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七不思議の怪異さん

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七不思議の怪異さん

23 - 第22談 混じりの栓

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2025年07月31日

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〈nakamu side〉


きりやんは前のように集中していた。

自分自身にどう言い聞かせたのかは、あえて聞かないでおくことにした。そこまで面倒を見てしまうのは彼の成長につながらないし。

てか、何で俺こんなことまで考えてんだよ

世話焼きなのか、それとも自分が完璧主義すぎるが故になのか、どっちもかもな。


ぶるーくときんときはなんかいいことがあったみたいだけど、こっちから首を突っ込まないようにしていた。

ほんと、何となくだけどね?


シャークんは、、、。

集中してるようでしてない、、、か。


トンッ

nk 「おい、集中して 」コソッ


sh 「わかってるよ」ボソッ


いやわかってないなぁ。 だって見てる校内マップ上下逆さまになってるし。

でもまあ、無理はないか。あんなこと言ってしまったのは俺だったしな


そう、確かこの前の放課後。





sh 「俺知らないからね?」






nk 「パンケーキ食べよー」



はあぁ、と深くため息をつく。

俺だって今しゃけの家に行くことがどんなリスクがあるのかくらいはわかってる。でも今日はそういうことじゃなくて、お前に話したいことがあるから。



nk 「お邪魔しまーーす」


sh 「うぃー」


nk 「パンケーキが待ってる〜、俺のこと待ってる〜!」


sh 「何その歌笑笑」


nk 「は?パンケーキの歌だし」


sh 「聞けばわかるっての笑」



机には蜂蜜たっぷりなパンケーキと、バターだけがのせられたパンケーキが並ぶ。

お茶は俺らを反射して下を向いてても互いの顔がよくわかる。


しゃけがお茶を飲む時の喉仏。

かっけぇな



nk 「ねぇ」


sh 「んー?」


nk 「俺のこと好き?」


ブフォッ、!

ゴホッゴホッ、ケホッ


sh 「何、急に。」



俺はふざけずに真剣に、その瞳を見続けた。



sh 「、、、好きだよ。あの時から変わってるわけないだろ」


nk 「そう。」



nk 「ずっと考えてたんだよね、実は。」


nk 「でもやっぱり都合が良すぎるなって」


sh 「どういうこと?」


nk 「きりやんに振られた時も、そもそもその前も、俺の背中押してたのはシャークんでさ」


nk 「それが好きって言う感情なのかよくわかんないし、多分今まで俺が思ってた好きとは違う気がしてるんだけど、」



sh 「いいよ。今は分からなくても、都合が良くても、なかむのこと好きなのには変わりないし。」


nk 「でもなんか、罪悪感ある、、、から」


sh 「俺がいいよって言ってるんだからいいじゃん」



よくわかんないその理論が、俺を甘くさせる。

パンケーキを口にしてみるけど、余計に甘くてちょっと苦しくなった。



sh 「なかむは俺のこと好き?」


nk 「、、、、好き、、、なのかな」


sh 「なんで疑問系なんだよ笑」




nk 「頭の片隅になんかずーっといて、ちょっと頑張りたい時とかに背中支えてくれるみたいな感じ。」


nk 「これって好きってこと?」


sh 「俺に聞いたって都合よく答えるよ?」


nk 「答えてみてよ」


sh 「好きだよ。なかむは俺のこと多分好きなんだよ」



チュッ

sh 「、、、ぇ」



あー、胸焼けってこんな感じなのかな。

甘いものはしばらくいいや。




ーーーかむ


ーーーなかむ?



nk 「、え?あぁ、ごめんぼーっとしてた」


kr 「新しい噂、今回頼んでもいい?」


nk 「おっけー任せて」



、、、俺がぼーっとしててどうするんだよ。



kr 「じゃあ、被害が出る前に俺行ってくるよ」


br 「え、もうやるの?」


kr 「早めの方がいいでしょ」


kn 「俺らで見張り行くよ」


br 「全員で行ってみるー?」


kr 「好きにして笑」


…………………………………………………*

〈smile side〉


雨は止むことはなかった。

ずっと降り続けて、あたりはフィルターをかけたみたいに暗くて、それでいて生臭い。



sm 「前も聞いたかもだけどさ」


長 「なに?」


sm 「何でみんなと一緒にいたいのに、俺に暗殺なんか頼んでんの?」


長 「今は彼岸にあるべきものが混じってしまってる。だからもう一度彼岸に返すためにだよ」


sm 「それじゃあお前は?」


長 「全部終わったらスマイルが殺してくれるでしょ?」


sm 「全部見通してたのかよ」


長 「まあね」




長 「、、、でも怪異の抹消だから、スマイルもこっちに来てもらうことになるけど」


sm 「俺は怪異じゃないよ」


長 「いいの?他のみんながずっとここに囚われるんだよ?」


sm 「まだなんかあんの?ちゃんと説明欲しいんだけど」


長 「そのまま彼岸と現世が混じったまま囚われるってことだよ」


sm 「いまいち理解してないんだけどさ、それでどう被害が出るの?今みたいに噂を消してく生活はあんまり不便には思ってないんだけど」


長 「んー、今は僕ら七不思議たちが蓋をしているんだよ。それが徐々に外れてきてる。 」


sm 「蓋が外れたら、学校内じゃ収まらなくなる?」


長 「そうだね。」





長 「僕らだって、別に傷つけたいわけじゃないんだ」ボソッ


sm 「え、?」



長 「ほら、次行くよ?」


sm 「次はどこ?」




長 「体育館裏の倉庫」

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