テラーノベル
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今日はバレンタイン。
と思うものの、制作期間で忙しくチョコは断念。
今年こそは…って思ってけど。悔しい。
「若井にあげたかったな〜…、」
1人孤独な部屋でぼそっと呟くと、インターホンがなった。
椅子に沈んだ体を急いで起こし、まさかと思いながら玄関に向かい扉を開く。
「若井、!?」
「今作業中だったり、した…??」
若井は息が上がっていた。きっと走ってきたのだろう。
「全然」「大丈夫??」
「うん。これ、」
そう言って差し出された小さな箱を見ると、HappyValentineと書いてあるシールが貼られていた。
「え、どうしたの…!?急に…、」
毎年互いに会うだけで、チョコを作ることはなかった。
「俺今日スケジュール空いてるのこの時間しかなくて会えないから、何も出来ないの嫌で…」
…なんだこのハイスペック男…、自分がみっともなく感じてきた。
「嬉しいめっちゃ、!」
「…良かった、」
そう言いホッとした表情で微笑む若井に心がぎゅっとなる。
「下でタクシー待ってるからもう行くわ」
名残惜しい感情に駆られ、咄嗟に若井の腕を引き後ろから抱きつく。
「お返し考えとく…、」
「待ってる、笑」
コメント
8件
ほんとに見ててきゅんきゅんします短編もっと書いてほしいです🥹
もぉぉぉ〜…何返すのぉぉ✨