶのを手伝ってください!」
「はい!手伝います!!」
そう言って2人はキッチンへと姿を消す。残ってる人達でおかずを小皿に盛り分けている。俺も少しだけ手伝った。小皿を人数分出した程度だが…
食べる準備が整い、全員が席へと座る。
「それでは…」
めめさんのその言葉が合図になり、数人が手を合わせる。
「「「いただきます」」」
そのセリフにほとんどがぽかんとする。
「いただきますってなに?」
真っ先に疑問を言ったのはひなさんで、何を言っているのかよく分からない、と言ったような表情を浮かべる。
「知らないんですかw?いただきますっていうのはいただきますって意味なんですよw?」
「それ同じこと言ってるだけじゃないですか…」
そんな話をしつつも、みんなは箸を進め出す。ラテさんは同じことを言っているだけだし、れいまりさんはわかっているような発言をする。しかもドヤ顔。そんなところでマウントをとるな、と毒舌をつく。
「私が教えますね。」
「解説菓子ちゃん!!」
「いただきますっていうのは山の頂に宿る稲作の神様への感謝の心を表す言葉のことですよ私達は山に住んでいたので自然とその習慣がついたんです。」
菓子さんが分かりやすく解説をしてくれる。俺もいただきますと言う文化は知らなかったので博識だな〜とか思いつつ、ご飯を噛み締める。れいまりさんと態度が違うって?そんなことは無い。
「…これ、食べていいんですか?」
ルカさんがご飯を指さす。その目はキラキラと輝いていて、子供がお菓子を貰っている姿を彷彿とさせる。食べたそうにしているのに決して手を出そうとしなかった。ひなさんも同じで、食べたそうにはしている。それに対しめめさんは笑って答える。
「好きなだけ食べてください。」
その言葉を聞いて表情を明るくさせ、2人ともご飯を食べだそうとする。今晩の夕食は和食だった。しかし、2人とも箸の扱い方が分からないらしく、戸惑っている。
「…教えましょうか?」
俺がそんなことを小声で言えばルカさんは俺をぎろりと睨みつける。だが、諦めたように少し高圧的な態度で「お願いします…」と呟く。
誇りが許さなかったんだろうが、それよりも使えない方が良くないと思ったらしい。俺はそれが少し人外らしくなく少しだけ笑ってしまう。睨みつけられたが気にしない。
そんなこんなで箸の使い方を教える。飲み込みが早く、すぐに使いこなし、ひなさんに教えてあげていた。
…よく考えたら吸血鬼って血を吸って生きるのでは?と思ったのは内緒だ。
ここで切ります!!今回の雑談は吸血鬼です。ルカひなのことですね〜。
吸血鬼って弱点多くないですか?日光に弱い〜とか、十字架に弱い〜とか色々ありますよね。で、ルカひなもそんな弱点あったら書きに…弱くなっちゃうよな〜って思って、弱点の克服法を調べてみたんです。そしたら、案外個体差があって日光が効かないやつとか十字架が効かないやつとか普通にいるらしいんですよね。後、真祖?みたいなやつがいて、伝説級のやつらしいんです!!で、そいつの弱点がほぼゼロっていう…強!?って思いました。まあ、一応あるんですけど、調べてもらって…後、眷属とかいいな〜って思ったりしてます!!物語に出す予定なんで当ててみてくださーい!!
てことで!!おつはるでした〜!!