ー登場人物ー
水無月 摛宇 (みなづき りう)
性別 女
吹き出し→「」
ーーーーーーーーー
「おはよう……。」
とはいえまだ空は暗い。窓を開けると紫色に染まった綺麗な空が広がっていた 。
まぁ。どうでもいいけど。
短い髪を掻きむしりながら眠い目を擦る。
カーテンを閉じ、浴槽に入った。Tシャツは着たまま。まぁいいだろう。どうせ乾くんだし。
目に当たるギリギリの所まで水に浸かった。
それでいいんだ。
今日だって…どうせやる気が起きるわけではない。
包帯が巻かれた手を見つめながらふと思った。
「この傷…何で出来たんだっけ。」
思い出せない。あまり記憶が無い。
そう言えば、頭にも包帯が巻いてあるが…いつ怪我をしたかなんて覚えているはずもなく、ただただ疑問だけが浮かび上がってくる。
仕事はリモートワークだ。いや、最初っからでは無い。ここ最近、色々あってリモートになった。
前の職場は最悪だった…。いわゆるブラック企業。深夜までの残業は当たり前。休日も無しで、ストレスしか溜まらない生活だった。
そんな時に気づかないうちに倒れていたようで、病院のベッドの上で退職届を書き退職した。
まだまだテレビは何もやっていないみたいだ。
またベッドに戻り、スマホ画面を眺めた。
ただゴロゴロして、動画を見ているだけだが、この時間が1番楽しい。前の会社で働いていた時は絶対にあり得なかった”休憩”。だから楽しく思えた。
動画を何本か見た後、時計を見たら6時になっていた。私は起き上がり、テレビの電源をつけた。
今はニュースしかやっていない。だが、それでいいんだ。なぜならば、私が倒れた理由を知りたいから。
少しずつだが……戻りつつある記憶。そこには明らかに自然に倒れたような感じでは無い不自然…いや、意図的に感じたからだ。
もしかしたらニュースで話題になっているかもしれない、そうすれば私がなぜ気づかないうちに病院に居たかがわかる。そんな希望を膨らませながらテレビ画面をじっと見つめる。
だが、情報は何も得られなかった。
ガッカリしながら、仕事の準備をし、仕事を始めた。
数十分後、スマホの着信音が部屋中に鳴り響く。
画面を見たら、友人から電話が来ていたようだ。
応答ボタンを押したのと同時に友人の大きな声が響き渡って来た。
(摛宇、!!!大丈夫、?!!ずっと連絡が繋がらなかったから心配したよ、!!!)
もしかして…………私が目覚めていない時も通知オフにしていた時もずっと連絡していてくれたのか、?
優しすぎる…………。
「あー、うん、!何とか大丈夫、!」
本当に大丈夫なのかはわからないが……。
(本当に心配したよー………摛宇が会社の屋上から落ちたって聞いてまじでびっくりしたんだから…!!)
「うっ、うん…」
他愛のない話を数分ほど続けた後…電話を切った。
「私って…屋上から落ちたんだ…」
数日後、買い物へ行く為に外出した。
街を歩いていたら突然スーツを来た男が私に近寄って来た。
〈まさか…摛宇さんですか、?!〉
私の名前を知っている…、?!そう言えば見たことがあるような……………
〈忘れたんですか、?!僕です!!帆風 海(ほかぜ うみ)ですよ!!!〉
「うっ、、海君、?!」
帆風 海………前の職場の後輩だ。彼は今は何をしているのだろうか………
「そっ、そういえば…海君は今何の仕事を、?」
〈普通の会社員やってます!ちなみにあんなブラック企業は辞めました!!〉
なんて明るい子なんだ…………。まぁ、とりあえずブラック企業は辞められ見たいで安心はしたが………。
その後、海とは別れ、スーパーに向かった。
必要な物を買い、会計を済ました後、寄り道はせずに真っ直ぐ家に帰った。
家のドアを開けた瞬間、私の目の前に広がった光景は驚きの光景だった。
私の部屋が荒らされていた。急いで無くなっているものはないかと部屋を片付けつつ確認をしたが、金目のものとかは全く盗まれていない…だが、重要なデータが入ったパソコン、前の職場のデータが入っていたのだが、それだけ無くなっていた。
だが、流石に怖かったし、一応無くなっている物はある為、警察に相談した。
その次の日、また友人から電話が掛かってきた。
(大丈夫だった、?!摛宇!!)
彼女は何処からその情報を仕入れて来たんだか………
昨日親にだけは話したから私の親から聞いたのかな……
「うっ、うん、!大丈夫!」
とりあえず、大丈夫とだけ言った後友人は良かったとだけ言い放ち、電話を切って行った。
なんか…焦っている、?なんか怪しい…
その日は一日中家にいた。今日1日で、5人の友人、海、親から心配の電話が掛かってきた。
皆んな大袈裟では無いか……、?
次の日の夕方、仕事が終わりひと段落着いたところで買い物に行こうとドアを開けた瞬間、ナイフを持った男、?が部屋に入って来た。
その男はパーカーを被っており、顔はわからなかった。
だが、私が住んでいるアパートはとても狭く、あまり逃げ場がなかった。窓から逃げると言う思考にも陥らず、私は逃げ場を失ってしまい、襲われてしまった………その後、私は意識を失ったまま戻る事は無かった………。
ー翌朝ー
{先日、〇〇市在住の水無月 摛宇さんが○されました。この事件の犯人は摛宇さんの前の職場の後輩だった、帆風 海容疑者です。
〈貴方だけ幸せなんて許されない…〉
ーFinー
コメント
2件
最後が引っかかる、、、 海くんの新しい職場もブラックだったのか?